東京大学の歴史 の商品レビュー
ずっと放っておいておいたものを読んでみた。東大の歴史をテーマごとに辿り、それがひいては日本の大学の歴史にもなるという本である。
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日本の大学史において,否応なく範例としての役割を背負う東京大学の歴史を,テーマ別にコンパクトに叙述する.卒業式はいつからあるのか,どうして新学期は4月なのか,といったわたくしたちの身近な問題を,歴史から読み解く好著.
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本書の初出の一部である「プロムナード東京大学史」は昨年読んでいたが、今講義を受けている政策論の参考とするために再度読んでみた。表題にかかわらず、本書は日本の高等教育制度を概観するのに最適である。江戸末期からの最近までの改革史が文庫本1冊で通観できるメリットは大きい。ちなみに、「講...
本書の初出の一部である「プロムナード東京大学史」は昨年読んでいたが、今講義を受けている政策論の参考とするために再度読んでみた。表題にかかわらず、本書は日本の高等教育制度を概観するのに最適である。江戸末期からの最近までの改革史が文庫本1冊で通観できるメリットは大きい。ちなみに、「講座制」の説明は、本書が一番わかりやすいと思う。 最近に新聞紙面をぎわせている大学の秋入学は、実は帝大以前の東大では「分科大学通則」で規定されていた。それが覆ったのは山川総長時代(旧制大学令が施行された時期)だった。その理由は、学校段階の接続の無駄をなくし、修業年限を短縮するためだった。 意外だったのは、東大は明治期に有職者に学びの機会を提供していたことだ。法科大学は、1900年には大学院進学者の7割近くが行政官・司法官・弁護士・会社員だった。院生の図書館開放も「便宜」として位置づけられた。こうした雰囲気があるから、現代の職業人養成も違和感なく運用されているのかもしれない。
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かなり明快な論理で書かれているのが分かったけど,そこまでちゃんとは読み込んでいない.でも割と興味深いことが色々と書かれていたので面白かった.たとえば「三四郎」なんかに出てくる分科大学というのを今までは分からないまま放っておいたんだけど,この本を読んで正体がわかった.そんな感じで,...
かなり明快な論理で書かれているのが分かったけど,そこまでちゃんとは読み込んでいない.でも割と興味深いことが色々と書かれていたので面白かった.たとえば「三四郎」なんかに出てくる分科大学というのを今までは分からないまま放っておいたんだけど,この本を読んで正体がわかった.そんな感じで,豆知識を得るようなつもりで読んだ.第一部と第二部は1990年代初頭に書かれたものなので,今とはずいぶん様子が違っているなあという部分も感じていたのだけど,その辺は第三部で補完されたのでよかった. keywords:伊藤博文,森有礼,加藤弘之,井上毅 2011.09.19
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