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日本人のしつけは衰退したか の商品レビュー

3.9

26件のお客様レビュー

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2024/08/06

メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1820735352564547846?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

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2023/05/14

しつけは家庭でするもの,という信念が私にはある。家庭でいわゆるしつけが行われるならば,家庭の実態が異なればしつけも異なることを資料に基づいて歴史的変遷として解説する。家庭に暇な大人がいて,対処する子供の人数がすくなければ関与が多くなり,逆は関与が少ない放任型。孟母三遷の教えがある...

しつけは家庭でするもの,という信念が私にはある。家庭でいわゆるしつけが行われるならば,家庭の実態が異なればしつけも異なることを資料に基づいて歴史的変遷として解説する。家庭に暇な大人がいて,対処する子供の人数がすくなければ関与が多くなり,逆は関与が少ない放任型。孟母三遷の教えがあるが,孟母は直接関与したというよりも環境を選んだ(最後は裁断することで想いを伝えた)。子供は周囲から影響を受ける。家庭はもちろん社会(メディア),学校,友人,近所,等。全てをコントロールすることはできないし,子供時代できたとしてもそれを維持することはできない。子供に教育を受けさせる義務という憲法の呪縛が家庭に子供の行動の原因を帰属させるものかもしれない。「他者と自分の命や健康,財産を害さない,これを破るのは絶対に許さない」という釣りバカ浜ちゃんのしつけが最も穏健で妥当だと思う。

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2018/11/18

1 「昔のしつけはしっかりしていた」論→明治大正昭和初期の村の教育:親は子どもの家庭教育に関心がうすい、労働のしつけはきびしい、村の集団的教育も差別などを含む、アウトサイダーについては全く機能しない、学校は読書算だけ教えてくれればいい 2 大正期以降都市部新中間層家庭において家庭...

1 「昔のしつけはしっかりしていた」論→明治大正昭和初期の村の教育:親は子どもの家庭教育に関心がうすい、労働のしつけはきびしい、村の集団的教育も差別などを含む、アウトサイダーについては全く機能しない、学校は読書算だけ教えてくれればいい 2 大正期以降都市部新中間層家庭において家庭教育の重要性が高まる→童心主義・厳格主義・学歴主義の対立と並存 3 戦後期、都市部:教育投資型、能力過信型、心理ママ型、農漁村部:家庭教育重視型へ 4 1970年代以降:学校と家庭の力関係の中で家庭が優勢に。「教育する家族」。パーフェクト・ペアレンツを目指す。

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2018/02/14

 青少年による凶悪事件が起きた際、必ずと言って良いほど家庭のしつけの問題が取り沙汰されます。1999年に起きた神戸連続児童殺傷事件(別名、酒鬼薔薇事件)で中学三年生の少年が逮捕された時には、「心の教育」の必要性が訴えられ、家庭のしつけの望ましいあり方が提示されました。しかし、「家...

 青少年による凶悪事件が起きた際、必ずと言って良いほど家庭のしつけの問題が取り沙汰されます。1999年に起きた神戸連続児童殺傷事件(別名、酒鬼薔薇事件)で中学三年生の少年が逮捕された時には、「心の教育」の必要性が訴えられ、家庭のしつけの望ましいあり方が提示されました。しかし、「家庭の教育力が低下している」「父親の不在」といった〈家庭のしつけの衰退〉イメージは、果たして正しいのでしょうか。  著者はこのような関心から、まず本書で問い直す教育力をめぐるイメージを次のように3つに分け、さらにそれに関連するイメージも細かく確認していきます。 ・イメージ1――家庭の教育力は低下している。 ・イメージ2――家庭の教育力の低下が、青少年の凶悪犯罪の増加を生み出している。 ・イメージ3――家庭の教育力を高めることが、現在求められている方向である。  その後、社会学における「社会階層」という分析概念や農村-都市の対比、また家族-学校関係、家族-地域関係を分析視点とすることを確認しながら、歴史をたどることによって「家庭のしつけの昔と今」を明らかにしていこうと試みます。特に、新中間層が現代家族の原型を作った大正期、家族や地域・学校のあり方が大きく変わった高度経済成長期、家族と学校との力関係が決定的に変化した高度成長期後の時期の3つに注目して、しつけの問題にとどまらず、現代の教育・家庭問題全般がどのように形成されてきたのかも描いていきます。  本書は、家庭や教育に関する研究に触れたことがない方も非常に読みやすい著作になっています。それと同時に、イメージといった一見あいまいなものを分析する手法についてや、家庭を教育という観点から眺めること、歴史的視点を用いることの意味など、本書から発展的に考えてみることができる議題もたくさん盛り込まれています。ぜひ一読してみてください。 (ラーニング・アドバイザー/国際公共政策 SATO) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1380944

