NIWA の商品レビュー

横山裕一(著者)

2010/07/07

　非常にシュールな作品。ストーリーは説明しにくいのだが、奇態な格好をした男（？）たちが、奇想天外な庭を突き進んでいくというもの。まぁ、ストーリーはこの際、どうでもいいか。あってないようなものだし。ボールが流れてくる川（？）に始まり、奇妙な建物や車、不思議な本が満載の図書間など、とにかく庭には不思議なものが満載である。
　ただ、マンガとして読むのは非常に読みづらい。まず、絵が下手である（私がセンスを理解できないだけなのかも）。絵が下手なので、描かれている構造物がどのようになっているのか分かりにくい。また、流線や擬態語の文字の書き方やコマ割も洗練されていないので、非常に読みにくい。
　マンガとして全く面白くないわけではなく、シュールで面白い場面も多々ある。私は特に図書館の場面が好きだ。それだけに、もっと絵がうまい人が描いていれば・・・と思ってしまう。それでは、独特の雰囲気がなくなってしまうのだろうけど。
　これは、非常に読む人を選ぶマンガであろう。人によっては最高の芸術作品なのかもしれないが、私にとっては二度と手に取ることないマンガであった。