雨月物語(上) の商品レビュー
上田秋成の「雨月物語」としては十二分に面白かった。今でも楽しめて、表現もちゃんと現代人にも伝わってくる。 ただ、膨大に付された「考釈」が、ときおり余計な機能をになっている。訳者にとってはより深遠に作品を掘り下げているつもりになっているだろうが、書かれている文量と内容のせいで本文が...
上田秋成の「雨月物語」としては十二分に面白かった。今でも楽しめて、表現もちゃんと現代人にも伝わってくる。 ただ、膨大に付された「考釈」が、ときおり余計な機能をになっている。訳者にとってはより深遠に作品を掘り下げているつもりになっているだろうが、書かれている文量と内容のせいで本文があまり頭に入ってこない。もっと言えば、訳者はおそらく吉本隆明あたりを参考にしているのだろうが、たまに??となるような解釈もあり、作品を吟味するうえで障害にしかならなかった。しかし、一種の「雨月物語論」として本書を手に取れば、ちゃんと楽しめるかもしれない。 あと、個人的な都合だが、本書は古文の復習としても読んでいて、訳文と原文を交互に見比べていたから、ふだんの倍以上に読了までの時間がかかってしまった。だが、それでも飽きずに読み終えられたのはやはりもとにある面白さの質が高いからだろう。下巻も楽しみ。
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江戸文学の最高峰の一つ。その中でも異彩を放ってる。講談社学術文庫でよくあるスタイルで原文、現代語訳があり理解はしやすいのだが、物語に没頭するという意味ではいかがかとは思うがそれは古典文学全般に言えますしね。一般の人へ普及ということを考えると、例えば源氏物語でよくあるようなオリジナ...
江戸文学の最高峰の一つ。その中でも異彩を放ってる。講談社学術文庫でよくあるスタイルで原文、現代語訳があり理解はしやすいのだが、物語に没頭するという意味ではいかがかとは思うがそれは古典文学全般に言えますしね。一般の人へ普及ということを考えると、例えば源氏物語でよくあるようなオリジナルを元にした作品群などがあればいいのにと思う。そうするだけの魅力のある物語だと思う。まあそういうのはあるけども源氏物語のような有名なのはないかなあと。まあ肩入れし過ぎかもしれないが。また当然原文の美しさを堪能するという意味では原文で読みたい作品でもある。
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原文で読めるぎりぎりの古典。何年かに一度トレーニングがてら読む。前回はちくま文庫だったかな。上下巻に分けずに一冊にして欲しいところ。
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吉備津の釜「~ともし火を捧げて見るに、男の髪の髷(もとどり)ばかりかかりて、外には露ばかりのものもなし~」、この一文で雨と月あかりの中に浮かぶ底冷えする凍てつく怖さのすべてを物語る。
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読み物としてはすごく面白いです。青木さんの独自の考察がおもしろすぎて(興味深いものばかりで)、どこまで信用していいのか…。笑
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物語として読んでももちろんだけど、考釈にあるように、個人的エゴと社会理念、規範の関係性を意識しながら読むとなお面白い。上巻では「仏法僧」、「吉備津の釜」が好き。次点で「白峰」
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ゼミのレポートで使用する為急いで読破。上下巻とも、口語訳しか読んでないので、本格的な世界観を体験する事は出来ませんでした。でも、幽玄の美しさは訳されたものからもヒシヒシと伝わってきました。こちろとあちらの対話。オチが見える話が多かったけど、面白く読めました。古典作品は苦手ですがこ...
ゼミのレポートで使用する為急いで読破。上下巻とも、口語訳しか読んでないので、本格的な世界観を体験する事は出来ませんでした。でも、幽玄の美しさは訳されたものからもヒシヒシと伝わってきました。こちろとあちらの対話。オチが見える話が多かったけど、面白く読めました。古典作品は苦手ですがこれなら大丈夫です。月と雨と云うキーに成る事物に「ここではどんな意味を持つのだろう」と想像しながら読むと面白さ倍増です。学校の図書館で借りて、走り読み程度にしか読めなかったので、今度は新品で購入してじっくりと読み解いていきたいです。
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新釈 雨月物語の作者・著者略歴、あらすじと感想. ... しかし、一説ではこの美談は実は男色関係の情念を描いたものだとも言われています。 ... と呼んでいて、これは年長者、優れた者に対する一般的な呼称であったようですが、巷間では男色関係にある者
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雨月物語の原文・現代語訳・注釈・考釈がワンセットになったスグレモノな上下編。 しかし考釈があまりにも丁寧すぎて、原文を読んだ直後に読むとちょっと醒めてしまいます。少し間を置いて読んだ方が個人的には素直に読める
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綺麗怖い。図書館の本で読んだので、この本はどんな風に書かれているのか知りません。是非、原文と訳文を照らし合わせながら読んでいただきたい。原文がとても綺麗。
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