そして君の声が響く の商品レビュー
作者の本を読むのは初めてだった。 ボキャブラリーが少なく、表現の幅も狭い。 同じ単語や表現が何度も出てきたり、セリフで言われたことを地の文で説明しなおしたり、とにかくくどい。 作中の詩の表現も陳腐。 ストーリーでは、美咲が抱える悩みのハードルを上げすぎて、非現実的なレベルまで...
作者の本を読むのは初めてだった。 ボキャブラリーが少なく、表現の幅も狭い。 同じ単語や表現が何度も出てきたり、セリフで言われたことを地の文で説明しなおしたり、とにかくくどい。 作中の詩の表現も陳腐。 ストーリーでは、美咲が抱える悩みのハードルを上げすぎて、非現実的なレベルまで想像を膨らませたあたりで実際に明かされた時には「その程度?」と思ってしまう。 普通に聞かされたら確かに重い悩みではあるのだが。 美咲の周りで起こる問題についてはもっと適切な対応があるはず。 気づいた段階で対策を練るとか、相談するとか、警察呼ぶとか。 その上悪人の心変わりが早かったり、急場の対応で美咲の決意がころっと変わったりと、めちゃくちゃ。 美咲以外のフリースクール生もそれぞれの悩みを持っているはずなのに、ずいぶん明るい。 フリースクール生は陰鬱であるべきというわけではなくて、美咲に比べて扱いを軽視されているように感じる。 そもそも、主人公が美咲をどうして好きなのかよくわからない。 結末も納得できない。 言葉として素敵なものはいくつかあったが、物語や文脈とのつながりが小さいために、心に刺さらない。 「心の新陳代謝のために時間はある」というセリフなんかは、本書が発行された2007年の時点でも使い古されていると思う。 作者は他の本では評判がいいみたいだが、とてもよくない出会い方をしてしまったようだ。
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心に傷を持ち、フリースクールにやってきた17歳の少女と、大学生でボランティアをしにやってきた主人公との青春小説。 甘酸っぱいには違いないが、随分と薄い内容だったな。 ただ、フリースクールの校長の言葉「最近は、らしさというものが嫌厭されるから、色々なバランスが崩れてきている」...
心に傷を持ち、フリースクールにやってきた17歳の少女と、大学生でボランティアをしにやってきた主人公との青春小説。 甘酸っぱいには違いないが、随分と薄い内容だったな。 ただ、フリースクールの校長の言葉「最近は、らしさというものが嫌厭されるから、色々なバランスが崩れてきている」があったが、実に頷ける。 男らしさ、女らしさ、こんな言葉を使うとセクハラだと言われる昨今、教師らしさ、生徒らしさ、こんな言葉を使うとモラハラと言われる昨今。 本来、同権ではあるが平等なんてのはありえない。 違いを認めた上で、受け入れなければいかんな。極度に平等化を求めて突き詰めてゆくと、もうそれは共産主義になっちゃうよ。 池永氏は、こう、市井の人々の普段の何気ない生活を描くのは非常に上手いが、暴力の描き方は向かないな。急に陳腐な感じになってしまうな。
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心に傷を負って不登校になった子ども達が通うフリースクール。 大学生の翔太は、就職試験を有利にするためにボランティアを始める。 屋上でひとり歌う美咲を見かけ恋をした翔太。 しかし、彼女には悲しい秘密があった。 未央が言う人間の心の方程式が面白いと思った。 ムキになればなるほど、怒り...
心に傷を負って不登校になった子ども達が通うフリースクール。 大学生の翔太は、就職試験を有利にするためにボランティアを始める。 屋上でひとり歌う美咲を見かけ恋をした翔太。 しかし、彼女には悲しい秘密があった。 未央が言う人間の心の方程式が面白いと思った。 ムキになればなるほど、怒り・怨み・恋・嫉妬・嘆き。その心の抵抗は大きくなる。 ほどほどにコントロールしなければ、どんどん暴走して取り返しのつかない結果になってしまう。 自分らしく。とても難しいことだと思う。 だいたい自分らしいって、何? 本来の自分があるべき姿。そんなものがどこにあるのだろう? 何となく自分らしくないときはわかる。 でも、自分らしいときは・・・自分では気づかない。 ありのままの自分を受けとめ、命をかけて愛してくれる存在。 過去にあった裏切りやいじめで傷ついたことさえ、すべて包み込んでしまうほどの一途な想い。 大切な人が示してくれた道を、顔をあげてまっすぐに進もうとする美咲の姿は凛としている。 美咲の覚悟。 それがどんな結果になったとしても、美咲や翔太、ふたりの周囲の人たちもしっかりと受けとめ前に向かって歩き続けていくのだろう・・・そんな気がした。 池永さんの作品が好きだ。 なのに、この物語はどうにもしっくりこない。 どうしてこんなに浅い印象しか残らなかったのだろう。 いつもはもう少し身近に感じられる登場人物たちが、何故か遠く感じた。 とても残念な気がする。
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不登校になるには色々な理由があると思う。フリースクールに通いながら様々な問題と向き合っている若者がいる。 フリースクールのボランティア・翔太は美咲に恋をするが美咲にも辛い思いが。
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2012-55 美咲はかわいそうなんだろうけど、悲劇のヒロインぶってるところが否めない。 こういう話、嫌いじゃないんだけど。
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今回の主人公は大学3年生。 サークルにも入っておらず特にこれといったウリがない彼が 就職活動の際に有利になるためにと選んだ手段が夏休みのボランティア。 いじめなどで学校に行けなくなった子供たちが集まるフリースクールで 活動をする中で恋をし将来を見据えることができるようになり… と...
