野生の思考 の商品レビュー
大変面白い。 自民族中心主義的な西洋文明に対する強烈なカウンター。当時の思想界を引っ張る英雄サルトル流の弁証法的歴史観に対する鋭くも理知的で資料をもとにした実際的かつ説得力のある反論を味わえる。 構造主義的思考がSNS主流の現代に与えるマイナス面を少し考えてしまった。 本書の大き...
大変面白い。 自民族中心主義的な西洋文明に対する強烈なカウンター。当時の思想界を引っ張る英雄サルトル流の弁証法的歴史観に対する鋭くも理知的で資料をもとにした実際的かつ説得力のある反論を味わえる。 構造主義的思考がSNS主流の現代に与えるマイナス面を少し考えてしまった。 本書の大きな成果はその思考の転回点を提供した功績に尽きると思うが、文化人類学は突然のこと、社会学やフェミニズムなど、広範なジャンルを横断しながら学術的な影響を現在も与えている。 どこかイデオロギーの終焉も予感させている。 ここからフーコー、ラカン、バルト、デリダ等が出てくること考えるとフランス哲学は非常に面白い。 野生の思考は説得力があると思います。
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難しくて分からなかった。具体の科学の章で断念。ブリコラージュと科学の根は同じ心象と記号と概念を用いる思考法だが別々の方向に枝分かれしていく、という解釈でいいのかな。とにかく難しい。
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人類学に留まらず、世界的な名著の一つであろう『野生の思考』にようやく手を出してみた。まず、率直な感想だが、第1章における要点をおさえたとしても第2章以降からは読みにくいと感じてしまった。小田亮先生のレヴィ=ストロース入門がなければ第1章ですら理解は難しかったかもしれない。 換喩...
人類学に留まらず、世界的な名著の一つであろう『野生の思考』にようやく手を出してみた。まず、率直な感想だが、第1章における要点をおさえたとしても第2章以降からは読みにくいと感じてしまった。小田亮先生のレヴィ=ストロース入門がなければ第1章ですら理解は難しかったかもしれない。 換喩と隠喩、ブリコラージュといった用語に加え、レヴィ=ストロースの構造分析は多くの場面で使える概念なのかもしれない。とはいえ、評価すべきはやはり未開人(野生)の思考を人類全般の基盤として考え、当時の自民族中心主義へ徹底的に闘った点にあろう。科学的思考に陥ってしまった人類は、野生の思考へと戻れないことを嘆く姿は、人類学の祖タイラーと重なる部分があるのではないだろうか。単系的な進化論信者であるタイラーも、原始文化にでそのようなことを嘆く記述が見られたことを鮮明に覚えている。 さて、人類学徒の端くれとして、修論執筆という目的に向けてブリコラージュに必要な材料を集める旅へと出ようか。
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あらすじとして理解していた想定より何倍も深く、難解な内容だった。 特に中盤は言語学をまともにやってないので歯が立たない。もう少し勉強してから再読したい。
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「クロード・レヴィ=ストロース」 https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51301033.html
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自然と文化の断絶を媒介する野生の思考を描く。栽培の思考が事物を無色透明の概念として無毒化するのに対し、野生の思考は事物を曖昧性とゆらぎを含む記号として理解する。クズリの説明に象徴されるように、このイマジネーションは無限のシニフィエを生み出し、自然と文化を架け橋する。人間は少なくと...
