ぐるぐる猿と歌う鳥 の商品レビュー
考える切掛をくれる内容。親の転勤で新天地九州へ引越。(社宅の秘密)謎の少年パックのお陰で嫌われ者のシンも仲間になれた。子供にしか見えない座敷童のような者。社会において透明な存在に思いを馳せる。
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非常に面白かった。 タイトルでは想像がつかない内容というのも私好み。 自分の個性を持て余し、それゆえ周囲に持て余され荒みきった主人公が、新しい友人との交流を通して成長していく様が描かれている。 人には色々な事情と面がある。自分にだって。見る角度を変えれば見えるものが変わるよね、...
非常に面白かった。 タイトルでは想像がつかない内容というのも私好み。 自分の個性を持て余し、それゆえ周囲に持て余され荒みきった主人公が、新しい友人との交流を通して成長していく様が描かれている。 人には色々な事情と面がある。自分にだって。見る角度を変えれば見えるものが変わるよね、成程。 みんな平気な顔して暮らしながら、その反面色々な思いと悩みを抱えている…のかも? 不思議な少年パックが、聞き上手で相手の悩みを解決してしまう様はエンデの「モモ」を思わせる。 正直、続きが読みたい。 そして、彼らがどんな大人になるのかを見てみたい。
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題名だけでは全く内容の想像がつかない。 ぐるぐる猿?ちょっとして、あっナスカの地上絵じゃんっと思い当たる。 けれど読み始めると全く関係のない話で…。 ところが主人公の男の子が転校した先でそれを目にすることになる。 それは大事な秘密を抱える最初の一歩だった。 なにからもだれからも自由ということ。 なんにも縛られない。でもひとはなにかに所属することで守られたりする面もあるわけで、 パックの自由は不安や孤独と表裏一体。 パックというのは夏の夜の夢の妖精から来てるのかなあ? なにかをしてもらったらちょっとしたことでもお返しをしなくちゃ。まさに人間の心理ついてますわーー。 してくれることに甘えすぎると、いつか不満がうまれる。 なにごとにもバランスとゆーものが必要なのよね。 そしてパックの賢さは必要とされる存在であるために身についた、とかんがえることもできる。 ココちゃんいこーるあやたん、は全く思わんかったわー。 相変わらずにぶい。 十時のあやちゃんの話のとこにあやちゃんの一人称の語りをいれてくるところ、うまいわー、さすがだわー。 久々加納さん読んだけど、やっぱこの人も外れない作家さんです。
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予想外にハマってしまった。 最初、主人公がとっつきにくい乱暴な男の子、だと思っていたのだが 九州の社宅に引っ越して、新しいクラスメイト、友人、そして。。 彼の存在で過去さえも変わっていく。 考えてみたら、小学生の頃は人格形成中で、未熟で、それでよく集団生活をし、友達がいたものだ。。。 その分誰かが我慢したり、優しかったり、賢かったりしたのだろうな。。 作者後書きの “大人が常に正しいとは限らない。先生が高潔な人間とは限らない” …分かる。 でも、自分もいい年して、好き嫌いをしてしまう事があるし 教師なんてとても出来ない。。。 そういえば、作中に登場する担任の真意はどちらなのだろう。 それを踏まえても、続きを読みたい。 加納氏は北村薫氏にあこがれているそうだ。 『ななつのこ』読んでみようか。。 そして、次のミステリーランドはその北村氏。 楽しみである。
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登場人物まさかの北九州訛り! 主人公くんには悪いけど、意味全部わかる笑 「言葉も通じないくらい遠い土地に来た」っていう背景に入り込みにくかったところはありますけど、逆に自分が地元民側でクラスメイトか何かの視点で見ていたような不思議な感覚。 北九州弁わかったからこその読書体験でし...
登場人物まさかの北九州訛り! 主人公くんには悪いけど、意味全部わかる笑 「言葉も通じないくらい遠い土地に来た」っていう背景に入り込みにくかったところはありますけど、逆に自分が地元民側でクラスメイトか何かの視点で見ていたような不思議な感覚。 北九州弁わかったからこその読書体験でした。
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最初、不器用な主人公がチクチク痛い。 周りに誤解されて、それでもいいやって思っている。 そんなに真っすぐ進むんじゃなくて、ちょっと待ってって思うのは、私が大人の目線で見ているからかも。 だんだん読んでいくうちに、子供だったころの不器用な自分がよみがえってきた。 考えてみたら、主...
最初、不器用な主人公がチクチク痛い。 周りに誤解されて、それでもいいやって思っている。 そんなに真っすぐ進むんじゃなくて、ちょっと待ってって思うのは、私が大人の目線で見ているからかも。 だんだん読んでいくうちに、子供だったころの不器用な自分がよみがえってきた。 考えてみたら、主人公が一番普通で、大変を抱えていた子だらけだよ。 パックはとっても賢いけど、自由と危険は隣り合わせだもんね。彼なら大丈夫だと思うけど、大人になったみんながパックの将来の問題も解決してほしい。そんな気持ちのいい子たちだった。 「猿」と「ハチドリ」、私も見てみたい。
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児童文学。腕白っ子の森は、父親の仕事の関係で東京から九州へと引っ越して転校することになった。そこで出会う新たな人間関係と不思議な存在。子どもには子どもの社会があるのだということを思い出させてくれるお話でした。 大人としては、今後のバックの生き方が心配になってしまうのですが、それ...
児童文学。腕白っ子の森は、父親の仕事の関係で東京から九州へと引っ越して転校することになった。そこで出会う新たな人間関係と不思議な存在。子どもには子どもの社会があるのだということを思い出させてくれるお話でした。 大人としては、今後のバックの生き方が心配になってしまうのですが、それは無用ですね^^;
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ファンタジーかと思いきや、地に足着いた?青春ミステリー。パックの存在が、話にエッセンスを加えていていい。
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元気が暴発ぎみの小学生男子視点で描かれる、団地と引っ越しと友達で満たされた世界。子供ならではの感覚で捉えられた世界の狭さと、集合住宅特有の完結された世界感は近似性があるようなないような。こういった話は二昔前くらいには児童書として出版されていたと思う。
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父親の転勤で北九州に引っ越してきた小学5年生の高見森が、転校先で出会った子供達と交流を深めてゆくというお話です。 謎自体はやや小粒ですが、真相に辿り着くまでに子供向けなミスリードや伏線もあるので、しっかりと構成されたミステリーです。大人が読んでも物足りなさを感じることなく、素直に...
父親の転勤で北九州に引っ越してきた小学5年生の高見森が、転校先で出会った子供達と交流を深めてゆくというお話です。 謎自体はやや小粒ですが、真相に辿り着くまでに子供向けなミスリードや伏線もあるので、しっかりと構成されたミステリーです。大人が読んでも物足りなさを感じることなく、素直に楽しめると思います。
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