人類史のなかの定住革命 の商品レビュー
「人類史のなかの定住革命」 https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51292798.html
Posted by
#2024年に読んだ本 37冊目 #6月に読んだ本 3冊目 なんか…歴史な本なんだけど それより植物学なんかについての 知識が付く本だった
Posted by
『サピエンス全史』を読んだ人は必読のこと。歴史とは出来事だが文明は脳内の変化を示すものと私は考えている。それは一人の脳内で起きたシナプス結合の変化が短時間で伝染する様を現している。文明とはネットワークそのものだ。 https://sessendo.blogspot.com/202...
『サピエンス全史』を読んだ人は必読のこと。歴史とは出来事だが文明は脳内の変化を示すものと私は考えている。それは一人の脳内で起きたシナプス結合の変化が短時間で伝染する様を現している。文明とはネットワークそのものだ。 https://sessendo.blogspot.com/2020/04/blog-post_26.html
Posted by
「人類史のなかの定住革命」読。 人類が何百万年も遊動生活していた理由の一つとして、グループ内での不和や緊張関係の解消の意味もあったという説は、なるほどと思った。 そして定住が始まって以来、現代の人類の緊張関係は解消される兆しすらないというのも、そのとおりだと思った。 定住が始...
「人類史のなかの定住革命」読。 人類が何百万年も遊動生活していた理由の一つとして、グループ内での不和や緊張関係の解消の意味もあったという説は、なるほどと思った。 そして定住が始まって以来、現代の人類の緊張関係は解消される兆しすらないというのも、そのとおりだと思った。 定住が始まった理由として、気候変動などを上げているが、そのへんは頭に入らなかった。 最後の方で「安全保障の言語」 「仕事をする言語」というものを持ち出して、 「安全保障の言語」は天気の話や、近況報告、今度呑みに行こうなどの社交辞令でこれはどの民族も一緒で、猿が無駄に長時間毛づくろいしたりするのと同じことで、これを拒否することは、人間関係において緊張を持続させてしまう。 「仕事をする言語」は現代なら会社での今月の売上が下がったとか、家庭での子供の学校の成績の話などとしている。 これは昔、狩りのときのチームワークのための言葉が発達したものだろうという。 現代日本社会ではこの「仕事をする言語」が溢れかえっていて、最後に金属バット殺人事件の話を持ち出して、事件が起きた家庭では「仕事をする言語」しか使われず、常に緊張を強いられたのではないかと言う。 少し強引な気もするけど、数百万年続いた遊動生活と、現代日本の核家族の仕事に追われる生活は確かに違う。 数百万年続いた遊動生活が人類の本来の姿で、1万年前に始まった定住革命はいまだに続いているというのは、ああそうだなと思った。
Posted by
定住によって装身具や土偶、文様などに能力を使うようになった。 農耕社会の特徴は、実は定住社会の特徴だった。 栽培は定住生活の結果であって、原因ではない。初期は漁業生活ではないか。漁獲高は狩猟に比べて安定的で豊富。 薪として木を借ることで、栗、クルミ、小麦、大麦が群生してきた。 ...
定住によって装身具や土偶、文様などに能力を使うようになった。 農耕社会の特徴は、実は定住社会の特徴だった。 栽培は定住生活の結果であって、原因ではない。初期は漁業生活ではないか。漁獲高は狩猟に比べて安定的で豊富。 薪として木を借ることで、栗、クルミ、小麦、大麦が群生してきた。 広葉樹林を薪として利用すると、アカマツ二次林へと変化する。クリ、クルミ、ワラビ、フキ、ウド、ミツバ、タラノキなどの陽性植物は二次林に好んで生える。 水産資源の活用で定住集落が出現し、栽培化が進行した。その後水産資源が得られない場所で農耕化が促進された。 家族を形成することは、道具を持ち歩く人類が安全を保障するために支払った代償である。食料が分配され交換された社会が成立した。
Posted by
遊動生活こそ人間の真の生き方なのかもしれない。 「私達の祖先は言葉より先に武器を持った」とう説は圧巻であった。 つまり、猟をする上での棒や石が武器ともなり、しかしそれを隣人に使うのではないという説明をするための挨拶、弁明がその次に現れたとのこと。 私たちが現在日常で使う情報伝達...
