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ラヴクラフト全集(3) の商品レビュー

3.6

23件のお客様レビュー

  1. 5つ

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2024/08/11

初期の作品から最後の作品まで収められた一冊。街並みや教会の描写が、なんとも言えない凄みがあって引き込まれる。読んでいくと現れる、闇に蠢く奇怪な生物。何かわからないまま終わるのに、読むのをやめられない。

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2021/09/07

1985年以降購入して読んだが、詳細は覚えていない。 これまで聞いたことがないような擬音のカタカナ、”ほのめかす”という普段使わない訳、不気味な話には惹きつけられた。 また読みたい。(2021.9.7) ※売却済み

Posted byブクログ

2020/10/31

再読。 ラブクラフト初期の作品が興味深い。 お気に入りは「戸口にあらわれたもの」 自分が自分でなくなる恐怖ってのはアメリカ人にはすこぶる堪えるものなのかな? 「闇をさまようもの」の裏話がとても好き。 仲間内で楽しんで創作に耽っていたのはなんだか微笑ましい。 自身を語る履歴...

再読。 ラブクラフト初期の作品が興味深い。 お気に入りは「戸口にあらわれたもの」 自分が自分でなくなる恐怖ってのはアメリカ人にはすこぶる堪えるものなのかな? 「闇をさまようもの」の裏話がとても好き。 仲間内で楽しんで創作に耽っていたのはなんだか微笑ましい。 自身を語る履歴書がこれまたおもしろい。 ラブクラフト世界を十分堪能しました。

Posted byブクログ

2020/03/07

①ダゴン  船乗りのわたしは運悪くドイツ軍に拿捕された後、すきを見て逃げ出す。漂流の後に小島に漂着したわたしは、丘の頂上を目指すことにしたのだが――。 ●「窓に!窓に!」で有名な、クトゥルフ神話の原型とも指摘されている短編。 ②家の中の絵  道中で雨宿りのために家屋に入ったわた...

①ダゴン  船乗りのわたしは運悪くドイツ軍に拿捕された後、すきを見て逃げ出す。漂流の後に小島に漂着したわたしは、丘の頂上を目指すことにしたのだが――。 ●「窓に!窓に!」で有名な、クトゥルフ神話の原型とも指摘されている短編。 ②家の中の絵  道中で雨宿りのために家屋に入ったわたしは、そこでテーブルに置かれた古書に目を奪われて――。 ●夢幻的なホラー。そこにいたのははたして死者だったのか生者だったのか。 現場がアーカムの近くなので、食屍鬼をゲストにした物語やTRPGシナリオがありそう。 ③無名都市  アラビアの砂漠で伝説の古代都市を見つけたわたし。探究心から内部に侵入したわたしが目にしたものは――。 ●初めて"アブドル・アルハズラット""アブドゥル・アルハザード"の名が出た作品かな? 恐怖よりも強く感じたのは偽史的な面白さ。 ④潜み棲む恐怖  とある地方で起きた大量殺人。探究心からわたしは仲間とともに元凶と噂される館に乗り込むことに――。 ●厳密には神話に属さないが、展開はホラーの王道で神話っぽさも感じられる。実は何度か映像化されているのだが、設定は大きく変えられているので、知らないとラヴクラフト原作とは気づかないだろう。 ⑤アウトサイダー  遥かなる年月を闇の中で過ごしてきたわたし。日の目を求めて塔を登り、念願の外へ出たのだが――。 ●結末にて、哀しみの中に混じる救いの描写は、ラヴクラフトが求めたものか。 ⑥戸口にあらわれたもの  わたしは確かに親友を殺した。だが彼は親友ではない。親友であって親友でないのだ。なぜなら――。 ●よくある結末にせず、あえて曖昧な結末にしたのが良い。 インスマスが深きもの"だけ"の街ではないことを伺わせる点で、クトゥルフ神話の深みをより強く感じさせてくれる作品でもある。 ⑦闇をさまようもの  とある男性が自室で変死体で発見される。彼が遺した日記と客観的事実を元に表された、彼の最後の数日とは――。 ●ラヴクラフトの遺作。神話作品では王道の、好奇心から身を滅ぼす話。 執筆年で見ると、晩年の作品は「乗っ取られる恐怖」というテーマが続いている。 ⑧時間からの影  後を継ぐであろう息子のために書かれた日記。そこに記されていたのは、謎と恐怖と深秘に満ちた体験だった――。 ●前半は5年半の空白を埋める内にじわじわと表れ出る未知の記憶に対する恐怖に侵されるが、後半は恐怖というよりも、偽史的な面白さに囚われる。 なにせ精神のみとは言え、古の先住種族から人類滅亡後に登場する種族まで、古今東西の種族が一堂に会するのだから!

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2019/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 窓に! 窓に!  「ダゴン」「家の中の絵」「無名都市」「潜み棲む恐怖」「アウトサイダー」「戸口にあらわれたもの」「闇をさまようもの」「時間からの影」の八編。どれも短め。最後のが長かったかな。  そもそもクトゥルフ神話ってのはラヴクラフトが体系化したものじゃないからこういう表現するのは違うんだろうけど、「家の中の絵」「アウトサイダー」以外がクトゥルフっぽいかなぁって感じ。「家の中の絵」もアーカムって地名が出てきてはいるんだけど。  「時間からの影」の大いなる種族って、グラーキのこと? なんか外観の描写がそれっぽいなぁって。調べてないから分からんけど。  「ダゴン」の「窓に! 窓に!」が読めたから満足なんだけど、ぶっちゃけそれ以上に「アウトサイダー」がめちゃくちゃ好みでした。うん、ほんと、すごい好き。オチは途中で読めちゃうんだけど、なんだろう、最後の一行できっちり落としてくるの、いいよね。「時間からの影」とか「戸口にあらわれたもの」とかも。  すごいどうでもいいけど「戸口にあらわれたもの」に脱字ない? P125最後から五行目。「決して白くならないじゃもじゃの顎髭を」ってあるんだけど、「もじゃもじゃ」だよね?  巻末の解説を読んでないので、1、2巻のも含めてちゃんと読んでおきたいです。あとクトゥルフ神話を体系化したダーレスの著作も読みたい。  抜粋。「潜み棲む恐怖」より。 しかしすべてはむなしく、どこからともなく到来した死は、殺戮を除いて、何らの痕跡も残していかなかった。  一番でっかい痕跡だろそれ。

