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逆説の日本史(3) の商品レビュー

3.8

36件のお客様レビュー

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井沢元彦の説は、そこ…

井沢元彦の説は、そこらへんの歴史学者よりもずっと説得力があって、面白い。

文庫OFF

歴史の切り口は斬新で…

歴史の切り口は斬新で非常に面白いと思います。断定的な論調が多いのは気になりますが、それを補って余りある新鮮味が魅力ではないでしょうか。

文庫OFF

2024/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本史苦手なので人物が覚えられず(笑) ①藤原氏の勢力に対抗しようとした称徳天皇の中華的政治思想で語られていた。藤原仲麻呂=奈良時代の呂不韋というイメージから道鏡と称徳女帝について愛人説が浮上したが、称徳天皇は天皇制から皇帝制への移行を目指していたという内容が面白かった。 ②桓武天皇が平安京に遷都した理由を、天武持統王朝が断絶し天智系王朝に交替したから+風水や陰陽道からという内容が書かれていたと思う。怨霊を〜は井沢節炸裂感があったけど地形を陰陽道で考えているのは興味深かった。 ③万葉集と言霊について

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2022/09/20

 称徳女帝と弓削道鏡が男女の仲であったというのは半ば定説化し、江戸川柳でも面白おかしく取り沙汰されているが、著者は否定している。出会った時期、女帝は45歳、道鏡は55〜60歳というから納得だ。著者命名するところの「歴史における『混同錯覚の法則』」によって、道鏡はあらぬ疑いをかけら...

 称徳女帝と弓削道鏡が男女の仲であったというのは半ば定説化し、江戸川柳でも面白おかしく取り沙汰されているが、著者は否定している。出会った時期、女帝は45歳、道鏡は55〜60歳というから納得だ。著者命名するところの「歴史における『混同錯覚の法則』」によって、道鏡はあらぬ疑いをかけられてしまった。  道鏡への譲位も、先進国中国に憧れた女帝が「禅譲」を実行しようとした。これも説得力がある。  万世一系といっても、父系の血統にこだわる余り、天皇家は内紛が絶えない。早良親王の祟りを怖れた挙げ句、風水で霊的に防衛された平安京に遷都するほど。

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2021/10/21

こちらのシリーズが賛否両論あるのは、1作目を読んで把握したのだが、今回も独自の見解で歴史の謎を紐解いていくのは面白い。今回は怨霊信仰の視点に加えて、言霊の観点も加えた歴史検証となっている。言霊の考えは今でもあるよね

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2019/05/03

相変わらずこれまでの日本史の理解を超えてくれる一冊。 今回は言霊というテーマが一貫してあった気がする。不幸な事を言えばそれが現実と化す。 そんな言霊精神に取り憑かれた?日本は、和と同様に独自の宗教観だ。 仏滅などの六曜は仏教とは全く関係のないものだと知った時には驚いた。仏滅...

相変わらずこれまでの日本史の理解を超えてくれる一冊。 今回は言霊というテーマが一貫してあった気がする。不幸な事を言えばそれが現実と化す。 そんな言霊精神に取り憑かれた?日本は、和と同様に独自の宗教観だ。 仏滅などの六曜は仏教とは全く関係のないものだと知った時には驚いた。仏滅って書いてあるんだから、仏教だろ?と思っていたら、「物滅」が語源だというのだからビックリだ。 ウェディングドレスを着て教会で結婚して、仏滅というよくわからないものを気にする。そして仏教式で墓に入る。 よくわからない人種である。 そんな自分たちにとって当然の文化は異質だと思えない。自分もこの年になっても、この本を読むまでは日本人の感覚の異常さ、別に良いとか悪いとかじゃなくて他の文化圏との違い、を知らなかった。 国際人になろう!グローバル化だ!というならば、言葉の壁もあるけれど、まずは自分たちを認識し、ほかの文化とどう違うのか?と考えないといけないのだと思う。 歴史は繰り返すし、邪馬台国の時代から僕らに流れる考え方は殆ど変わってないならば、まずはそこから理解していく必要があるように思える。 歴史に興味を持たせてくれる面白いシリーズである。

