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進化とはなんだろうか の商品レビュー

4.4

15件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

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2024/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

DNAの転写のような高校生くらいから始まり、平和なハトと獰猛なタカを用いて説明する進化のゲーム理論のような、進化論の魅力を存分に味わえる、進化は進歩的なものではなくて、ランダムに起こった変化によってたまたま環境に適応する、理由や目的もなく、生き物が進んでいくことはシンプルながらもダイナミック。進化論への扉を開けてくれた本

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2023/10/18

『進化とはなんだろうか』 長谷川真理子著 岩波ジュニア新書 進化論に関しての全体的な知識が知れる一冊 進化論は今の学問分野のなかでも中核的な存在になりつつあるので、もし学問の道に進みたいと考えている人がいるなら、この本で進化論に関する素養を身に付けておくのも一つの手段

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2020/07/13

とてもわかりやすくて、おすすめです。 本書によれば、46億万年前の地球誕生から現在までを1年だと仮定すると、最初の生命が4月8日頃、恐竜時代が12月中旬頃、サルは12月25日、人類は12月31日午後8時10分頃に出現した計算になるという。つまり我々はまだ大晦日にわちゃわちゃしてい...

とてもわかりやすくて、おすすめです。 本書によれば、46億万年前の地球誕生から現在までを1年だと仮定すると、最初の生命が4月8日頃、恐竜時代が12月中旬頃、サルは12月25日、人類は12月31日午後8時10分頃に出現した計算になるという。つまり我々はまだ大晦日にわちゃわちゃしているに過ぎない。そう考えると、人生100年時代も、ふざけたロスタイムも地球スケールでは一瞬に過ぎない。その大晦日の一瞬だけで人類は地球を第六の大量絶滅に追い込もうとしている。恐ろしいこと。グレタさんにいちゃもんつけている暇なんかないはず。

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2017/06/28

生物学について、このような本を待っていた。原理原則が明確で、トピックも豊富。そして、多くの謎に迫りたくなる本。分かりやすいのに、内容は深い理想的な本。 ・変異の主な源泉は、突然変異と性による遺伝子の組み換え。 ・分子時計 ・種にも色々ある。1)形態的 2)生物学的 3)認識的 ...

生物学について、このような本を待っていた。原理原則が明確で、トピックも豊富。そして、多くの謎に迫りたくなる本。分かりやすいのに、内容は深い理想的な本。 ・変異の主な源泉は、突然変異と性による遺伝子の組み換え。 ・分子時計 ・種にも色々ある。1)形態的 2)生物学的 3)認識的 4)進化的 ・輪状種 ・熱帯地方は、冷温帯に比べて気候が安定しており、予測性の高い環境と言える。そこで、熱帯地域には、安定して存在するミクロな環境が多数存在するのでは。 ・また、熱帯は気温と湿度が高いので、生産性が高く、死んだ生物の分解も速くなり、餌条件がよくなる。 ・数理モデルに基づいた最適化の理論と自然淘汰の結果が見事に対応する。 ・単為生殖のアブラムシ。雄の刺激のみが必要なギンブナ。 ・ダーウィンの性淘汰理論。性差の説明。 ・いくつかの霊長類を調べた研究では、どんなところで暮らし、何を食べているかから計算したところ、最適なサイズは雌の大きさであって、雄は生態的に見れば不必要に大きくなっている。 ・メンデルの法則の発見は1900年。『種の起源』は1895年。 ・生物学が、物理、化学と決定的に違うところは、生き物が歴史性を抱えた個別の存在だということ。抽象的な生き物は存在しないから。

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2021/08/30

著者の本はどれをとってもおもしろい。すでに知っている話題も多いのだけれど、読むたびに新しいトピックに出合うことができる。アフリカはタンガニーカ湖に住む魚。相手の右側のウロコばかりを食べるために口が左に曲がった魚と、逆に左側ばかり食べるために口が右に曲がった魚がいるらしい。なんとも...

