クワイエットルームにようこそ の商品レビュー
需要の20倍くらいポジティブな歌声が流れるホールで、私は屈辱のあまり立ちたがることが困難になっていた。
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薄い本。 作品の中で過ぎた時間も決して長くない。 たった二週間。 その中に破綻なくたくさんの強烈な人物を登場させ、余韻を残す形でまとめてあって、上手だなあと感じました。 主人公は痴話喧嘩をきっかけに睡眠薬飲みまくるような「うっとおしい女」。 男性である作家さんがよくもこれだけ女...
薄い本。 作品の中で過ぎた時間も決して長くない。 たった二週間。 その中に破綻なくたくさんの強烈な人物を登場させ、余韻を残す形でまとめてあって、上手だなあと感じました。 主人公は痴話喧嘩をきっかけに睡眠薬飲みまくるような「うっとおしい女」。 男性である作家さんがよくもこれだけ女性目線で頑張ったなと感心する一方、「うっとおしい」という設定の割に主人公の思考回路が論理的で語り口が理路整然としているのはやはり男性の想像力の限界か?と思ったり(笑)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ところどころの描写が...生々しくてというか 、気持ち悪くなりそうというか...ちょっと苦手です。 舞台や主人公の設定が非現実的風だけどこの精神病院にいる人たちは現実にたくさんいるんだろうなぁ... 最後の終わり方はよかったです。 心の闇からそう簡単には逃げられない。精神病院に運び込まれたのは、退院した栗田さんなんだろうな...
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あまり期待しないで読んだからか、良かったです。うっとおしい女がよく分かる。でも、男の描く女やなーと思いました。
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精神病院に入ってわかる、価値観のゆがんだ閉鎖的な世界。息がつまる奇妙な感覚が味わえる。 一段上から見ているから反感を覚えるというか客観視できるというか。
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主人公はODで精神病院行きなのに、松尾スズキ氏の筆致がやけにリズミカルで楽しげ。悲劇なのか喜劇なのかわからなくなってしまった。何が正常かとか何が悲劇かとかって、思っていたより相対的で曖昧なのかな。 ただ、根っこにあるのは「今も基本的には呑気だが、修羅場の果ての呑気ってものもある...
主人公はODで精神病院行きなのに、松尾スズキ氏の筆致がやけにリズミカルで楽しげ。悲劇なのか喜劇なのかわからなくなってしまった。何が正常かとか何が悲劇かとかって、思っていたより相対的で曖昧なのかな。 ただ、根っこにあるのは「今も基本的には呑気だが、修羅場の果ての呑気ってものもある。コクが違う」(p72)。うまいこと言うなぁと思ったのだけれど、呑気になるしかない境地に達してしまっている諦念は、コクがあるけどだいぶ苦い。
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『まともなあたし』 今読みたかった話。自分が今どこに居るのか、分からないときに読む本。私も誰かから愛されて、誰かを傷つけて、きれいな空をみたい。 限界企画1/172
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映画見てから読んだので、映像として頭に入ってきました。文章だけだと・・けっこう読みにくい作品かもしれないです。私はでもかなり壷る描写ですね。好きです。1時間ぐらいで読めると思います。1時間で読める単純な文章ですが、とても内容が濃い!キャラが相当濃い!登場人物多いですけど、全員存在...
映画見てから読んだので、映像として頭に入ってきました。文章だけだと・・けっこう読みにくい作品かもしれないです。私はでもかなり壷る描写ですね。好きです。1時間ぐらいで読めると思います。1時間で読める単純な文章ですが、とても内容が濃い!キャラが相当濃い!登場人物多いですけど、全員存在感がある。心の奥底にダークな願望って誰しもあると思います。で、ダークな願望は普段は押し殺してて、無理に考えないようにしていても・・何かのはずみにドーンと押し寄せてきて歯止めが効かなくなるっていうのもあるって思うと怖くなりました。主人公、明日香が私と年が近いのもあり。。私もちょっと明日香のような考えをしてた時期もあったので、過去への後悔を少し自分と重ねてしまいました。
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老人ホームのようなあの独特な臭いの中、表情のない患者がふら〜りふら〜りと歩き回り、でも時間がとまっているような閉鎖病棟。 私には見えないものが見えたり聞こえたりする人も、同じ所をぐるぐる回ってる人も、私とたいして変わらない。私が閉鎖病棟に入院したとしてもそんなに驚くことではない。...
老人ホームのようなあの独特な臭いの中、表情のない患者がふら〜りふら〜りと歩き回り、でも時間がとまっているような閉鎖病棟。 私には見えないものが見えたり聞こえたりする人も、同じ所をぐるぐる回ってる人も、私とたいして変わらない。私が閉鎖病棟に入院したとしてもそんなに驚くことではない。 ...と実習中に感じたことを思い出した。 正常(と本人は思っている)な主人公が、閉鎖病棟というある種特殊な場所にいる人々に会って、私はここにいる人間じゃないって退院したがる話。 松尾スズキはこの本で何が伝えたかったのかなあ。
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オーバードーズにより精神病院に強制入院させられた主人公の病院日記小説。 とてつもない勢いで進む世界についていけなかった。 これは舞台の方が圧倒的に面白いのではないか。 なんというかあまりにテンポよく流れすぎて、 物語として突っかかる部分がなかった。
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