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2017/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今回は前半部(称徳天皇と道鏡編)を読むのが疲れた。面白くなかったというよりも、心が日本史モードに入ってなかった感じ。 しかしノッてくると面白かった。今回は特に日本における「コトダマ」の重視というのが印象的だった。なにしろ憲法九条の改正も必要かもしれないと初めて感じさせられたから。日本史じゃねえ!って感じもするけど。 そして続く4巻の予告(?)は「『古今集』に出てくる六歌仙は歌の名人ではない」とな!気ーになるー!

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2016/12/19

時々読んでみようと思うこのシリーズ、しかし20巻とか出てるし、まだまだ先は長い。言霊ってのはしかし割と分かる。日本あるある的な。でも海外ドラマとか、あれだ、ビリーダイエットだったか、ああいうので、俺はできる!とか言ってみる、というか言わされる、みたいな自己暗示みたいなイメージがあ...

時々読んでみようと思うこのシリーズ、しかし20巻とか出てるし、まだまだ先は長い。言霊ってのはしかし割と分かる。日本あるある的な。でも海外ドラマとか、あれだ、ビリーダイエットだったか、ああいうので、俺はできる!とか言ってみる、というか言わされる、みたいな自己暗示みたいなイメージがあるんだけども、ああいうのと言霊っていのはきっと違うんだよな。うん、違うな。まぁでもなんつーか、言霊って言っても、良い事を言ったっていーじゃん、と思ったりする。あー、おっさんくさいな。

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2016/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

藤原史観か、日本史はやはり藤原の歴史なんだな。藤原氏の名前の由来を知りたい人は読んでみよう。こんな逆説もある。  孝謙天皇は前から胡散臭い感じはしていたんだ。あまりに浮いている存在。だからすごい納得いった。  古代の文化は怨霊慰撫のためにあったというのが面白い。だからたくさん歌選集を作り、寺院を作り、怨霊にゴマ擦ってたんだな。  国語の授業で和歌の味わいを習ったのが馬鹿らしく思えてすごい胸のすく思いだった。あんな日常の何でもないような共感もできないような歌で無理矢理感動しろなんて、土台無理だったんだ。

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2015/01/17

道鏡と称徳天皇の関係、桓武天皇による平安遷都の謎、そして『万葉集』にひそむ謎が解き明かされます。 著者は、道鏡と称徳天皇が男女の仲にあったという通説を退け、持統天皇と藤原不比等の結束によって受け継がれてきた政治体制を否定して、日本に「易姓革命」をもたらそうとするのが、称徳天皇の...

道鏡と称徳天皇の関係、桓武天皇による平安遷都の謎、そして『万葉集』にひそむ謎が解き明かされます。 著者は、道鏡と称徳天皇が男女の仲にあったという通説を退け、持統天皇と藤原不比等の結束によって受け継がれてきた政治体制を否定して、日本に「易姓革命」をもたらそうとするのが、称徳天皇の狙いだったという説が提示されます。 また平安遷都の理由については、桓武天皇が早良親王の怨霊を恐れたためだという主張が展開され、風水に基づいて平安京の地理的性格を明らかにし、さらに東北の蝦夷征討も同様の理由によって説明しています。 『万葉集』の謎については、梅原猛が『水底の歌』で論じた柿本人麿の怨霊史観が採用されています。ただし、当時水死刑というものはなかったという、梅原の著書に対して寄せられた批判を念頭に置いて、人麿の遺体が海に遺棄されたという見解が示されています。 日本人が言霊の発想に今なお束縛されていると言い、平和憲法をめぐる左派の言説の虚妄を批判する議論に入り込んでいるところもあります。

Posted byブクログ