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2017/01/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

現代の家族関係の言説の正当性について、歴史的過程を踏まえつつ再考を迫る。つまり「昔はよかった」の如き単純思考を、過去の男女差別の常態、家長制、絶対的レベルでの貧困問題等の諸事情を無視するものとして、著者は排斥し、その上で、しつけ・子育ての最終責任を家族だけに押し付ける結果に陥っているのが現在と指摘。◆至極納得の内容だが、動機不分明な少年事件(一般刑事事件にも妥当)が、戦前戦後期、現代と同程度に存在したかは、やや不明瞭。この解決策の提示が学校・家庭・社会に求められている中、もう少し深めたい。◆1999年刊。著者は東京大学大学院教育学研究科助教授。

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2015/11/15

いじめは昔もあったけど、最近のは陰湿化している。子どもの犯罪も凶悪化している。受験とか勉強のことばかり言って、基本的な親のしつけ方がなってないのではないか。昔は近所にこわいオヤジがいて、みんなをしかってくれたものだ。よく聞かれることばばかりです。でも、これって本当に正しいんでしょ...

いじめは昔もあったけど、最近のは陰湿化している。子どもの犯罪も凶悪化している。受験とか勉強のことばかり言って、基本的な親のしつけ方がなってないのではないか。昔は近所にこわいオヤジがいて、みんなをしかってくれたものだ。よく聞かれることばばかりです。でも、これって本当に正しいんでしょうか。どうも昔は良かったというように過去を美化する傾向があるのではないでしょうか。この本の著者はこんな思いで研究を始めました。明治にまでさかのぼって、田舎の村や都会、いろんなところで行われたアンケートや、雑誌の記事、あるいは当時の育児書などを調べていくうちに意外な事実が浮き上がってきます。基本的には家庭でのしつけはずいぶん良くなってきている。学校任せでなくなってきている。統計的にも昔の方が青少年の暴力事件なども多かった。どうも、マスコミが突出した事例ばかり取り上げ、大人が過去のわりと良かった部分と比較してしまう。そして教育の専門家までが、同じようなことを言い、各家庭のしつけをマニュアル化しようとし、子どもが犯罪を犯したりするのは、家庭のしつけに何らかの問題があったのだとする。しかし、実際にはそれぞれの家庭でようすは全く違うわけで、同じような育て方でいいわけはないのです。できれば、まわりの意見に振り回されず、そして、自分の育て方が悪かったなどと自信をなくしてしまうのでなく、前向きに自分なりの子育てに励みたいものです。と、自分にも言い聞かせてと・・・

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2015/09/08

少し古い本だが、日本の家庭教育の変遷とか、地域、所得による類型化がなされた良書。同僚からの頂き物。ありがたい!

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2014/04/16

地域社会が変容して都市化して行く中での、教育、しつけの言説の変化はわかりやすいが、処方箋的なものとか、結局のところどうした方がいいのかは明確には提示されていない。(最後に一応書いてあるけど)「よい」教育、しつけとは、とか。

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2013/11/01

「教育する家族」のゆくえ ― http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1494481

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2013/10/27

「最近の子供は親のしつけがなっとらん!昔の親はそうじゃなかった!」ってドヤ顔で語る人は、実はな~~~んにも分かってないので、相手にする必要なし、ということ。

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