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未来形の読書術 の商品レビュー

3.5

20件のお客様レビュー

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2023/01/01
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※このレビューにはネタバレを含みます

(読書案内) 不良のための読書術 永江 けし 本の読み方 平野 あしだ (関連)小説の読み方 あ 小説の読み書き 佐藤 けあしだ 漱石と三人の読者 石原 あし 物語論 アダン けだ 「わかる」とはどういうことか 山鳥 けこ 「分かりやすさ」の罠 仲正 こ 『先生はえらい』 内田 9F 市立J370ウ 『知的複眼思考法 苅屋 8F141.5カ 悲鳴をあげる身体 鷲田 けあ ウィトゲンシュタイン入門 永井 あだこ 『無限論の教室』 野矢茂樹 県立  7FS410.1ノ 市立 大学112N97

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2022/05/03

「小説を読むことは、裏になっているトランプカードをひっくり返すようなもの」という例えが印象的。ただし、上手い下手でめくれる枚数は違うし、点数は他者がつけるとのこと。結局は自分の未来形は他者の評価によって決まるという事であり、読書の楽しみ方としてそれもどうなのかなという疑問もある。...

「小説を読むことは、裏になっているトランプカードをひっくり返すようなもの」という例えが印象的。ただし、上手い下手でめくれる枚数は違うし、点数は他者がつけるとのこと。結局は自分の未来形は他者の評価によって決まるという事であり、読書の楽しみ方としてそれもどうなのかなという疑問もある。そもそも著者は読書を楽しみとか趣味というレベルでは考えていないのだろうが。 全体的には読書とは何か?特に小説とは何か?といった哲学的内容であって所謂読書術の本ではない。読書に関して本質的な事を考えたい人には良本だと思うが、プリマー新書ではあるものの中高生には少々難解かもしれない。

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2019/07/03

まえがきから第一章までの言葉遊びが面白く、頁を捲る手が止まらない。そうした読み手である私は「読書への抵抗」をしない「内包された読者」なのだろう。後半に国語の入試問題を入れてしまうのはお約束で安心感がある。 本の読み方の入門書的な作品。

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2017/11/08

小説では、作家の本当に言いたいところが伏せられているため、読者はそれに関してあれやこれや思索をめぐらせる。そのために、沢山読んで沢山考える必要がある。言われてみればごもっともなことを、この本では言語化して伝えてくれており、読み方の勉強になる。

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2016/06/03

読書術、とタイトルにあるが、実際には本と読者、テキストと読者の関係を述べた評論文。 精読の方法などを身につけたくて読んだので、正直期待外れだった。 しかし、読書とはどういうものか、言語学や哲学的な要素も踏まえてわかりやすく論じているので、そのような分野に興味のある人の入門書として...

読書術、とタイトルにあるが、実際には本と読者、テキストと読者の関係を述べた評論文。 精読の方法などを身につけたくて読んだので、正直期待外れだった。 しかし、読書とはどういうものか、言語学や哲学的な要素も踏まえてわかりやすく論じているので、そのような分野に興味のある人の入門書としては良いと思う。

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2015/01/24

高校生向けに平易には描かれているけれど、「読者とはだれか」という考察はかなり深く、文学研究をする大学生にこそふさわしい内容だと思う。 ただ後半の「論理」についての批判はちょっと的を外しているような。 「正しさ」は時代によって異なるのはそのとおりだけど、「論理」そのものは普遍のも...

高校生向けに平易には描かれているけれど、「読者とはだれか」という考察はかなり深く、文学研究をする大学生にこそふさわしい内容だと思う。 ただ後半の「論理」についての批判はちょっと的を外しているような。 「正しさ」は時代によって異なるのはそのとおりだけど、「論理」そのものは普遍のものであるはず(もちろん、論理学の発展による広がりはあると思うけど、一般的に使われている日常論理は普遍かと)。 そのへんごっちゃにしちゃった印象。

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2014/05/10

文学研究における記号論・読者論の入門書として、よくできた本だと思った。大学1~2年生で文学研究や文学教育・読書教育などに関心をもちはじめた学生に対してはじめに読者論・読者反応理論の入門書を教えてほしいと言われたらこれをすすめたら良いように思う。(ちくまプリマ―新書の読者層が中高生...

