石橋湛山評論集 の商品レビュー
急激にはあらず、しかも絶えざる、停滞せざる新陳代謝があって、初めて社会は健全な発達をする。人は適当の時期に去り行くのも、また一の意義ある社会奉仕でなければならぬ。『石橋湛山評論集』 ********************** (山東省ドイツ権益の獲得。21か条(1915)を受...
急激にはあらず、しかも絶えざる、停滞せざる新陳代謝があって、初めて社会は健全な発達をする。人は適当の時期に去り行くのも、また一の意義ある社会奉仕でなければならぬ。『石橋湛山評論集』 ********************** (山東省ドイツ権益の獲得。21か条(1915)を受けて)(英米仏など)は日英同盟の破棄を手始めに、何国かをして、日本の頭を叩かせ、日本の立場を転覆せしむるか、それとも連合して日本の獲物を奪い返す段取りに行くのではなかろうか。その場合は、今回得た物の喪失だけでは到底済まず、一切の獲物を元も子もなく、取り上げられるであろう。これ吾輩の対支外交を以て、帝国百年の禍根をのこすものとして、痛憂おく能わざる所以である。1915 1921 四カ国条約、日英同盟の破棄 1922 九カ国条約、山東省、旧ドイツ権益の喪失
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石橋湛山 政治評論集。軍備全廃と非侵略の絶対的平和主義の立場。正論だと思うが、あまりに理想的で、著者に政治外交のリーダーを託すことは 危険な気がした。 長期的な理想は こうあるべきだと思う。しかし、理想を求めるあまり、軍備を否定し、各国の利益を無視する姿勢は 国際関係の中では...
石橋湛山 政治評論集。軍備全廃と非侵略の絶対的平和主義の立場。正論だと思うが、あまりに理想的で、著者に政治外交のリーダーを託すことは 危険な気がした。 長期的な理想は こうあるべきだと思う。しかし、理想を求めるあまり、軍備を否定し、各国の利益を無視する姿勢は 国際関係の中では、何も動かない状況に陥るのではないかとも思う 日本防衛論 *軍隊により日本を防衛することは不可能〜世界のどこの国の軍隊より強大でなければいけないから *軍備の拡張は、国力の消耗〜国防を全うできないばかりでなく、国を滅ぼすことになる *自衛と侵略は区別できない〜自衛軍備しか持たないはずの国々において戦争が発生している *原子力兵器の発達は 人類の滅亡を意味する 太平洋戦争の終了=更生日本の門出 *原子爆弾の出現は 世界のあらゆる兵器を無効ならしめた *日本は世界平和の戦士〜ここに更生日本の使命
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ずっと積んでいたが、「東洋経済」のアーカイヴが電子化されたのを販売する立場になって、思い出して読んだ。自由主義の人、というのは聞いていたが、想像以上に一本筋の通った評論を貫いた人だった。あの時代の渦中にいて、植民地不要論や軍備全廃論を堂々と唱えていることに驚くし、その炯眼は素晴ら...
ずっと積んでいたが、「東洋経済」のアーカイヴが電子化されたのを販売する立場になって、思い出して読んだ。自由主義の人、というのは聞いていたが、想像以上に一本筋の通った評論を貫いた人だった。あの時代の渦中にいて、植民地不要論や軍備全廃論を堂々と唱えていることに驚くし、その炯眼は素晴らしい。婦人論や綱紀粛正の行き過ぎを戒める論はそのまま現代に通じそうだ。他国のナショナリズムに対する態度にも心打たれる。戦時中、新聞より雑誌には弾圧は緩かったとも言われるが、レトリックを駆使し持論を展開したその努力も大きいのではないか。
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あの時代にあって、これだけリベラルな発言を続けることには、相当の覚悟と勇気がなければできるものではなかったであろう。いまの政治家の言動を見ていると、”付和雷同”か、とにかく何が何でも"けなす”かの態度が目立ちます。自分の考え、信念を貫き行動する為政者のなんと数少ないことか。そんな中で、翁長知事の言動は(難しいことは勉強不足であまり分からないのですが)、首尾一貫しているように思います。
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石橋湛山の評論文。記者であるので、その文章力はもちろんだが、時代を見抜く力がすごい。 現代に彼が生きていれば、どのような視点でもって日本の外交を論じているか・・・。
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政治のことはよくわからないし、どうにもサッパリしませんが、石橋湛山は読んでるんでしょうね?!とセイジカに質したくなること多々。
