妖怪談義 の商品レビュー
元々は利益や富を齎す存在であったモノが、有り得ないと思う人々の心によりその恐怖感や不信感のみが抜き取られ、さらにその話をより一般向けに組み替えることで怪談となされ、同感する者の心に巣食って今に至る、というのが恐怖心の根源、なのかな。まだ序盤しか読んでいないのでわからないが。
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柳田国男 「 妖怪談義 」 妖怪(お化け)を 全国の伝承を通じて民俗学的に考察した本。妖怪研究というより 妖怪を信じる人間研究。井上円了の妖怪学を批判する立場。河童、座敷わらしの記述は 面白い 著者の研究スタンス 「古い話が新しい衣装を着て〜その辺をあるいている」 「宇宙第一の...
柳田国男 「 妖怪談義 」 妖怪(お化け)を 全国の伝承を通じて民俗学的に考察した本。妖怪研究というより 妖怪を信じる人間研究。井上円了の妖怪学を批判する立場。河童、座敷わらしの記述は 面白い 著者の研究スタンス 「古い話が新しい衣装を着て〜その辺をあるいている」 「宇宙第一の不思議は 人間そのもの」 妖怪が全国で名前を変えて伝承された意味 *妖怪=水の神(疾病や災害への警戒)、山の神(飢饉への警戒)など自然信仰の別の姿 *自然信仰、神への敬い、畏れを失った人間へ罰する 妖怪と幽霊の違い *妖怪は出現場所が決まってる *妖怪は相手と時間を選ばない 人間の妖怪に対する三段階 1.敬して遠ざける、逃げる 2.半信半疑、妖怪の力を試す 3.妖怪の正体=神、仏の慈悲→妖怪を畏れない人間に罰
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【つぶやきブックレビュー】立秋過ぎてなお猛暑。妖怪本でもいかが?妖怪を真面目に語ります。 http://ci.nii.ac.jp/ncid/BN04293132
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妖怪を描く。後の「探偵!ナイトスクープ」でのアホバカ表現の調査と同じように、手紙で 「あなたの所ではお化けはなんと鳴きますか」 と言うのを収集し、まとめる。 中学生まで座敷童は見える などの面白い話が満載。ただ、水木しげる氏がマンガの資料にならないと言っていたように、ただ砂を...
妖怪を描く。後の「探偵!ナイトスクープ」でのアホバカ表現の調査と同じように、手紙で 「あなたの所ではお化けはなんと鳴きますか」 と言うのを収集し、まとめる。 中学生まで座敷童は見える などの面白い話が満載。ただ、水木しげる氏がマンガの資料にならないと言っていたように、ただ砂をかける何かや、ただ麦を打つ音を立てる何かと説明されるものが大半。
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おばけの鳴き声、神隠しの時間帯と黄昏の語源、河童がよく相撲をとる理由、天狗の正体など。妖怪ばなしを単なる戯れ事と片付けず、「信じないのは勿論われわれの権利であるが、何も理由がなくこんな話の発生することはあるまい。説明ができないからといって無視しようとするのは横着だ」という態度で臨...
おばけの鳴き声、神隠しの時間帯と黄昏の語源、河童がよく相撲をとる理由、天狗の正体など。妖怪ばなしを単なる戯れ事と片付けず、「信じないのは勿論われわれの権利であるが、何も理由がなくこんな話の発生することはあるまい。説明ができないからといって無視しようとするのは横着だ」という態度で臨む。これぞまさに民俗学。 ーーやはり宇宙第一の不思議は、人間その物であるといわねばならない。ーー
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なんで二十一世紀のティーンエイジャーがこんな本読んでんだよと聞かれると、率直に言えばレポートの課題にしたかったから。だがこの本を選んでおいて正解だった。学術書というよりは、かなり趣味の分野に近い世界。西日本で妖怪を「ガモ」というのは噛む、つまり人を食う妖怪というのが語源じゃないか...
なんで二十一世紀のティーンエイジャーがこんな本読んでんだよと聞かれると、率直に言えばレポートの課題にしたかったから。だがこの本を選んでおいて正解だった。学術書というよりは、かなり趣味の分野に近い世界。西日本で妖怪を「ガモ」というのは噛む、つまり人を食う妖怪というのが語源じゃないかだとか、本当に憶測に近い考察もあって、それもまた柳田民俗学の面白さなのかもしれないと思った。時間かけて読んだだけあって、レポートもそれなりのものが書けそうだね。
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他の人のレビューを見て これ学術書なのか!? と思って仕舞いました。 趣味のオカルトとして読むと楽しいです。
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妖怪について大まじめに。しかも認める方向で。 河童や山男、一つ目のもの、大人などについて、その背後にある無形の歴史について問いかけを集めた一冊。
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妖怪を学問の対象としたこと。それも単なるキャラクター研究ではなく、畏怖・畏敬の対象として捉えたことには、大きな意義があったと思う。が、そういったことをぬきにして無心で向き合う本書は、見たこともないほど玉石が混交した読み物だ。 たとえば、川の神に瓜を捧げる風習と河童のキュウリ好きを...
妖怪を学問の対象としたこと。それも単なるキャラクター研究ではなく、畏怖・畏敬の対象として捉えたことには、大きな意義があったと思う。が、そういったことをぬきにして無心で向き合う本書は、見たこともないほど玉石が混交した読み物だ。 たとえば、川の神に瓜を捧げる風習と河童のキュウリ好きを関連付ける考察がある。これはたいへんな慧眼であって、私は興奮のあまり口をあんぐり開けてしまった(外で読んでいたのに)。河童が実は零落した河神であるということを示唆しているわけであるが、キュウリがその傍証となっているのが驚きだ。見たところ河童の戯画的な面を強調しているかのようなキュウリが。 その一方で、眉をひそめたくなる記述も多い。ところどころに登場する差別意識に満ちた文章は、今日なら出版も覚束ないのでは。また山中の猿人説などは、久しぶりに川口浩の探検隊を思い出してしまった。 とはいえそれもまた、この時代の意識レベルを知るための史料として有効…という見方もできるかも。
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雑誌に掲載されたのを題名の趣旨にそってまとめた感じです。 考察は面白い箇所もありましたが、考え方や語り口に感じる違和感に時代と読みにくさを感じました。 時々聞いたことの無い怪異を周知の事として扱っている章もあるので妖怪初心者が手始めに読むにはきつかったです。
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