今回の主人公は大学3年生。 サークルにも入っておらず特にこれといったウリがない彼が 就職活動の際に有利になるためにと選んだ手段が夏休みのボランティア。 いじめなどで学校に行けなくなった子供たちが集まるフリースクールで 活動をする中で恋をし将来を見据えることができるようになり… という、そんなお話。 恋の相手はもちろん生徒。その相手だけでなくフリースクールの生徒は みな大きな「傷」を抱えており、彼の前には険しい道が。 そして相手の子が持つ才能に群がる大人たちも現れて彼はさらに苦境に 立たされるのだが。。。 正直言って大筋はちょっとありきたり。こういうベタなのは嫌いじゃない。 けど、けっこうあっさり展開してしまってなんだかちょっと物足りない。 登場人物に共感できなかったな~もう少しひとりひとりを深く描いて ほしかったです。あ、なんでも数式で考える未央はちょっと面白かったな。 たった二日で読んでしまいました。 小難しいのより読みやすいものをお探しの方にはいいかも☆
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普通。 いい話。 人は1人でも生きられるけど、 それは時として辛くてなかなか前を向けない。 でも、恋人でも仲間でも 誰かと想い合えると前に進める。 ほんと、人との出会いって大事だよなって思う。
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心から誰かを想うこと、そしてその人の笑顔のために全てをかけること。その切なさとひたむきさを描いた青春小説。 ・・・なんか、素敵やん。
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不登校の子どもたちが通うフリースクール“エチュード”にてボランティアを始める大学生の翔太。 そこで出会った美しい少女・美咲に惹かれ始める翔太。 彼女には何か大きな心の傷があることにも気づき始めていた。 ある日、彼女が屋上から飛び降りようとする現場に居合わせ…。 文庫書き下ろし。 ...
不登校の子どもたちが通うフリースクール“エチュード”にてボランティアを始める大学生の翔太。 そこで出会った美しい少女・美咲に惹かれ始める翔太。 彼女には何か大きな心の傷があることにも気づき始めていた。 ある日、彼女が屋上から飛び降りようとする現場に居合わせ…。 文庫書き下ろし。 翔太は下手したらイライラしてしまいそうないいひとキャラ。 でも、“普通の人とはちょっと違う”人格を無理なく描いているので、特に反発もなく読むことができた。 それぞれ傷を負ったり、学校に行けなくなった子どもたちが彼のようなひとを慕うのも分かる気がする。 美咲の心の傷、彼女の言う通り、完全に理解することは私にもできないだろう。 それを受け止めた上で、ただただ、彼女に真っ直ぐにひたむきに向かっていく翔太。 打算なんて、そこにはない。 彼のその姿に美咲の心が解けていく過程、ラストに注目。 “エチュード”の生徒たちが個性的で良かった。 だからこそ、“普通”の翔太君がある意味、“変わって”見える。 数学の天才・未央や格闘技オタクの大軌…。 この子達のキャラクタを活かしたドタバタコメディもできそう…この本は全然コメディではなく、どちらかというと、シリアス、なのだけれど。 歌の才能がある美咲に対して執着を見せる、音楽業界関係者の蓮見だけがすこーし浮いた感覚はあった。 そんなことして、警察呼ばれるよ!?って。 ひとり悪役がババーンと出てきたのが唐突で。 でも、ラストまできて振り返ってこれはこれでOKかなと思う。 分かりやすい悪役も必要かなと。 “青春小説”とありましたが、青春というほど青い感じはしなかった、かな。 読み心地は悪くなく、爽やかな感動ができる作品ではないでしょうか。
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純愛ストーリー。10代の人とかにすすめやすい作品★ 先に読んでいた池永さんの『コンビニ・ララバイ』とはまた違う作風。 色々なタイプの話を書ける方なんだなぁと思いました^^
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