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2018/01/19

久々に読んだら、すごく時間がかかってしまった。 ラブクラフトの創作活動の各時期の 代表作を集めた作品集。 短編七作、中編1作、本人による履歴書が収録。 偶然、或いは自ら深い謎を探求して、 名状し難き者に出会ってしまい錯乱するという定型は、 初期から始まっています。 ・ダゴン・・・...

久々に読んだら、すごく時間がかかってしまった。 ラブクラフトの創作活動の各時期の 代表作を集めた作品集。 短編七作、中編1作、本人による履歴書が収録。 偶然、或いは自ら深い謎を探求して、 名状し難き者に出会ってしまい錯乱するという定型は、 初期から始まっています。 ・ダゴン・・・初期の作品。   短編ながら、その原型となる特色があります。 ・家のなかの絵・・・最後が尻切れトンボな感。 ・無名都市・・・あの狂える詩人の名が初出。幻想的。 ・潜み棲む恐怖・・・邪悪な一族は主人公と何か繋がりが   ありそうだけど、わからぬままで終わり(^^; ・アウトサイダー・・・囚われの主人公が戒めの館から出て   見たものは?描写とクライマックスが秀逸。 ・戸口にあらわれたもの・・・インスマウス出身ですか~。   「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」とも類似。 ・闇をさまようもの・・・ラブクラフト最後の作品。   雷鳴と停電、群衆が恐怖を掻き立てる。 ・時間からの影・・・定型の、SF的&幻想的な集大成。   でも冗漫。読み進めるのが大変でした。 ・履歴書・・・ラブクラフトの本質を知る一端になります。

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2017/05/10

ダゴン  短い!「窓に!窓に!」の終わり方が印象的だけど、本文にダゴンの言葉が出てこないのはなんだかなあ。『インスマウスの影』のダゴン教団の聖地だったのだろうか。 家のなかの絵  これまた短い!そして起承転結でいえば、起承で終わるという中途半端さ!爺さんが食人鬼だったんでしょ。...

ダゴン  短い!「窓に!窓に!」の終わり方が印象的だけど、本文にダゴンの言葉が出てこないのはなんだかなあ。『インスマウスの影』のダゴン教団の聖地だったのだろうか。 家のなかの絵  これまた短い!そして起承転結でいえば、起承で終わるという中途半端さ!爺さんが食人鬼だったんでしょ。 無名都市  超古代の遺跡を探検…。何かが起きるぞ、という雰囲気を醸し出す書き方は、HPLのお家芸ですね。 潜み棲む恐怖  雷で現れる地底人、マーテンス一族。不思議なこともあるものですねえ。 アウトサイダー  時々記憶をなくしては、自分が何者なのかを問う、不死者のライフワークだろうか。 戸口にあらわれたもの  ネクロノミコン、インスマス、アーカム、ミスカトニック。ようやく、クトゥルフ神話体系らしく、おなじみの共通言語が出て来るようになってきた。。魂を入れ替える魔術の恐怖。 闇をさまようもの  トラペゾヘドロン登場!それを見ることによって、ヨグソトホースを召喚してしまった話。 時間からの影  一億年以上も前の世界の「大いなる種族」と精神を交換した話。三角錐の身体というのが、どうにも恰好悪い。主人公の感じる本当に昔に行っていたのか!という恐怖感は、理解できる。

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2016/07/23

ホラー短編集。とにかく厭な雰囲気がじわじわとつきまとう作品だなあ。夜中にひっそりと読んでいると、雰囲気に浸れます。海辺の寂れた民宿とかだと、ぴったりかも(笑)。 お気に入りは「戸口にあらわれたもの」。これが一番怖かったかなあ。そしてやっぱり厭だ、インスマウス。 「時間からの影」も...

ホラー短編集。とにかく厭な雰囲気がじわじわとつきまとう作品だなあ。夜中にひっそりと読んでいると、雰囲気に浸れます。海辺の寂れた民宿とかだと、ぴったりかも(笑)。 お気に入りは「戸口にあらわれたもの」。これが一番怖かったかなあ。そしてやっぱり厭だ、インスマウス。 「時間からの影」も凄かった。個人的に、宇宙的恐怖とかいうのは壮大すぎてあまり怖いとは思えなかったのだけれど。イメージの壮大さには飲み込まれる心境でした。

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2016/05/28

「無名都市」の階段を下りていく描写が非常に好みだ。同様のモチーフは他の作品でも見られるが、この作品は延々とそれをやっている印象がある。

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2014/11/24

第3巻。 小説の他、資料として『履歴書』と題された文章を収録。 個人的に『無名都市』『アウトサイダー』のような、断章的な短編が好きだ。特に『無名都市』は昔から好きだったなぁ……。 3巻から翻訳は大瀧啓裕氏に代わり、以降、完結まで氏が担当することになる。

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