肖像写真 の商品レビュー
まったく何の知識もない分野の本です。とても読みやすかったのは、著者が素人の読者にも流れを辿れるように書いてくれているからだと思います。 ザンダーが行っていたことは、当時の文化人類学や民俗学に近いのではないかと思いました。それらの学問が1980年前後に置かれていた状況を考えると、ア...
まったく何の知識もない分野の本です。とても読みやすかったのは、著者が素人の読者にも流れを辿れるように書いてくれているからだと思います。 ザンダーが行っていたことは、当時の文化人類学や民俗学に近いのではないかと思いました。それらの学問が1980年前後に置かれていた状況を考えると、アヴェドンのまなざしの意味も理解しやすい気がします。
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ナダール,ザンダー,アヴェドンという3人の肖像写真を主に撮影してきた写真家の作品をベースに,人間の顔についてユニークな論考が楽しめる好著だ.ナダールは知っていたが後の2人は知らなかった.ただ,写真は見たような記憶のあるものもあった.ザンダーがあらゆる職業の肖像写真を残していること...
ナダール,ザンダー,アヴェドンという3人の肖像写真を主に撮影してきた写真家の作品をベースに,人間の顔についてユニークな論考が楽しめる好著だ.ナダールは知っていたが後の2人は知らなかった.ただ,写真は見たような記憶のあるものもあった.ザンダーがあらゆる職業の肖像写真を残していることで,第一次世界大戦前後のドイツの状況が分かることが最大の財産だと感じた.アヴェドンは20世後半に活動しているので,既知の人物が多数登場して楽しめた.終章はよくまとまった論考だ.p170の「われわれは顔のイメージを蓄えている」で知った顔への思いを考察しているが,納得できるものだった.
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※このレビューにはネタバレを含みます
[ 内容 ] 肖像写真を撮るまなざしの変遷から歴史が見えてくる。 ブルジョワ知識人を撮った一九世紀のナダール。 さまざまな職業の人間を撮って二〇世紀の全体像を描こうとしたザンダー。 被写体にパフォーマンスさせた現代写真家アヴェドン。 彼らの肖像写真からは、記述された歴史ではうかがい知ることがなかった人間の変容が浮かび上がる。 [ 目次 ] 第1章 ブルジョワの理想―ナダール(カリカチュリストから写真家へ 写真家としての出発 ほか) 第2章 二十世紀の全体像をめざして―アウグスト・ザンダー(あらゆる階層の人びとを網羅する 分類し、総合する ほか) 第3章 パフォーマンスの真実―リチャード・アヴェドン(「借りた犬」 顔とは何か ほか) 終章 肖像写真と歴史(人間の顔 肖像写真を見ること ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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ナダール ブルジョアジー、名士を撮る ザンダー ブルジョアジーだけでなく一般市民、農民、あらゆるものを取る。 アヴェドン 背景を白にし、写真技術も上がっている。かつて奴隷で会った人物の肖像・・・。 記述されない歴史の根底に流れるものを肖像写真は与えてくれる。肖像写真を見ることで...
ナダール ブルジョアジー、名士を撮る ザンダー ブルジョアジーだけでなく一般市民、農民、あらゆるものを取る。 アヴェドン 背景を白にし、写真技術も上がっている。かつて奴隷で会った人物の肖像・・・。 記述されない歴史の根底に流れるものを肖像写真は与えてくれる。肖像写真を見ることでその時代時代のまなざしの違いが浮かび上がる。
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アヴェドンを知らなかったので楽しめた。あとは多木さんの書いたベンヤミン本の方が面白いような気がするけど、アヴェドンと終章を読むだけでも元は取れた気がする。買ったのブックオフだけど。
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