分析心理学 の商品レビュー
若い頃に読んで以来、再読。ユングの講義がインタビュー形式で書かれてあり、割と読みやすい。 心理学全般をざっと紹介した本だと、ユングは「性格の8タイプ分類」が書かれているので、一般的にはそのイメージが根強い。しかし本書でユング自身が「私は患者に対して『あなたは何々タイプの人だから』...
若い頃に読んで以来、再読。ユングの講義がインタビュー形式で書かれてあり、割と読みやすい。 心理学全般をざっと紹介した本だと、ユングは「性格の8タイプ分類」が書かれているので、一般的にはそのイメージが根強い。しかし本書でユング自身が「私は患者に対して『あなたは何々タイプの人だから』『無意識を知るために絵を描きなさい』と言ってばかりいる、と思い込まれているが、そうじゃない」と話しているとおり、それほど単純な治療は行っていない。 また訳者がユングのことを「一種の宗教体験に近い」と書いている。ユングは『黒の書』『赤の書』にあるように自己の内面を非常に奥深く見つめた人で、ある意味で修行者で、フロイト同様、直観的にわかったことを説明するのがとても難しかったのだと思う。そこらへん、仏陀やキリストみたいな感じ。「彼は恐らくはあまり上等ではない鍬で畑を耕さねばならないのです(中略)(誰かの鍬を借りることはできないので)彼は、恐らく不十分ではあっても自分の道具を使わなければいけず…」とユングは語っている。だからユングが話す「集合的無意識」などを理解したとしても、それは自己への理解の道具の一つでしかない。 お金や世間への成功、は外面的なものであり、ある年齢に達すると、平行して内面的なことへの追及(自分と言う畑を耕す)が必要になってくるんじゃないかと思う。繊細な人は、それが若い時に来て、結局は豊かに暮らせるかもしれない。生涯通して外面的なことばかりを追求する人は、ある意味で不幸だろう。 自分と言う畑を耕すためには、読書、は近道だと思うし、簡単でいいので、エッセイや日記を書くこと、ユングのように夢を記録することも、いいのかもしれない。それを公開するのもいいが、承認欲求に惑わされてしまうと、結局は外面的になってしまいそうだけど。
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ユングの本の中ではかなりわかりやすい。コンプレックスや元型の概念がわりかしわかりやすく解説されている、と思う。それでも抽象的なもので実体がある(見える)わけではないのでするりと理解ができるわけではないが。 それと夢の解説も豊富で夢分析の助けになる。しかしユング自身でさえも自分の夢...
ユングの本の中ではかなりわかりやすい。コンプレックスや元型の概念がわりかしわかりやすく解説されている、と思う。それでも抽象的なもので実体がある(見える)わけではないのでするりと理解ができるわけではないが。 それと夢の解説も豊富で夢分析の助けになる。しかしユング自身でさえも自分の夢の分析は難しいらしい
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約1年をかけて少しずつ読みました。専門用語が多く、話し口調でわかりやすいですが、ある程度の知識がないと読み進めにくい本だと思います。最近流行っているのかわかりませんが、16タイプ診断を先にやったりすると理解しやすくなるかもしれません。 理解が追いついていないので星3つ。
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講演の記録なので、ユング本人からお話を伺っているような感覚で読むことができる。 罪に対する言及、鋤で畑を耕す、という表現に引っかかりを感じる。本当に‥他人の鋤では自分の畑は耕すことはできないと思う、けど学ぶことそれ自体が、鋤を磨くことにはならないのかな。(それも人それぞれか)
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フロイトのイドとかわけわからん言葉が怪しくしか思えなくて、心理学は食わず嫌いしてたけど、ユング良かった 何より、「フロイトはイドとかいう言葉を使うから、もう無理」とかユングが言ってるのが!! 理論じゃなくて、あくまで経験として心理学を考えようとする態度にも凄く共感した 心理...
フロイトのイドとかわけわからん言葉が怪しくしか思えなくて、心理学は食わず嫌いしてたけど、ユング良かった 何より、「フロイトはイドとかいう言葉を使うから、もう無理」とかユングが言ってるのが!! 理論じゃなくて、あくまで経験として心理学を考えようとする態度にも凄く共感した 心理学は初体験に近いので、面白かったところは、たくさんあるので、そうじゃなくて、この本で一番美しかったのは、 「恐らくわれわれはいつも夢を見ているようです。昼の間は意識があまりにも明確なので気づかないのです」 ヤバいねー 多層的な自己をこうも美しく言えるもんかねー CPプラスの待ち合わせのスタバとか通勤電車でも読んだけど、薄暮を西に向かって飛ぶ飛行機の中がとてもマッチした 読了
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ユングは難しい。フロイトは快刀乱麻でバサバサと問題をなで切りにしてゆくが、ユングはどんどん迷宮に入り込んでしまう。精神疾患を幼時からの体験によって明らかにしようとするフロイトの因果論に対して、それを個性化のための高次の心的状態に至るプロセスととらえる目的論的な考え方がユングの魅力...
ユングは難しい。フロイトは快刀乱麻でバサバサと問題をなで切りにしてゆくが、ユングはどんどん迷宮に入り込んでしまう。精神疾患を幼時からの体験によって明らかにしようとするフロイトの因果論に対して、それを個性化のための高次の心的状態に至るプロセスととらえる目的論的な考え方がユングの魅力だが、どうしても中世的な神秘性、宗教性そして東洋へと広がる「歴史の倉庫」は心を軽くしてはくれない。 集合的無意識論はレヴィ・ストロースの文化人類学に符合すると思うのだが構造主義の連中はなぜフロイトばかりでユングに目を向けなかったんだろう。シュルレアリストたちもそうだし、ポスト・モダンもみんなそうだ。こちらの知識不足なだけかもしれないのでご存じの方いたら教えてください。
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1935年、イギリスにおけるユングの講義録。意識と無意識は乖離すればするほど人間の生を苦痛に満ちたものにする。患者自身が治療者と向き合い、無意識を意識し、絵画や文章といった表現を模索していくことが、自己治癒につながる。 神経症―これは現代人にとって程度の差こそあれ、避けられな...
1935年、イギリスにおけるユングの講義録。意識と無意識は乖離すればするほど人間の生を苦痛に満ちたものにする。患者自身が治療者と向き合い、無意識を意識し、絵画や文章といった表現を模索していくことが、自己治癒につながる。 神経症―これは現代人にとって程度の差こそあれ、避けられない。つねに身近にある。こんな時代こそ、人との正面切った対話、また無意識と向き合いながらの表現行動は、大変重要だと思える。
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