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一ジャーナリストとして、東洋経済新報社の主幹(代表)として、総理大臣、大蔵大臣などを歴任した政治家として、言論を訴え続けた石橋湛山の評論集。 明治末から昭和の戦後までと時間の隔たりがあるものの、民主主義に対する考え方も、植民地に対する考え方も、理路整然としていて現実的で、一貫性のある主張をしている点にただ感嘆するのみ。そして、現在日本を取り巻く問題にも通じる部分があること多々。今の日本にはこういった主張ができるジャーナリストが求められているのかもしれない。私の大学の偉大なる先達。 特に気に入ったものを抜粋する。 「私は決して今の社会運動の中に流れておる思想を一々ことごとく是認するのではない。その中にはあるいは前にも述べたが如く、問題はすべて経済だけで解けると余りに考えた迷想もある。(略)例えば平和問題という如きものにしても、今はもはや「人道」、「正義」などという漠然たる感情に立脚した説は著しく空虚を感じて、而してその「人道」、「正義」というものの内容が問題となってきた。(略)国民道徳の問題とか、家族制に関する問題とが近頃非常に多く論ぜられてきたのはこれを示している。」(1912(明治45)年「社会の問題化」) 「思うに我が国は一の謬想に陥れり。人口過剰ということこれなり。」 (1913(大正2)年「我に移民の要なし」) 「しかるに我が国民には、その大欲がない。朝鮮は、台湾、支那、満州、またはシベリヤ、樺太等の、少しばかりの土地や、財産に目をくれて、その保護やら取り込みに汲々としておる。従って積極的に、世界大に、策動するの余裕がない。卑近の例を以ていえば王より飛車を可愛がるヘボ将棋だ。結果は、せっかく逃げ廻った飛車も取らるれば、王も雪隠詰めに会う。いわゆる太平洋及び極東会議は、まさにこの状況に我が国の落ちんとする形成を現したものである。(略)これに反してもし我が国と国民に、何もかも棄てて掛るの覚悟、小欲を去って、大欲に就くの聡明があったならば、吾輩はまず第一に、我が国から進んで軍備縮小会議を提議し得たはずだったと思う。第二に、仮りに会議の主動者には和が国際的位地低くして、成り得なんだとしても、もし政府と国民に、総てを棄てて掛るの覚悟があるならば、会議そのものは、必ず我に有利に導き得るに相違ない」 (1921(大正10)年「一切を棄つるの覚悟」)
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日本の歴代首相というと、どうも信用できないと言いますか---偏見もあるとは思いますが---いまひとつ尊敬出来ないのです。 しかし、石橋湛山だけは真の政治家であり、日本のことを真剣に考えた稀有の人物ではないかと思います。 病気を理由に早々に退陣しまったことが、かえすがえすも残念でな...
日本の歴代首相というと、どうも信用できないと言いますか---偏見もあるとは思いますが---いまひとつ尊敬出来ないのです。 しかし、石橋湛山だけは真の政治家であり、日本のことを真剣に考えた稀有の人物ではないかと思います。 病気を理由に早々に退陣しまったことが、かえすがえすも残念でなりません。
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ジャーナリスト、政治家の石橋湛山の評論集。明治末年より昭和43年までの評論を収録している。彼の書く文章は非常に分かりやすい。古い時代の文章であり見慣れない表現が多く使われているが、論理が明快であるため非常にわかりやすい。また、彼の主張はとても受け入れ安い。彼の評論は一貫して個人主...
ジャーナリスト、政治家の石橋湛山の評論集。明治末年より昭和43年までの評論を収録している。彼の書く文章は非常に分かりやすい。古い時代の文章であり見慣れない表現が多く使われているが、論理が明快であるため非常にわかりやすい。また、彼の主張はとても受け入れ安い。彼の評論は一貫して個人主義に基づいており、いかに個人を実現すべきかを具体的に主張しているからだ。彼の評論には、文章の論理構成や主張の一貫性、具体性など、学ぶべき点が多くあった。
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あの時代に小日本主義の現実性・有用性を見抜き、かつそれを貫徹し、行動に移した人は石橋湛山のほかにいないだろう。この人がただ病に倒れたことを悔やむのみである。人は社会から与えられた体制(大日本主義)に対しても、相対的かつ合理的な立場から考えるべき。
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