1,800円以上の注文で送料無料

目に見えないもの の商品レビュー

4

24件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2026/01/13

湯川秀樹がノーベル賞を受賞(1949年)する前、30歳代半ば頃に書かれたエッセーが集められている。 中身は、科学の普及解説、生い立ち、考え方、書評など。 気にとまったことを並べると: 「目に見えないもの」である原子や電子、中間子などを考えるには、目と手だけでなく心(科学)が大事...

湯川秀樹がノーベル賞を受賞(1949年)する前、30歳代半ば頃に書かれたエッセーが集められている。 中身は、科学の普及解説、生い立ち、考え方、書評など。 気にとまったことを並べると: 「目に見えないもの」である原子や電子、中間子などを考えるには、目と手だけでなく心(科学)が大事。 大学での進路は、最初は地質学を志そうとしていたが物理学にした。観察力よりも推理力が得意だった。実験物理学よりも理論物理学を選んだのは、当時の実験に必要なガラス細工が下手だったから。 実父は小川琢治(地質学者・地理学者)。家にあふれんばかりの書籍があって、子供の頃から本を読むのが好きだった。京大時代はいろんな分野を勉強し「潜勢力」を培った。 「学問の過渡期にあって、理論が過渡的だといってその価値を過小評価してはいけない。学者が保守的だからといって学問の進歩に対する貢献が少なかったと速断してはならない」。 自身は若くして有名な科学者になったが、考え抜く心の持ち主だったんだろうと思わせる。

Posted byブクログ

2025/08/24

日本人初のノーベル賞を受賞した湯川博士のエッセイ。 物理学を触ることもできて満足。きちんと読めば湯川博士の思想を知れると思う。 「水は凍ったときに初めて手でつかむことが出来る。それはあたかも人間の思想が心の中にある間は水のように流動してやまず、容易に捕捉し難いにもかかわらず、...

日本人初のノーベル賞を受賞した湯川博士のエッセイ。 物理学を触ることもできて満足。きちんと読めば湯川博士の思想を知れると思う。 「水は凍ったときに初めて手でつかむことが出来る。それはあたかも人間の思想が心の中にある間は水のように流動してやまず、容易に捕捉し難いにもかかわらず、一旦それが紙の上に印刷されると、何人の目にもはっきりした形となり、もはや動きの取れないものとなってしまうのと似ている。まことに書物は思想の凍結であり、結晶である。」150 話し言葉は流動性があり、日々変化していく。それに比べて書き言葉は固定されている。日記を読み返すと今の自分と異なるなと思うことが多々ある。どちらが簡単でどちらが難しいというものではない。そのためにも多くの書物を読み、多くの思想と言葉を身につけていきたい。

Posted byブクログ

2025/05/09

理論物理学という学問をこころざし、その世界に魅せられて大きな業績を残しつつあった一人の若き科学者が、心を込めて書いた後進へのメッセージ。 初版が出たのが昭和21年。ひとつひとつのエッセイの終わりに(◯年◯月)とあり、それが昭和10年代の順不同であるところをみると、雑誌や学会誌か何...

理論物理学という学問をこころざし、その世界に魅せられて大きな業績を残しつつあった一人の若き科学者が、心を込めて書いた後進へのメッセージ。 初版が出たのが昭和21年。ひとつひとつのエッセイの終わりに(◯年◯月)とあり、それが昭和10年代の順不同であるところをみると、雑誌や学会誌か何かに発表された短文をテーマ別に取りまとめたものかもしれない。 第一部の最初のエッセイが昭和20年4月付けで、一番遅く書かれている。これが序文のように読める。時は太平洋戦争末期。学徒動員で出征させられた若者たちへの思いをつづった一文がある。 「時局多端早卒に筆を走らせ首尾一貫せぬが、動員学徒のしばらくの伴侶となり得ば筆者の望みは足りるのである。」 実際は出版される前に終戦を迎えたが、もし本当に物理学徒だった若者がこれを手にして出征していたら、きっと命ある限り大切に大切に持ち歩き、戦地の夜の心の慰めにしただろう。

Posted byブクログ

2024/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

書物は思想の凍結であり、結晶である 無駄に終わってしまったように見える努力の 繰り返しの方が、たまにしか訪れない決定的瞬間よりずっと大きな意味をもつ

Posted byブクログ

2023/10/31

少し期待はずれ、内容は物理の教科書のような感じでそこに少し著者独特の見解を肉付けしたような内容。物理を人並みに勉強して来た自分からするとはいはいはい。と言った感じでした。

Posted byブクログ

2026/01/18

湯川秀樹の随筆集 理論物理学の進歩についてから、自分の生い立ちや両親のことなど、短編の随筆集だ。 読みやすい。

Posted byブクログ

2022/09/15

湯川秀樹のエッセーは、たいがい素晴らしい。理論物理学者であるからといって、過度に抽象的な論理や言葉の綾を使ったりせず、真っ当な人の真っ当な言葉で素直に綴られている感じを受ける。

Posted byブクログ

2022/08/08

・『学問することの喜びがこの頃はことさら身にしみて感ぜられる.くる日もくる日も研究生活を続けていけるということは,「喜び」などというにはもったいない,本当に有り難いことである.』:同じ気持ちを持っている点では,自分もアカデミア向きの人間なのだと思った. ・『大学に勤めているおかげ...

・『学問することの喜びがこの頃はことさら身にしみて感ぜられる.くる日もくる日も研究生活を続けていけるということは,「喜び」などというにはもったいない,本当に有り難いことである.』:同じ気持ちを持っている点では,自分もアカデミア向きの人間なのだと思った. ・『大学に勤めているおかげで,若い純真な人たちと一緒に教えつつ教えられつつ研究していけることである.(中略)数多くの新しい弟を持ったような喜びを感ずる.』:企業で研究するか?大学で研究するか?この気持ちを持てるかどうかではないか. ・湯川先生が中間子論を発表したのは27歳の時で,同じ歳なのに,こうも差がついているのかと思うと自分の凡才を痛感する... 凡才なりにのんびり頑張ろう.

Posted byブクログ

2019/05/03

中間子理論でノーベル物理学賞を受賞した著者のエッセイを収録している本です。 20世紀における物理学の革命について、著者自身がそうした動向に触れたときの所感を交えつつ、わかりやすく語っています。また、著者の自伝である『旅人―湯川秀樹自伝』(角川ソフィア文庫)の内容を補完するような...

中間子理論でノーベル物理学賞を受賞した著者のエッセイを収録している本です。 20世紀における物理学の革命について、著者自身がそうした動向に触れたときの所感を交えつつ、わかりやすく語っています。また、著者の自伝である『旅人―湯川秀樹自伝』(角川ソフィア文庫)の内容を補完するようなエッセイも含まれており、両方併せて読むことで、著者のひととなりがより理解できるように思います。

Posted byブクログ

2019/03/17

第1部は面白かったけど、第2部、第3部はまぁ割と平凡かな。 観測とは選択すること、という量子力学的できごとのシンプルな表現がとても気に入った。

Posted byブクログ