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レ・ミゼラブル(5) の商品レビュー

4.4

26件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

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2023/06/11

最終巻は1832年暴動の強烈な描写で幕を開ける。マリウスを救出するジャンの命をかけた行動、見事としか言いようがない伏線回収を経て物語は静かに終わる。重厚な歴史文学、教養文学かつ壮大な娯楽小説の本書は読書の楽しみを与えてくれた。必読!

Posted byブクログ

2022/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

悲惨な結末を迎えた革命、多くの仲間の死。しかし、愛するコゼットをなんとしても守り抜くためにも、マリユスだけは救い出さねばならない...再びバルジャンのスリリングな逃避行が読み応え十分でした。 ジャベールの方はというと、悪人は変わることができないという考え(信念)が揺らぎ、自分が信じていた者が根底から崩れていくことに絶望します。これは、ジャン・バルジャンがミリエル司教に赦され、ひどく苦しんだ時と状況が似ています。バルジャンは苦しみ、再度悪事を働くなどしたあげくに乗り越えましたが、ジャベールは耐えきれず、死を選びます。人は変わることができるが、それには大変な苦しみを伴うというのが、この物語のメッセージの一つではないでしょうか。 バルジャンの苦しみは続きます。何とかマリユスを助け出し、コゼットとの結婚にこぎ着けたものの、自分がかつて罪を犯したということを打ち明けられず、コゼットの近くにいることも、離れることもできず... そんな苦しく、終わりのない旅を続けたジャン・バルジャンが、ついに赦されたというラストは感動的でした。長い物語で読むのは大変でしたが、大満足です。

Posted byブクログ

2022/03/20

全5巻を読み終えての感想。 古典的作品なので、読者それぞれに解釈はあると思うが、この長編は過去に罪を負った人間の救いの話であったように思う。 主人公ジャン・ヴァルジャンは、徒刑囚となってからも罪を重ねるが、聖人と出会い、改心する。それまでの罪を贖うように、彼自身も聖人のように多く...

全5巻を読み終えての感想。 古典的作品なので、読者それぞれに解釈はあると思うが、この長編は過去に罪を負った人間の救いの話であったように思う。 主人公ジャン・ヴァルジャンは、徒刑囚となってからも罪を重ねるが、聖人と出会い、改心する。それまでの罪を贖うように、彼自身も聖人のように多くの人に善行を施すが、度々襲いかかる試練には知られざる葛藤があり、人間としての弱さがさらけ出される。この葛藤は、ジャン・ヴァルジャンほどでは無いにせよ、多かれ少なかれ読者にもあるはずで、ここに共感のポイントがある。 特に、生きがいとしていたコゼットの恋の相手に対する敵意は、聖人然として振る舞う普段の彼からはほど遠い人間的反応であり、物語に引き込まれた。 また、ジャン・ヴァルジャンの作中でのさまざまな行動は、人間を信じる、ということに対する覚悟と信念の大切さ、それを持続する困難さが伝わった気がする。 他者を信じると共に、正直でもあったジャン・ヴァルジャンの行動原理は、小説の最後の方のマリユスへの述懐、自分が自分を捕らえようとすることから目を背けられない、というものであり、これも読者には当てはまる部分もいくつかあると思う。

Posted byブクログ

2022/03/10

罪を犯した後に改心し、徳を積み続けたジャン・ヴァルジャン。マリユスの誤解も解け、人情から引き取ったコゼットの幸せを目にする事も出来、彼の生き方が報われ、肯定された結末に心が揺さぶられる。人はいつでも変わる事が出来るのだ。

Posted byブクログ

2021/04/02

まずは読破できた喜び。がんばってよかった! 遠回しな表現がフランス文学?なのか、でも、クライマックスが近づくにつれ、その感じが心地よく、感情が昂った。やっぱり娘には会いたいよね。 ユゴーの事を知りたくなったし、歴史的背景を勉強してみようか、という気にもなってしまった。 100...

