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今ひとたびの戦後日本映画 の商品レビュー

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2022/04/13

差別語を敢えて使う。「女子供」の隣に位置する批評と受け取った(そして、おそらくは先の戦争で疲弊してしまった男たちの「弱さ」をも見据えていると)。川本三郎の書くものはそうした、「弱さ」というか「弱者」に向けて温かい眼差しを向けているところが信頼できる。批評という行為はややもすると高...

差別語を敢えて使う。「女子供」の隣に位置する批評と受け取った(そして、おそらくは先の戦争で疲弊してしまった男たちの「弱さ」をも見据えていると)。川本三郎の書くものはそうした、「弱さ」というか「弱者」に向けて温かい眼差しを向けているところが信頼できる。批評という行為はややもすると高みからの宣託の如き響きを帯びてしまうが、川本はそうした宣託を避け丁寧で平たい言葉を使い、私たちに寄り添ったところから語りかける。それ故にインパクトのある言葉は残らないものの、読んでいて疲れが来ず心地よく読める。そして愛を感じさせる

Posted byブクログ