遊動生活こそ人間の真の生き方なのかもしれない。 「私達の祖先は言葉より先に武器を持った」とう説は圧巻であった。 つまり、猟をする上での棒や石が武器ともなり、しかしそれを隣人に使うのではないという説明をするための挨拶、弁明がその次に現れたとのこと。 私たちが現在日常で使う情報伝達の手段としての言語は、そのずっと後の社会が出来上がってからというのも驚きである。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2007年(底本1986年)刊。各論文の初出年は81~85年で、底本での新規書下ろしを含む。著者は筑波大学教授。 人類史における定住は農耕とともに始まった。この至極当然とみられるテーゼに本書は反旗を翻す。 それは定住と農耕開始とは一致せず、定住が農耕に先行するという意味でである。 この点、著者のいう定住の端緒とは、①漁撈や②クリ・ドングリなどの非移動再生可能食材の利用亢進によると見ているのだ。 平成4年頃以降、頓に注目を集めた青森三内丸山遺跡を見ると、縄文的農耕論はさほど新奇ではない。しかし、その前の段階で、ここまで思考を巡らせているのは研究者としての着眼点の鋭さを感じずにはいられない。 しかも、環境変動など外的要因の重要性にも言及され、環境考古学の奔りとも見える点でも同様の印象を抱いた。 もとより論文の集積であるため、それぞれの論考において叙述が重複することは否めないが、繰り返される記述内容こそが重要だとの目安になるわけだから、個人的には気にならなかった。 そして、定住における重要な技術革新の一が、漁撈用の定置網の開発である点がなかなか振るっている。 なお、霊長類における①手・腕の革新の意味と、②言語利用の2種の特性。 特に、②についていえば、無駄話や雑談に代表される「個体関係における安全保障の言語」と、調査・分析・計画等に関する意思疎通に用いられ、合理性に重きを置く「仕事としての言語」との2種に分別可能ということだ。 このように言語の役割・機能が分別される上、後者の比重が高まり過ぎていることが、個体関係の安全性を脅かす事態を招来しているとの指摘がある。 これらは書下ろし部分に書かれるが、興味を惹かれる仮説だなと。
Posted by
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA81106872
Posted by
[ 内容 ] 霊長類が長い進化史を通じて採用してきた遊動生活。 不快なものには近寄らない、危険であれば逃げてゆくという基本戦略を、人類は約一万年前に放棄する。 ヨーロッパ・西アジアや日本列島で、定住化・社会化はなぜ起きたのか。 栽培の結果として定住生活を捉える通説はむしろ逆ではな...
[ 内容 ] 霊長類が長い進化史を通じて採用してきた遊動生活。 不快なものには近寄らない、危険であれば逃げてゆくという基本戦略を、人類は約一万年前に放棄する。 ヨーロッパ・西アジアや日本列島で、定住化・社会化はなぜ起きたのか。 栽培の結果として定住生活を捉える通説はむしろ逆ではないのか。 生態人類学の立場から人類史の「革命」の動機とプロセスを緻密に分析する。 [ 目次 ] 第1章 定住革命 第2章 遊動と定住の人類史 第3章 狩猟民の人類史 第4章 中緯度森林帯の定住民 第5章 歴史生態人類学の考え方―ヒトと植物の関係 第6章 鳥浜村の四季 第7章 「ゴミ」が語る縄文の生活 第8章 縄文時代の人間‐植物関係―食料生産の出現過程 第9章 手型動物の頂点に立つ人類 第10章 家族・分配・言語の出現 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
Posted by
- 1
- 2
