晋作 蒼き烈日 の商品レビュー
書店で目に飛び込んできた「晋作」の文字。 「今時、晋作の小説なんて、誰?」と思ったら秋山香乃さん。 これが平積みになっていたら、今回は見送っていたかもしれない。 だけど新刊の棚に一冊しかなかったから。、これを逃すと二度と巡り会えないと確信してしまったので。 そして帯には古川薫さん...
書店で目に飛び込んできた「晋作」の文字。 「今時、晋作の小説なんて、誰?」と思ったら秋山香乃さん。 これが平積みになっていたら、今回は見送っていたかもしれない。 だけど新刊の棚に一冊しかなかったから。、これを逃すと二度と巡り会えないと確信してしまったので。 そして帯には古川薫さんの文。 気がつけば、抱きしめてレジに並んでいました。 話の流れはわかっているし、どこで誰が死んでしまうかも知っている。 あとはどういった晋作像が描かれているかだなぁ、な~んて不遜なことを考えていました。 が、不覚にも泣かされてしまいました。大変申し訳ありませんでした。 やられたのは二点。 まず、世子・定広が頻繁に出てきたことです。世子と晋作との信頼関係というか、絆の強さにやられてしまいました。 長州といえば藩主の「そうせい候」が有名ですが、こちらは全く出てこない。 そういえば晋作は世子の小姓役でもあったのだから、世子が庇ってくれた、と考えるほうが自然だったのですね。 そしてあの有名な「おもしろきこともなき世におもしろく」の句が一度も出てこなかった点。 これはもう、あえてはずしたとしか考えられません。 そして私の大好きな、晋作の情けない部分がとても丁寧に描かれていたことがうれしかった~。 毛利家への「忠」と親への「孝」、松蔭から受け継いだ「志」と同士への「義」これらの狭間で逡巡し、行動をともにできぬ理由をうだうだと手紙にかく晋作。 妾と暮らしているところへ母と正妻がやってきたら逃げ出しちゃう晋作。 四民を募った奇兵隊を生み出したくせに、自分の意見が受け入れられないと「百姓あがりに何がわかる」とぶちキレちゃう晋作。 こんなどうしようもない晋作がどうしようもなく好きだ。 プロローグがいきなり功山寺の挙兵のシーンであったり、本文中のそのシーンでは伊藤目線であったりと、要所要所でも心を捉えられてしまいました。 文章がやわらかく読みやすいぶん、物足りない感もあり、本5つは甘いかもしれませんが、堪能させていただきました。
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図書館で借りたのだけど、自分の手元にもほしかったりする。とにかく高杉さんがかっこよく、1年前のわたしはハフハフしながら読んだ。高杉晋作とはかくもかっこよく、そして長州という国はかくも面白い国であったかと長州キチになるきっかけを作ってくれた本。とくによかったのは久坂さんの人物造形で...
図書館で借りたのだけど、自分の手元にもほしかったりする。とにかく高杉さんがかっこよく、1年前のわたしはハフハフしながら読んだ。高杉晋作とはかくもかっこよく、そして長州という国はかくも面白い国であったかと長州キチになるきっかけを作ってくれた本。とくによかったのは久坂さんの人物造形で、松陰先生の死後、どんどん激しさを増していく久坂さんの生きざまがとても切ない。
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秋山さんの本、読みやすくて好きです。そして読み終えると確実に主人公を好きになってます。二人の女性の間で揺れる晋作さんも面白かったです(笑)
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風雲児の異名に劣らない数々の偉業 「まぁ高杉だからしょうがない(笑)」みたいな周りの雰囲気というか、暖かい仲間たち 一人置いて行かれる彼の絞り出すような焦燥が胸に響きました
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幕末の風雲児「高杉晋作」 彼の一番の苦悩は「師・吉田松陰」だったのではないだろうか 未来への希望や理想、自負からくる奢り、拭いきれなかった私欲 人間高杉晋作が真摯に生きた姿が描かれています 藩を飛び出し日本を舞台に走り回った龍馬 長州と言う藩の枠の中から日本の未来を考えた晋作 こ...
幕末の風雲児「高杉晋作」 彼の一番の苦悩は「師・吉田松陰」だったのではないだろうか 未来への希望や理想、自負からくる奢り、拭いきれなかった私欲 人間高杉晋作が真摯に生きた姿が描かれています 藩を飛び出し日本を舞台に走り回った龍馬 長州と言う藩の枠の中から日本の未来を考えた晋作 この本を読んで人間臭い高杉に傾倒しました
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晋作がすごくいいヤツな小説。こういうのも新鮮でいいね。でも長崎での金使い果たしはただ単に無計画のたまものだと思うのだが。 秋山先生は少年行好きそうだ。 やっぱ長州勢はイイね。 途中まで読んでて、気に入ったんでアメリカにまで持っていってしまった。重かったけど、醒めた炎よりはましか。
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“英雄”高杉晋作ではなく“人間”高杉晋作が読めます。 双璧の会話が満載。主な村塾生もほとんど登場の、長州ファンにとっては嬉しい一冊。 涙無しでは読めません。
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久坂と高杉の二人が面白い。 この二人の関係は好きです。友であり同士であり・・・ライバルでもあり。 久坂の血染めの鉢巻のエピソードはとても格好良いです。 この話も山田市之允とのやり取りが多いです。 高杉の心理描写も素敵です。 高杉の、世子に対する忠義も素敵。 他にも松陰、桂、俊輔、...
久坂と高杉の二人が面白い。 この二人の関係は好きです。友であり同士であり・・・ライバルでもあり。 久坂の血染めの鉢巻のエピソードはとても格好良いです。 この話も山田市之允とのやり取りが多いです。 高杉の心理描写も素敵です。 高杉の、世子に対する忠義も素敵。 他にも松陰、桂、俊輔、おうの、お雅。 様々な登場人物との関係も注目。 お雅がちょっと可哀想な気もするけれど、そこに高杉の人間らしさが出ていると思う。
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松下村塾双璧の高杉と久坂の関係が何とも言えず良いです。親友でもありライバルでもあり。久坂の血染めの鉢巻の経緯には松門生の強固な意志と執念そして無念さが伝わってくる。まさに「動かば雷電の如く発すれば風雲の如し」の高杉晋作であったけどいい意味で師のような高潔さは無く、人間臭い面もあり...
松下村塾双璧の高杉と久坂の関係が何とも言えず良いです。親友でもありライバルでもあり。久坂の血染めの鉢巻の経緯には松門生の強固な意志と執念そして無念さが伝わってくる。まさに「動かば雷電の如く発すれば風雲の如し」の高杉晋作であったけどいい意味で師のような高潔さは無く、人間臭い面もありとても好感が持てた。
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長州の生んだ天才、高杉晋作。 その志と共に駆け抜けた数年が描かれている。 松陰はもちろん久坂とか山田とか、ほか松門の関係もなかなか面白い。 つーか、お雅がかわいいのぅ。 小難しくはなく、初心者がちゃんと読めたので初心者向けかな。 桂さん苦労したんだろうなぁ・・・。
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