著者の本はどれをとってもおもしろい。すでに知っている話題も多いのだけれど、読むたびに新しいトピックに出合うことができる。アフリカはタンガニーカ湖に住む魚。相手の右側のウロコばかりを食べるために口が左に曲がった魚と、逆に左側ばかり食べるために口が右に曲がった魚がいるらしい。なんとも不思議な話だ。ちょっと数学的になるが、タカ-ハトゲームの話も、がんばって計算についていくとおもしろい。ブルジョアが出てくると、数値の意味を確認するのに少し時間がかかったけれど。それから性淘汰の話はどれをとってもおもしろい。ヒト以外の有性生殖をする動物ではオスがメスを獲得するために戦ったり、目立つ羽を付けたり、きれいな声で鳴いたりするのだとばかり思っていたが、逆のパターンもあるらしい。タマシギという鳥では、オスが卵を温めるため、メスの方が自由になる時間が長くなる。それで、メス同士がオスを奪い合うのだそうだ。それに伴って、メスの方がからだは大きく羽もきれいになっている。アブラムシなどは未受精のまま卵がふ化する。だから基本的にオスはいらない。なぜオスとメスができてきたのか。それは遺伝子を組み替えておくことで環境の変化に適応できるようにするため、そんなふうに説明されることが多い。けれど、実際のところは誰にも分からない。生物というのは本当におもしろい。まだまだ知られていないことがいっぱいある。興味はつきない。

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2013/04/29

学生の課題図書に出していたのだけど、絶版になってしまったとの噂があって、とても残念だった。再販されているのかなぁ。

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2012/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

進化の話は今まで読んできた本にもよく出ていたし、だいたい知ってる話かなぁなんて読み始めたら、とんでもない。面白い話が次から次へと出てきました。いやぁ、自然って、地球って、すごいなぁ。 モーリシャス島のドードーの絶滅の話は子どもの頃に絵本やなんかで読んでいて、ドードーさんかわいそう!と思っていた思い出がありますが、ドードーが絶滅したことで、モーリシャス島に生えるタンバロコックの木という木も、新しく生えることが出来なくなってしまったということを初めて知りました。この木はドードーが種を呑み込むことによって、発芽する仕組みになっていたと考えられるそうで、もう樹齢300年以上の老木しか見つかっていないそう。ドードーが最後に目撃されたのが1681年。自然は本当に巡り巡っているんだなと実感させられるお話でした。

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2011/07/15

ジュニア向けのいいところは、要点を基礎から簡潔に理解しやすく述べられていることだと思います。 本書も生物多様性から始まり、DNAの解説、その変異と生物の適応や自然淘汰への関わり、共進化などが、順を追って柔らかな文体で解説されています。 ですので既にジュニアでなくなった方々でも、進...

ジュニア向けのいいところは、要点を基礎から簡潔に理解しやすく述べられていることだと思います。 本書も生物多様性から始まり、DNAの解説、その変異と生物の適応や自然淘汰への関わり、共進化などが、順を追って柔らかな文体で解説されています。 ですので既にジュニアでなくなった方々でも、進化について概要を知りたいと思われたときには最適な入門書になると思います。 これを読めば、生物における「進化は進歩である」などという初歩的な誤解も雲散霧消するはずです。

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2011/03/23

[ 内容 ] 私たちの住む地球には、なぜこんなにも多種多様な生き物がいるのか? それらはどういうプロセスを経て今日のような形になったのか? 適応化、遺伝子の組み替えの謎、淘汰のメカニズムや、オス・メスの性差の意味、配偶をめぐる競争などについて、豊富な具体例とエピソードを紹介しつつ...

[ 内容 ] 私たちの住む地球には、なぜこんなにも多種多様な生き物がいるのか? それらはどういうプロセスを経て今日のような形になったのか? 適応化、遺伝子の組み替えの謎、淘汰のメカニズムや、オス・メスの性差の意味、配偶をめぐる競争などについて、豊富な具体例とエピソードを紹介しつつ、「進化」のメカニズムの謎を解く。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/11/02

 進化論の入門書。遺伝子のことだけじゃなくて、形態や生態などが適応的に変化していく実例がたくさん。モデル計算と観察の一致からどういう淘汰が働いたかがわかる話など、進化論がたしかに科学であることを実感させてくれる。  ただし、進化によって洗練された生物が存在することは理解できても、...

 進化論の入門書。遺伝子のことだけじゃなくて、形態や生態などが適応的に変化していく実例がたくさん。モデル計算と観察の一致からどういう淘汰が働いたかがわかる話など、進化論がたしかに科学であることを実感させてくれる。  ただし、進化によって洗練された生物が存在することは理解できても、それがまったくの偶然によっていることはいまひとつ実感できなかった。突然変異で生じた単純な対立遺伝子がどのように淘汰圧のかかる形質につながっていくのかについては、結局よくわからなかった。中立進化をちゃんと勉強しないとダメなのかしらん。

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