まずは読破できた喜び。がんばってよかった! 遠回しな表現がフランス文学?なのか、でも、クライマックスが近づくにつれ、その感じが心地よく、感情が昂った。やっぱり娘には会いたいよね。 ユゴーの事を知りたくなったし、歴史的背景を勉強してみようか、という気にもなってしまった。 100年以上前の作品の思想は、今も大切にすべきであることに変わりなし。

Posted byブクログ

2020/08/30

一貫して作者がこの物語を通して伝えたい思想というものが感じられて、とても深い感動を覚えた。物語に挿入されるフランスの様々な情勢についての話もとても詳細に書かれていて、本当にすごい本を読んだと思う。

Posted byブクログ

2018/08/04

ユゴー 「 レミゼラブル 5 ジャンバルジャン 」 ジャンバルジャンの更生やコゼットの愛の物語だけでなく、人間の闇や フランスの混沌も描かれている。まさしく人間劇場。面白かった。 フランスの歴史、隠語集など本編と繋がらない部分に かなりのページを割いていたが、著者の意図を知...

ユゴー 「 レミゼラブル 5 ジャンバルジャン 」 ジャンバルジャンの更生やコゼットの愛の物語だけでなく、人間の闇や フランスの混沌も描かれている。まさしく人間劇場。面白かった。 フランスの歴史、隠語集など本編と繋がらない部分に かなりのページを割いていたが、著者の意図を知りたい 本のテーマは 進歩。レミゼラブル=虐げられる人 *悪→善、不正→正義、虚偽→真実、欲望→良心、虚無→神、物質→魂、怪物→天使 への進歩 *レミゼラブル(虐げられた人たち)が進歩するために必要なのは 光(道徳心、教育)

Posted byブクログ

2014/08/03

ユゴーさんは話を作るのが上手いなと思う。最後はもう少しジャン・バルジャンが救われると個人的に嬉しかったが、あんなもんかな。

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2014/07/19

自分の魂まで清められるような物語。 途中別の本を読むための中断を挟み、結構時間がかかり ようやく読み終わったが、ヒトコト「読んでよかった」 正しく生きる人になるために、 自分にとって大切な人のために生きるために 自分の持てるすべてを出し切って。 最初は「よくコレを映画にしたり舞...

自分の魂まで清められるような物語。 途中別の本を読むための中断を挟み、結構時間がかかり ようやく読み終わったが、ヒトコト「読んでよかった」 正しく生きる人になるために、 自分にとって大切な人のために生きるために 自分の持てるすべてを出し切って。 最初は「よくコレを映画にしたり舞台にしたりしたいと 思ったもんだ」と思ったが、読み終わってみると 映画化・舞台化したくなるし、できることなら どんな役でもいいから出演したい、と思うような 登場人物の一人ひとりが活きている壮大なドラマ。

Posted byブクログ

2014/03/15

ようやく五冊読破。物語を追いかけるのはおそらくもう4、5回目ほどになりますが、それでも要所要所涙がこぼれてきました。作者の思想、哲学からパリの歴史、思潮に文化、いろいろなことに触れつつも、ジャン・バルジャンの人生をたどってゆくかんじでした。罪は善行で償われることはないのか、わたし...

ようやく五冊読破。物語を追いかけるのはおそらくもう4、5回目ほどになりますが、それでも要所要所涙がこぼれてきました。作者の思想、哲学からパリの歴史、思潮に文化、いろいろなことに触れつつも、ジャン・バルジャンの人生をたどってゆくかんじでした。罪は善行で償われることはないのか、わたしからしてみればもういいじゃん!としか思えないのに!(笑) 一番印象に残っているのは人物の葛藤の描写で、もう圧倒されました。それぞれの生きざまがかっこいい!胸をつくような言葉に揺さぶられまくりです。すべての人々が本当に幸福になったかと言われればそうではないけれど、幸福を求めて動く姿には本当に人間がでるなあ!と。なんというか言葉に尽くせないけれど、本当にすばらしいお話でした、ありがとう!

Posted byブクログ