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バガヴァッド・ギーターの世界 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2024/08/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「日本人はいわば「隠れヒンドゥー教徒」であるといっても過言ではありません。そのことを示すことが、本書の目的の一つでもあります。」 衝撃的な言葉ですよね。 ですがこの本を読んでいると、この言葉があまりにリアルなものとして感じられてきます。日本の文化や大乗仏教とのつながりが非常にわかりやすく説かれます。 この本自体は『バガヴァッド・ギーター』の解説書ということでなかなか手が伸びにくい作品であるかもしれません。ですがそこは少し見方を切り替えてこの本を仏教書として見てみてはいかがでしょうか。 この本は古代インドやインド思想を知らなくても読めるような作りになっています。また同時に、仏教の入門書としても十分通用するほどわかりやすい作品になっています。これはものすごい名著です。

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2021/10/17

バガヴァット・ギーターの解説書。 日本人に馴染みのある仏教の視点から、ヒンドゥー教の聖典を解説してくれるので分かりやすい。 ヒンドゥー教では梵我一如を悟ることが解脱につながるというが、これは天台宗の本覚思想と近いという。 また、自己=アートマンが宇宙=ブラフマンと同じである...

バガヴァット・ギーターの解説書。 日本人に馴染みのある仏教の視点から、ヒンドゥー教の聖典を解説してくれるので分かりやすい。 ヒンドゥー教では梵我一如を悟ることが解脱につながるというが、これは天台宗の本覚思想と近いという。 また、自己=アートマンが宇宙=ブラフマンと同じであるのは、一切衆生悉有仏性(=生物全てに仏性があり、全て救われる可能性がある)という概念から説明される。 私が成る程と思ったのは、バガヴァット・ギーターは一般人に向けられたメッセージと聖者に向けられたメッセージが混在しているということだ。 ギーターは在家の人向きに書かれているというが、本当にそうなのかと訝しんでいたので疑問が氷塊した。 こんな風に、バガヴァット・ギーターを熟読している人にも初見の人にも色々なヒントになるだろう

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2021/04/07

著者が僧侶の家系ということなのか,大乗仏教との比較を取り入れている。日本人にとってはおそらくそれが効果的と感じたのだろう。本書は「バガヴァッド・ギーター」の考え方を知るのに良い。ヒンドゥー教の大元を知るのにも適した入門書。

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2020/08/31

素晴らしい内容とあとがき解説のおかげで、一層バガヴォッドギーターの世界に興味が持てた。浅草寺の僧でもあり、インド哲学のスペシャリスト。と言うのは滅多にない組み合わせだなぁ。と思いつつお陰で本覚思想まで知ることができる。と言う一つで無限に楽しめる書籍でした。次は本著者著のバガヴォッ...

素晴らしい内容とあとがき解説のおかげで、一層バガヴォッドギーターの世界に興味が持てた。浅草寺の僧でもあり、インド哲学のスペシャリスト。と言うのは滅多にない組み合わせだなぁ。と思いつつお陰で本覚思想まで知ることができる。と言う一つで無限に楽しめる書籍でした。次は本著者著のバガヴォッドギーターへ◎楽しみが増えるばかりである(^^)

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2020/05/03

岩波文庫「バガヴァッド・ギータ―」を読んだので、こちらでさらに深堀。ヒンドゥー教と仏教との共鳴、僧侶であった上村先生にしか書けない解説書だと思った。バガヴァッド・ギータ―は『人は社会人としての自己の義務を果たしつつも究極の救いの境地に達しうる』と説いてくれていることが本当に救い。...

岩波文庫「バガヴァッド・ギータ―」を読んだので、こちらでさらに深堀。ヒンドゥー教と仏教との共鳴、僧侶であった上村先生にしか書けない解説書だと思った。バガヴァッド・ギータ―は『人は社会人としての自己の義務を果たしつつも究極の救いの境地に達しうる』と説いてくれていることが本当に救い。宗教家の『自慢をすると、せっかく積んだ功徳が逆にその人を害するようになる、積んだ力が全部出て行ってしまいます』は宗教家でなくとも自慢を自制する力が湧いてくるすごい言葉だと思った。先生にはもっと長生きしてほしかった……。

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2018/10/12

著者の訳業、岩波文庫のバガヴァッド・ギーターは、正直、十分に理解できなかったが、この解説書は、ギーター の世界を一般にも理解しやすく工夫されており、熱気を帯びた論調にいつしか引き込まれてしまいました。

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2013/03/22

ヒンディーの聖典であるバガヴァッドギーターを全訳している著者によるその案内書。 親族を巻き込んだ戦争で戦うことを躊躇う戦士アルジュナに最高神のクリシュナが御者の姿を借りて語りかける物語の形をとる聖典。 自分は何を為すべきなのか?苦しみからどうすれば逃れられるのか?社会を捨てて隠遁...

ヒンディーの聖典であるバガヴァッドギーターを全訳している著者によるその案内書。 親族を巻き込んだ戦争で戦うことを躊躇う戦士アルジュナに最高神のクリシュナが御者の姿を借りて語りかける物語の形をとる聖典。 自分は何を為すべきなのか?苦しみからどうすれば逃れられるのか?社会を捨てて隠遁することは是なのか? 誰もが感じる疑問に平易な言葉で応える内容。実践は難しくも理解はし易い。 僧侶でもある著者による本覚思想との相似点の指摘は興味深い。 ますますヒンディーのことを知りたくなる一冊であった。

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2012/08/22

バガヴァッド・ギーターの解説が、著者自身の解釈とともにわかり易く紹介されている。 この本を指針にしつつ、いつか原典を読んで見たいな〜と思った。

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2010/01/13

叙事詩マハーバーラタ中に編入された一篇にバガヴァッド・ギーターと題される物語があり、それはそのままヒンドゥ哲学の聖典として評価を得ている。 クリシュナとアルジュナの対話から一元不二の真理を読み取らねばならない。

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