星々の悲しみ の商品レビュー
身体中しいんとする。中学の頃さらっと読み流してしまったのを、大学受験の模試で表題作が出題されてもう一度読み返した。静かでどこか物悲しい空気がたまらなくいい。
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宮本輝作品なら確実だろうと思って手に取った本。確実でしたw 北病棟と不良馬場がよかった。厳しい現状なんてたいした事ではない、はかない人生楽しんでいかねば、と全て死を通して描かれてるので一見重いけどそんなこと無いので良かった。今の自分には特に良かった。
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・自分が、いままさに死にゆかんとしていることを知らないままに死んでいく人間などいないと、ぼくは思う。そうでなければ、人間が死ぬ必要などどこにもないではないか。人間とは、そのことを思い知るために、死んでいくのだ。 ・青春とは,ナイーブでいて力づよく、またみにくさも恥も透かしてしまう...
・自分が、いままさに死にゆかんとしていることを知らないままに死んでいく人間などいないと、ぼくは思う。そうでなければ、人間が死ぬ必要などどこにもないではないか。人間とは、そのことを思い知るために、死んでいくのだ。 ・青春とは,ナイーブでいて力づよく、またみにくさも恥も透かしてしまう不思議なエネルギーをもつ輝かしい闇なのだ。この時代は、経験よりも想像が、また現実よりは観念の方にかえってリアリティがあり、書物に傍点をふって人生が分かったつもりになっても、少女の束の間の微笑か、冷たい視線で、それがたちまち霧散してしまう。スキップしながら人生に絶望するような時代と言ってよい。
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宮本輝氏の短編集。表題となっている「星々の悲しみ」は氏の作品の中で一番好きな話。高校1年生の時、現代文の教科書で出会った。
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宮本輝氏の小説です。表題作をはじめとする、数作の短編集です。生と死にまつわる話が多いような気がします。なかなかのおすすめです。
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私が主人公たちの年齢の時、あんな大胆なことをやらかしたりはしなかったけれど、それくらいの純粋な情熱は持っていた気がする。時計の秒針が振れるのを意識しながら生きていて、楽しいことも悲しいことも、今となっては全てが輝いていたように感じる。
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短編集ですが、表題作「星々の悲しみ」が一番心に残った。行間に漂う切ない空気が胸を苦しくさせる青春小説。手元に置いて時々読み返したくなりそう。
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表題作の他、西瓜トラック・北病棟・火・小旗・蝶・不良馬場。 喫茶店の壁にかかっていた一枚の絵「星々の悲しみ」。 この薄命の画家の作品を盗み出し、ひとり眺めいる若者を描く表題作のほか、 不思議なエネルギーそもつ輝かしい闇の時代・青春のさなかに、 生きているあかしを、はげし...
表題作の他、西瓜トラック・北病棟・火・小旗・蝶・不良馬場。 喫茶店の壁にかかっていた一枚の絵「星々の悲しみ」。 この薄命の画家の作品を盗み出し、ひとり眺めいる若者を描く表題作のほか、 不思議なエネルギーそもつ輝かしい闇の時代・青春のさなかに、 生きているあかしを、はげしく求める群像を、 深い洞察と巧みな物語展開で、みごとに描いた傑作短篇の数々。 (文庫裏表紙より) 何年か前に読んだのを忘れていて再読。 「星々の悲しみ」と題された絵に、題の意味は図りかねながらもなぜか惹きつけられてしまう若者に、洋々たる未来を持ちながら自分を掴みかねている若い時代ゆえの哀しみを重ねてしまう。 生きているということの可能性と、うらはらの儚さを思う。
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ともだちにいただいた本。嬉しくてその日の帰りの電車の中で読んだけれど、どんどん読んでいるうちにもったいなくなって、家に帰ってからじっくり読んだ。ひきこまれる。自分の中学生時代(後期)、高校時代(初期)を思い出した。
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喫茶店の壁にかかっていた1枚の絵「星々の悲しみ」。 この薄命の画家の作品を盗み出し、ひとり眺め入る若者を描く表題作のほか、不思議なエネルギーを持つ輝かしい闇の時代・青春のさなかに、生きているあかしを、激しく求める群像を描いた短編集
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