科学と科学者のはなし の商品レビュー
寺田寅彦氏は、昭和初期に活躍した物理学者で、夏目漱石に俳句を習ったという変わった経歴の持ち主です。 本書は、自然のあらゆる姿を氏が捉えて、様々な法則性を見出す前段階を描いたエッセイです。 私が中学生時代に出会っていたら、間違いなく自然科学の道を志しただろうなあと思えるほど、凄く楽...
寺田寅彦氏は、昭和初期に活躍した物理学者で、夏目漱石に俳句を習ったという変わった経歴の持ち主です。 本書は、自然のあらゆる姿を氏が捉えて、様々な法則性を見出す前段階を描いたエッセイです。 私が中学生時代に出会っていたら、間違いなく自然科学の道を志しただろうなあと思えるほど、凄く楽しいストーリーの数々でした。 大人になっても、何故?と問える気持ちは持ち続けたい、寺田寅彦先生に学ぶものは大人にこそ多いように感じました。
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身近なものから、科学や物理(とわけていいのかすらわからないほど理科系が苦手)の話。とっつきやすい本ではなく、何回かに分けて読んだ。読み終わって感じたことは、科学では説明しきれない不思議なことが、生き物、地球では存在するということ。それを、著者も伝えたかったのではないかと思う。
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自分が生まれる丁度一世紀前に生まれた科学者の随筆。とても面白く、いぶかしんでものを見る大切さがよくわかる。寅彦が疑問に思ったことの幾つかは現代においては解明されているのではないか?と思われるので、その辺りを答え合わせした資料等があれば更に面白くなりそう。 唯一読み辛いという点は...
自分が生まれる丁度一世紀前に生まれた科学者の随筆。とても面白く、いぶかしんでものを見る大切さがよくわかる。寅彦が疑問に思ったことの幾つかは現代においては解明されているのではないか?と思われるので、その辺りを答え合わせした資料等があれば更に面白くなりそう。 唯一読み辛いという点は、当時の計測単位が○町とか○尋(ひろ)なので、距離が感覚的に掴みにくいという部分かな。。 岩波少年文庫シリーズということで、中学生以上が対象となっているが、今の中学生がこの本を読むのだろうか??? 子育て中のお父さんにお勧めしたい一冊。
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今年になって寺田寅彦さんの名前や電車の法則などのエッセイの話を続けて目にする機会があり、いままで読んだことがなかったのでまず岩波少年文庫で読んでみた。 短編のエッセーなので、読みやすく、話題もとても面白かった。 なかに「津波と人間」という話があった。昭和8年3月3日の東北日本...
今年になって寺田寅彦さんの名前や電車の法則などのエッセイの話を続けて目にする機会があり、いままで読んだことがなかったのでまず岩波少年文庫で読んでみた。 短編のエッセーなので、読みやすく、話題もとても面白かった。 なかに「津波と人間」という話があった。昭和8年3月3日の東北日本の太平洋岸の津波で沿岸小都市村落が多数の被害にあった話である。明治29年の三陸大津波から37年で人々の記憶はたちまちうすれ、同じような被害が繰り返される。 その10年前に関東大震災を寺田寅彦も経験しているが、関東でも安政(1854~1860)の地震の経験は残っていなかったからこそ、また被害を受けたのだと書いている。 そして78年経った今年また同じ地震と津波が襲いこんなにも大きな被害がでてしまった。 これを読むと地震は100年に1度などではなく、もっと頻繁におこっているのに、人間が生きている間の10年くらいで、すっかり過去になってしまうように思える。 彼は後半地球物理学へ興味を移し、地震・火山・海洋・気象などについての研究をもとに、自然災害の多い日本の防災のために、数々の提言を行ったそうです。 そういうことも含めて災害の経験もなかなか伝わっていかないということを、人間の自然現象で終わらせてはいけないのだと思う。
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いや~、面白かった!!! 一読後の KiKi の最初の想いは「しまった~! どうしてこの本を子供のうちに読んでおかなかったんだろう!!!」というものでした。 電車の混雑には法則があるのか? 虫たちはいったい何を考えているのか? 日常生活の身近なことがらを細やかに観察し...
いや~、面白かった!!! 一読後の KiKi の最初の想いは「しまった~! どうしてこの本を子供のうちに読んでおかなかったんだろう!!!」というものでした。 電車の混雑には法則があるのか? 虫たちはいったい何を考えているのか? 日常生活の身近なことがらを細やかに観察しながら、科学的に考えることのおもしろさを書きつづった、明治うまれの物理学者による随筆。 (中学以上) これ(↑)が背表紙に記載されている岩波書店さんのいわゆるこの本の紹介文なんですけど、中学時代の KiKi は「岩波少年文庫は小学生が読むもの」と勝手に決めてかかっていたようなところがあって、かといって随筆とかエッセイを楽しめるほどは成熟していなくて、もうちょっと「知識の本」っぽい本を読み漁っていたようなところがあるんですよね~。 (全文はブログに)
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これをぜーんぶ読んで、人にオススメするというのは 大変なことだ・・・ 興味深く読めたのは、 ・夏目漱石のはなし ・匂いの追憶 とやはり少し興味のあるものしか読めない。 もっと一般教養が必要だと感じた1冊。 これがわかるようになったら 世界ももっとおもしろいかもしれない。
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昔の科学者が書いた本だけれど、今でも通用する”科学の基本的考え方”がよくわかる、大人になっても読みたい本である。
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