少年アリス の商品レビュー
なんとも言えないふわふわとした、メルヘンチックな雰囲気の漂うお話だった。 正直、雰囲気でどうにかしている、と感じてしまう部分もあったが、それは解説の中に書かれていたように、私が"意味に緊縛されている"からなのだろうと思う。 言葉や字面の美しさよりも、この表現が...
なんとも言えないふわふわとした、メルヘンチックな雰囲気の漂うお話だった。 正直、雰囲気でどうにかしている、と感じてしまう部分もあったが、それは解説の中に書かれていたように、私が"意味に緊縛されている"からなのだろうと思う。 言葉や字面の美しさよりも、この表現が正しいか否かで捉えてしまうのがなによりもの証拠だと思う。例えば、鉤括弧の終わりで句点が打たれていることに違和感を感じたり。 もっと、そうした型に嵌められて凝り固まった感性をほぐす為にも、長野まゆみさんの作品は合っているのかも知れないと感じたので、他の作品も読んでみたいと思う。
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世界観がすごく好き。 漢字の使い方も素敵。 しかしその文章が読み難く、一冊読むことがつらい。 それでも、それをも超える独特の世界に揺蕩う魅惑。
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再読 初期長野まゆみ作風懐かしい~~~~ ありえね~~~な、お耽美少年描写がなんかこう・・・まさにだなぁ長野女史・・・・・・
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夏が近付くと長野まゆみ作品を読みたくなります。 再読でも、冷たく澄んでいる不思議で綺麗な世界でした。 アリスと蜜蜂が迷い込む夜の学校、夏から秋へ変わる瞬間。星を夜空の天幕に縫い付ける。 お話は優しいのですが、言葉の音の雰囲気とか、硬質な独特の世界です。 初期の長野作品は恋愛色がな...
夏が近付くと長野まゆみ作品を読みたくなります。 再読でも、冷たく澄んでいる不思議で綺麗な世界でした。 アリスと蜜蜂が迷い込む夜の学校、夏から秋へ変わる瞬間。星を夜空の天幕に縫い付ける。 お話は優しいのですが、言葉の音の雰囲気とか、硬質な独特の世界です。 初期の長野作品は恋愛色がなくて、こちらも良いです。
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長野まゆみさんのデビュー作。 もう何回読み直したかわからない。 読み直すたびに、初めて読んだ高校生の時を思い出す。 きらめく言葉の数々に衝撃を受けたのだった。 疲れたときに読みたくなるのは、夢の世界に浸ることができたころに帰れるからかもしれない。
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B913.6-ナガ 300167384 「"睡蓮の開く音がする月夜だった"から始まる夜の学校が舞台の不思議なお話。五感と想像力が刺激されるお話です。」 素敵なコメントをありがとうございました! (黒板書架「感覚を深める」特集コメント ”感覚と言われて思い出すお...
B913.6-ナガ 300167384 「"睡蓮の開く音がする月夜だった"から始まる夜の学校が舞台の不思議なお話。五感と想像力が刺激されるお話です。」 素敵なコメントをありがとうございました! (黒板書架「感覚を深める」特集コメント ”感覚と言われて思い出すおすすめ本と、おすすめポイントを教えてください”より)
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レトロなメルヘンだった。ワープロで打ち込んだようなフォントとレイアウトからして。言葉の一粒一粒が仄かに輝いてみえる。ゆっくり風景を想像して読む。
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青春の狭間、夏と秋の狭間で少年たちが非日常を体験し、「包帯」から解放され、成長する物語。 卵の球形と兄で円環するというメタファー、と解説で指摘されていたのはなるほどと思った。
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ずーっと昔から名前だけは知ってた本。 長野まゆみさんの作品は何作か読んでるけど、このデビュー作はなんとなく手を出さずにいた。 読んで驚いたのは、このデビュー作から何作も書いてあるだろうに、私が読んだ少年アリス以降の作品に感じるものがここで既に完成されていたことだ。 ほとんどの作家...
ずーっと昔から名前だけは知ってた本。 長野まゆみさんの作品は何作か読んでるけど、このデビュー作はなんとなく手を出さずにいた。 読んで驚いたのは、このデビュー作から何作も書いてあるだろうに、私が読んだ少年アリス以降の作品に感じるものがここで既に完成されていたことだ。 ほとんどの作家は書いていくうちに作家として成長(変化)していくにも関わらず、長野まゆみさんの作品からは作者自身の中に芯が太く変化しないものを感じる。非常に稀有な作家ではないだろうか。 内容に関しては、このほかに改造版なるものがあるそうなのでそちらを読んでからにしたいと思う。
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「あゝ、そうか。提灯を作るんだね。蛍星を入れて。」アリスが了解すると、 「そう、月明かりだけでは暗過ぎるからね。」 2014/10/31-11/05
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