自然と文化の断絶を媒介する野生の思考を描く。栽培の思考が事物を無色透明の概念として無毒化するのに対し、野生の思考は事物を曖昧性とゆらぎを含む記号として理解する。クズリの説明に象徴されるように、このイマジネーションは無限のシニフィエを生み出し、自然と文化を架け橋する。人間は少なくとも文化と自然の双方に跨らざるををえない存在である以上、この思考が無意味で野蛮なものとして切り捨てることは不可能であろうし、むしろより原初的かつ根源的なものとさえ言えるだろう。この点においてAIの登場が革新的となるのではないだろうか。純粋に概念のみを扱うAIは、もはや自然との接点がなくなる。 この本をセンセーショナルなものとした後半部のサルトル批判は、進歩主義的歴史観に対するものとも言える。チューリンガに見られるように、「未開」社会の歴史は共時態として常に現在に存在し続け、過去や未来を形成することがない。クラストルが示したように、これは恣意的で通時的な歴史への「抵抗」という意図的な形態として現れている。 サルトルの権威を失墜させたとはいえ、この手の進歩主義は未だに今日も健在であるどころか、SDGsなどの言葉を用いてより深刻さを増しているのではないだろうか。
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「文明化された社会に対して、未開発な社会の思考体系は、実用的、具体的なものに限られる」との本書刊行当時の考え方に対して、あらゆる文化において抽象度の高い構造的な思考体系が発達しており、それらの基盤は共通して観察を基に抽象思考を構築し、具体的な周りの事物を分類するという、科学的な姿...
「文明化された社会に対して、未開発な社会の思考体系は、実用的、具体的なものに限られる」との本書刊行当時の考え方に対して、あらゆる文化において抽象度の高い構造的な思考体系が発達しており、それらの基盤は共通して観察を基に抽象思考を構築し、具体的な周りの事物を分類するという、科学的な姿勢が形作っている。 膨大なケースが記述されているため、集中力に乏しい私は本書を読むのに難儀しましたが、上記が要旨の一つと理解しています。例えるのであれば、根を同じとする木の枝の片側は剪定され、もう片側は無作為に伸びているようなものであり、方法論は違えど、観察を基に仮説を構築し、個々の事物を体系化するという、世界に対する向き合い方は人類共通であると述べています。 冒頭に述べた「文明化された社会」という言葉が既に強い偏見を含んでおり、どの文化も等しく高度な思考体系を有しているという主張は、本書刊行当時は勿論のこと、現代においても知らずの内に偏った我々の意見を改めさせてくれます。 本書の内容についての感想とはズレますが、本書を読み終わって、熟読しないと何が書いてあるのか分からないような、難解な本を読むことは大切だと改めて思いました。色々なことをわかりやすく説明してくれている本は巷に溢れており、読んでて楽しいものや、為になるものも多くあるのですが、知識を増やすのにはよくても、理解力を向上させるにはあまり役立たないと感じています。食事と読書には共通点が沢山あると思うので、食事で例えると、サプリや栄養剤を使えばもしかすると効率よく栄養を吸収できるかもしれませんが、硬いものを噛み砕く顎の力は養われないのに似ていると思います。トレーニングも兼ねて意識的に難しい本にチャレンジしてみようと思います。ただし、適度に。。。
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人類学に興味を持ったからには、この金字塔を 手に取らないわけにはいかない。これは 運命である。 と、読んでみましたが、なかなか わからない! トーテミズムの構造を記号で 解き明かしている箇所が もう、とにかくとにかく難解でした。 そもそも、ネイティブアメリカンについて 知らないの...
人類学に興味を持ったからには、この金字塔を 手に取らないわけにはいかない。これは 運命である。 と、読んでみましたが、なかなか わからない! トーテミズムの構造を記号で 解き明かしている箇所が もう、とにかくとにかく難解でした。 そもそも、ネイティブアメリカンについて 知らないので、無理(涙) 科学的認知は人類の直線的な進化、 って考えたら間違いよ。 のあたりは、ホンマに興味深かった。 もっと平易な解説本を探すことにします。 アイルビーバックです。
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(Recommended by Nagao) ~気になる未読本紹介で~ 買取ブックカフェ「縁側」が閉店することになり、一番の高価本を引きうけた縁本。
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悲しき熱帯に比べてかなり抽象的である。部族の例はわずかだが出ているが旅行記のようではない。サルトルとの比較も書かれているが、それが構造主義であるということを明確に示すにはもっと読み込むことが必要であろう。
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