対話篇 の商品レビュー
中篇3つ。全て「死」がなんらかの形でテーマになっている。 映画篇に比べるとやや落ちますが、(特に最初の2つ)最後の「花」がよかったです。 脳動脈瘤を持ち手術を迫られている主人公が、肝臓ガンの老弁護士と出会い、鹿児島まで車で旅をする物語。愛とは何かということを深く考えさせられ...
中篇3つ。全て「死」がなんらかの形でテーマになっている。 映画篇に比べるとやや落ちますが、(特に最初の2つ)最後の「花」がよかったです。 脳動脈瘤を持ち手術を迫られている主人公が、肝臓ガンの老弁護士と出会い、鹿児島まで車で旅をする物語。愛とは何かということを深く考えさせられます。 「私はひ弱な理想主義者だった。現実が自分の理想にそぐなわなくなったので、全てを放り出してしまった。まるでわがままな子どもと一緒だよ」 「本当に愛する人ができたら絶対にその人の手を離してはダメだ、離したとたんにその人は誰よりも遠くへ行ってしまう」 深く胸に染み入る言葉でした
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人に中々打ち明けられない重くて深い悩みを孤独に抱えた人がそれぞれ対話者を得ることで少しずつ悩みを飽和し、穏やかになっていく。そんな3つの中篇で構成されていました。 読み進めていく中で、この著者の作品は(と言ってもまだこれと『映画篇』しか読んでないけど…)アンパンマンみたいだなと思...
人に中々打ち明けられない重くて深い悩みを孤独に抱えた人がそれぞれ対話者を得ることで少しずつ悩みを飽和し、穏やかになっていく。そんな3つの中篇で構成されていました。 読み進めていく中で、この著者の作品は(と言ってもまだこれと『映画篇』しか読んでないけど…)アンパンマンみたいだなと思いました。 シンプルに愛と勇気を守ってやるぜ的な雰囲気を随所に感じることが出来ていいなって。 ぜひ、著者の全作制覇したいと思っています。 3つの中で一番良かったのは最後の『花』かな? ちょっと似た設定のものを昔に読んだような気もするけど本当に大切にしなければならないことを学べた気がします。 『僕はハードボイルド小説の愛読者なんで、階段のうまい転げ落ち方を知ってますから』 『やけに殺人者の心理に詳しいんだな』――『僕はミステリ小説の愛読者なんだよ』 が特に印象に残りました。 (2008.5.16)
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3編の中編集。 登場人物がかぶるところはあるけれど、 内容は別々。 3編とも死が題材になっているが それほど重暗くは無い。 でも「映画篇」のが読み応えはあったかも。 〔図書館・初読・5/2読了〕
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