文学研究における記号論・読者論の入門書として、よくできた本だと思った。大学1~2年生で文学研究や文学教育・読書教育などに関心をもちはじめた学生に対してはじめに読者論・読者反応理論の入門書を教えてほしいと言われたらこれをすすめたら良いように思う。(ちくまプリマ―新書の読者層が中高生であることを考えると少しハードルが高いかもしれないけれど。) さらに言うと、読者論や読者反応理論で現在出ている書籍は専門性の高いものが多いので、関心をもちはじめた学生に対して簡単にその概要を説明してくれる書籍がこれまで見当たらなかったのも事実。本来であれば、この本とそれらの専門書の中間に位置するような本があればもっと良いのかもしれない。

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2014/01/25

タイトルは、未来形の読書術、だって。 最初からいささか投げやりなのはなに、勝手にこれを、石原氏の別の本『あの作家の隠れた名作』だとおもいこんでいて、あっれー本の紹介などこ?と困惑していたあたしのバカさ加減に他ならない。 でもそれでもやっぱり、すごいぞこの本。 なんせ14ページ...

タイトルは、未来形の読書術、だって。 最初からいささか投げやりなのはなに、勝手にこれを、石原氏の別の本『あの作家の隠れた名作』だとおもいこんでいて、あっれー本の紹介などこ?と困惑していたあたしのバカさ加減に他ならない。 でもそれでもやっぱり、すごいぞこの本。 なんせ14ページまで、読書とは、という説明だけで進行する。ウチの社長なら、「まず何が言いたいの?先に結論を」って怒りそうだよ。 なになに、まず子供の頃は耳で聞き、それから音読し、唇が動いちゃうけど黙読し、指でなぞり、完全に目玉だけで読める技を会得するには気の遠くなるような時間がかかる、と。 なるほど。 それを知るまでにもかなり時間かかったよ。 なんて、狐狸庵センセイみたいにぶつくさいいながらページをめくる。 で、気づくのだ。 なんとそのあと、えんえん46ページにいたるまで、本読んでないんですよ? 46ページでご本人がいってるもん。本を読む前にいろいろ考えてしまったからそろそろ読もう、って。 え、読み方指南、始まってないの? 46ページっつたらかなり進みましたけど? 文句いいながらも結構面白いのでついていく。途中、「術」というには無理のある理論ががっつり入ってすこしだけしんどかったりもしたけれど、多分かなり作者が気を使って、噛み砕いて噛み砕いてくれているので、なんとかとおりすぎて。読み終わっての感想は、で、なにがどう未来系なのか‥あれ?と、少しだけ思ったけれど、まあそれはそれ。文句言いつつ読み終えられたのだし。 ちなみに一番面白いとおもった読み解きは、術でもなんでもなく、石原氏が物語を四象限に分析していた部分でした。すかっと割り切れて、なかなか爽快。これもなかなかの、ご褒美読書。

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2013/07/31

読書について、ちょっと哲学的に考察した本。 「理想的な」読者という想定、実際読書するときの「内包された」読者という状態。 これを一度自分の読み方に置き換えて考えておくと、 これから読書の仕方や考え方が良い方に変わりそうな気がしました。 ちょっと小難しく感じるけれど、小説と評...

読書について、ちょっと哲学的に考察した本。 「理想的な」読者という想定、実際読書するときの「内包された」読者という状態。 これを一度自分の読み方に置き換えて考えておくと、 これから読書の仕方や考え方が良い方に変わりそうな気がしました。 ちょっと小難しく感じるけれど、小説と評論で章はわかれているし、 受験生向きかも。

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2013/04/26

本を読んで新しい知識を得る。これまで知らなかった世界に出会う。かくして本を読む前「過去」とは違った自分になる。これが即ち未来型と言うことだそうだ。 内容的には読書術と言うよりも読書論と呼ぶべきもので、小説や評論に向き合う時の心構えを説いている。著者の書物に対する愛がビシビシ伝わっ...

本を読んで新しい知識を得る。これまで知らなかった世界に出会う。かくして本を読む前「過去」とは違った自分になる。これが即ち未来型と言うことだそうだ。 内容的には読書術と言うよりも読書論と呼ぶべきもので、小説や評論に向き合う時の心構えを説いている。著者の書物に対する愛がビシビシ伝わってきて、同じ本の虫として共感しながら読めた。「読者の仕事」というのも本好きにはたまらない概念だ。でも一般的には理解はされないんだろうな、とも思う。

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