喪失の国、日本 インド・エリートビジネス の商品レビュー
◆今でこそ少なくないインド人ビジネスマンは、平成バブル崩壊直後にはいかほど居たのだろう。その希少な印人ビジネスマンによる日本滞在・見聞録である。当時の日本の生活模様も見て取れる◆ 2004年(底本2001年、雑誌初出1998~2000年)刊。 著者は1992~94年まで日本に滞...
◆今でこそ少なくないインド人ビジネスマンは、平成バブル崩壊直後にはいかほど居たのだろう。その希少な印人ビジネスマンによる日本滞在・見聞録である。当時の日本の生活模様も見て取れる◆ 2004年(底本2001年、雑誌初出1998~2000年)刊。 著者は1992~94年まで日本に滞在した印市場調査会社勤務のビジネスマン。 ◆バブル終焉期の日本、しかも東京が殆ど全部を占め、さらには「佐藤氏」という極めて特定の人物の情報に依存(つまりバイアスがかった)した日本滞在記だ。 そういう意味でも、また観察眼におけるインド特有の目線が、宗教面、食事やその作法など極一部を除き特異とは言い難いので、ステレオタイプ日本論の趣き。アジア蔑視の視線と、良くも悪くも性善説的なありように終始する日本人の特徴もまた然り。 ただし、商売をするにあたり、相手の国のことを知らなさ過ぎるのは考えものであることは、日本文化に対する称揚と嫌悪とが著者の中に同居することを考えても、十分伝わってくる内容ではある。タブーを知らず知らずに犯してしまうことが生む生理的嫌悪感こそがその要因だからだ。
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3回目の読みが終わりました。5年前、3年前そして2017年9月… 一昨年就職をした長男に読まそうと思います 2017年10月
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- ネタバレ
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[ 内容 ] インドの寂れた本屋で出会った「日本体験記」。 インド人エリートビジネスマンが日本での赴任経験を語った体験記。 90年代に日本が喪ったものを、鋭い観察力で描いた出色の日本人論。 [ 目次 ] [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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ただのインド紹介本ではない。 インドのエリートビジネスマンが、インド人の視点から日本とのビジネス、文化の違いに関して描かれた本。 文化だけでなくビジネス習慣の違いも知ることができたのが、非常に面白かった。 日本人の謙虚さが、インドでは低位カーストにみられる、というのが衝撃だった。
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副題は『インド・エリートビジネスマンの「日本体験記」』。インド人の目を通して、日本をみつめる。我われのあたりまえの日常が、ここまで奇異に映るとは驚き入ってしまう。日本の文化、社会システム、国民性などあらゆる事象は、著者にとってまるで中庸がなく、誇るべきことと恥ずべきこととの両極に...
副題は『インド・エリートビジネスマンの「日本体験記」』。インド人の目を通して、日本をみつめる。我われのあたりまえの日常が、ここまで奇異に映るとは驚き入ってしまう。日本の文化、社会システム、国民性などあらゆる事象は、著者にとってまるで中庸がなく、誇るべきことと恥ずべきこととの両極に振り分けられる。わずか1年8か月の滞日において、どうすればここまで日本人の内奥を的確につかむことができるのだろう。
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タイトルが微妙なので、期待せずに読んだのですが、かなり良かったです。インド人の視点で、バブル期の日本の問題点を客観視しています。しかも、それが深い。そして、指摘している問題が現代社会おいて表面化してきていることが分かってかなり気づきのおおい本でした。
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20年以上前に来日したインド人から見た日本です。 -- http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784167651381
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インドってすごい!価値観の違いや、カルチャーショック、作者にとってのカルチャーショックは私達にとってのカルチャーショックが、淡々とつづられていて興味深い。
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バブル崩壊直前の日本に滞在して、インドとの比較などを通して日本の文化や日本人の心象を考察していて、とても考えさせられる良書でした。インド人の考え方や価値観を知ったり、当時の日本の様子を振り返ったりもできます。
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インド人の目を通して日本とは何かを学ぶ。ありがちな、ここが変だよ日本、みたいな感じではなく、自分の視野を広げる重要性を教えてくれる。
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