パズラー の商品レビュー
西澤保彦さんの本を無性に読みたくなることがある。自分に合ってるんだろうなと思う。この本は、逝去された推理作家の都筑道夫氏に捧げられたそう。私は読んだことないのだが今後読んでみようと思う。「気迫の六連打を見逃すな」と解説の貫井徳郎さんのコメントも熱く「パズラー」の意味を語られていた...
西澤保彦さんの本を無性に読みたくなることがある。自分に合ってるんだろうなと思う。この本は、逝去された推理作家の都筑道夫氏に捧げられたそう。私は読んだことないのだが今後読んでみようと思う。「気迫の六連打を見逃すな」と解説の貫井徳郎さんのコメントも熱く「パズラー」の意味を語られていた。結論より論証の過程を重視する傾向、とあるがそうでもないものも含まれている。サブタイトルの「謎と論理のエンタテインメント」通りロジックが面白い。「純粋論理のアクロバット」を体現した作品。まだ未読な西澤作品も多いので制覇したい。
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積読15年もの。謎の舞台はバラエティに富んだ6種類のシチュエーションは西澤さんならではかと。大学時代の経験が生かされているのかな。「チープ・トリック」と言ったら真っ先にスタンド名なのかと連想してしまうけれど、本作の中では一番印象に残った。見取図があって現場がイメージしやすいからか...
積読15年もの。謎の舞台はバラエティに富んだ6種類のシチュエーションは西澤さんならではかと。大学時代の経験が生かされているのかな。「チープ・トリック」と言ったら真っ先にスタンド名なのかと連想してしまうけれど、本作の中では一番印象に残った。見取図があって現場がイメージしやすいからかも。本書のタイトルはど直球すぎて、もうちょっと品ってもよかったのでは?と思ったり。
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互いに関連のないばらばらの短編集だが、読みごたえがある。西澤保彦は基本的な文章力がしっかりしているし、謎解きのロジックも惹きつけられる。事件はやるせないのやら、愛欲どろどろだったり、簡単に人を殺したりとやりたい放題だが、意外とリアル感がある。これも作家の力量だろうな。
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短編集。どれもこれも面白かった。どの作品も短編ながら結末が意外性に溢れている話ばかりで犯人をなんとなく予想できてもどうやってそこまで辿り着かせるのかの論理のアクロバットがとても楽しかった。今作はSF的趣向は無く本格要素たっぷり。好みなのは「蓮華の花」「アリバイ・ジ・アンビバレンス...
短編集。どれもこれも面白かった。どの作品も短編ながら結末が意外性に溢れている話ばかりで犯人をなんとなく予想できてもどうやってそこまで辿り着かせるのかの論理のアクロバットがとても楽しかった。今作はSF的趣向は無く本格要素たっぷり。好みなのは「蓮華の花」「アリバイ・ジ・アンビバレンス」かな。特に「アリバイ・ジ・アンビバレンス」は犯人の巡らした思惑が好き。
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※このレビューにはネタバレを含みます
6編収録の短編集。各編の繋がりはまったくなく、舞台もテイストもバラバラ。全体的にはビタァな読み味が多い。初っ端の「蓮華の花」は一時期の西澤作品に多かった、記憶を扱うものだったため(ちょっと苦手)、やや身構えてしまったが、「卵が割れた後で」はアメリカ本格風味にがらっと変えるなどバラエティ豊かな作品集となっている。ただ、作品としてはあまりインパクトがなく、小粒な印象。ただ、6作目の「アリバイ・ジ・アンビバレンス」は傑作。アリバイがあるのに何故犯行を認めるのか、という犯人ではない第三者によるwhy done it?を悪意満載に鮮やかに決めてくれる。これぞパズラーである。
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頭の体操。 ストーリーはあまり好みでないものもあったけど、会話に寄って推理が展開していく様子は面白い。
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論理パズル的なミステリ作品が6編。 おもしろく読めるのだけれども後味が悪くてどうにも好みでない。
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6本の短編。 これぞ「本格!」って感じ。 西澤保彦は本当に好きです。あたしのなかでは断トツ。 ミステリーとしての質も高いんだけど(ただし、この本はタイトルどおり、ミステリーというよりは「パズル」?)、それ以上に、人の心理描写がすごい。 人が犯罪を犯すドロドロした感情だったり、...
6本の短編。 これぞ「本格!」って感じ。 西澤保彦は本当に好きです。あたしのなかでは断トツ。 ミステリーとしての質も高いんだけど(ただし、この本はタイトルどおり、ミステリーというよりは「パズル」?)、それ以上に、人の心理描写がすごい。 人が犯罪を犯すドロドロした感情だったり、人のちょっとした出来心が犯罪に結びついていく、その不思議さ。 西澤保彦は、そういう人の気持ちの危うさを、びっくりするほど素直に描く。 一瞬、そんな理由で…と思うんだけど、たぶん、あたしだけではなくて、誰しも心当たりのある気持ちじゃないかと…。 というわけで、どの話も好きなのだけど、一番好きなのは「アリバイ・ジ・アンビバレンス」です。 これが一番ドロドロしてて、一番後味悪い。 でも、その後味の悪さがまた…。 共犯意識? っていうのとは少し違うかもだけど、なんか、人であることの怖さ? 人の思いの怖さ? みたいのを実感。 しかも、そういう後味の悪い話を一番最後、シメに持ってくるあたりがまた、なんていうか…。 さて、西澤保彦の本のなかで、2003年以前に新書やハードカバーで出ていて、まだ文庫化してないのは『謎亭論処(めいていろんど)』と『聯愁殺』のみ。 で、2004年以降の本は、今回の『パズラー』が最初の文庫化。 『謎亭論処』は、新書をもってるからいいとして(←文庫化が待てなくて買っちゃったから)、『聯愁殺』と、2004年以降の他の本、早く文庫化しないかなぁ…(新書とかで買ってもいいんだけど、神麻嗣子シリーズは文庫で買い揃えたい…)。
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※このレビューにはネタバレを含みます
全体的に雰囲気が暗く、すっきりとしないストーリーが多く、フラストレーションが溜まる。ハッピーエンドがいい。というわけではないが、『時計じかけの小鳥』のように、漠然としていて方向性が誤っているようにも感じられる作品はどうしても好きになれない。しっかりと読みこんで内容を叩きこめばまた違った解釈もできるかもしれないが、ラストへと続く混沌的な解釈には疑問を抱かずを得ない。 つまり、これは主人公の想像だから、本当は違う真実が存在していても構わない。そのことを作者が仄めかしているようにも感じられるのだ。 そういう味が感覚的に好きになれなかった。 だからと言って、作者の書き方が好きではないというわけではなく、『蓮華の花』に見られるような人間分析は非常に興味をそそられるので、もっと長い物、可能であれば長編を読んでみたいと思った。
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西澤保彦のパズラー読了。読みやすかったので一気読みでした。退職刑事おもしろかった!トリビュートの元ネタが読みたくなってくる!スタイリッシュ!でもオチにこれを持ってきたほうが…と若干思う程度にはラスト短編が微妙。西澤さんの短編てこう思うこと多いんだよなあ
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