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フロスト日和 の商品レビュー

4.5

64件のお客様レビュー

  1. 5つ

    33

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

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2021/11/14

下品な冗談と口の悪さとヨレヨレのスーツに薄汚れたコート、とどめは垢じみたえび茶色のマフラー、 それが主人公のフロスト警部。新しい事が入ればその前の事は忘れるし、時間にだらしなく書類仕事も全くダメ。でも何故か署員には人気がある。私も一作目よりこの二作目が更にフロストを好きになった。...

下品な冗談と口の悪さとヨレヨレのスーツに薄汚れたコート、とどめは垢じみたえび茶色のマフラー、 それが主人公のフロスト警部。新しい事が入ればその前の事は忘れるし、時間にだらしなく書類仕事も全くダメ。でも何故か署員には人気がある。私も一作目よりこの二作目が更にフロストを好きになった。 事件が多発的に複数次々に起こり、どれもこれも中途半端な感じだが、最後には回収され収まる所に収まる。700頁程あるにも関わらず、最後まで飽きさせず読者を引っ張っていく力量は見事としか言いようがない。

Posted byブクログ

2021/09/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズ一作目『クリスマスのフロスト』で負傷したフロスト警部がどうなったか、というような細かな描写はなく、相変わらずのマレット署長のもと、アレン警部にも冷たい視線を浴びせられながら、行き当たりばったりの捜査を続けています。 フロスト警部の相棒は、警察庁の甥から、よその署から飛ばされてきた巡査(元警部)に。 あまりにいい加減なフロストの性格や行動に、相棒のウェブスターはイライラさせられっぱなしです。 公衆便所で死んでいた浮浪者、突如行方不明になった少女、けちな骨董屋を襲った武装強盗と、警察官の射殺事件。 今作でもフロスト警部のもとには様々な事件が持ち込まれ、いつもの通り残業手当の申請書や犯罪統計の書類は期限を過ぎても提出できず‥‥ 順当な、マニュアル通りの捜査を行うアレン警部が辿る推理とはことなり、全く関係なさそうな事件に「勘」で首を突っ込みながら、それぞれの事件を解決に導くフロスト警部は、刑事コロンボのように(一見そうは見えなくても)名刑事なのだろうと思います。 こういった、いわゆる「はみ出し系」の刑事が魅力的なのは、結果を残す「優秀さ」がある一方で情に厚く、弱者の辛さをきちんとわかっているようで、人間的にも「隙」があるというところにあるのだろうと思います。 読者にもあるであろう「短所」を誇張した、ひょっとすると自分よりも「ダメ人間」であるように見えるフロスト警部に、読者は親しみを感じるのだと思います。

Posted byブクログ

2021/08/29

分厚くて嫌になりそうだけど、少し読み始めると没頭してしまった。 本当にどうしようもないフロスト警部だけど、鋭くて優しさがあってよかった。 多くの事件があってモヤモヤしちゃうけど一つずつ解決していくのが気持ちよかった。

Posted byブクログ

2021/03/09

連続婦女暴行魔、浮浪者殺し…立て続けに起こる事件を押し付けられてフロスト警部は不眠不休で捜査する。気の毒なほどにツキがなくて、それでいてマイペースで悪態をつきながら仕事を処理していくフロストには笑える。山積の難事件を押し付けられて悪態をつくのは一つのパターンなのだが、ひとつ一つの...

連続婦女暴行魔、浮浪者殺し…立て続けに起こる事件を押し付けられてフロスト警部は不眠不休で捜査する。気の毒なほどにツキがなくて、それでいてマイペースで悪態をつきながら仕事を処理していくフロストには笑える。山積の難事件を押し付けられて悪態をつくのは一つのパターンなのだが、ひとつ一つの難事件が記憶に残らないほど日常化して書かれている。だから、事件の特別感は感じられず、まさに処理されるルーティンワークとして描かれ、見事に最後にはバラバラの事件と手がかりがひとつになって解決に至る。安定して面白いシリーズ第2段。

Posted byブクログ

2020/10/29

フロスト警部シリーズ第二弾。 鋭いのか鋭くないのか分からなくなるのに、最終的には優秀な警部だと思わざるを得なくなるところが魅力的だなあと。 連続婦女暴行魔から始まり、公衆トイレで発見される浮浪者の死体、頻発する少額窃盗にひき逃げに少女の失踪事件…。 こんなに同時に事件が起き...

フロスト警部シリーズ第二弾。 鋭いのか鋭くないのか分からなくなるのに、最終的には優秀な警部だと思わざるを得なくなるところが魅力的だなあと。 連続婦女暴行魔から始まり、公衆トイレで発見される浮浪者の死体、頻発する少額窃盗にひき逃げに少女の失踪事件…。 こんなに同時に事件が起きるミステリーを初めて読んだかも?(笑)読んでるこっちまで不眠不休な錯覚に陥るほど目まぐるしくて、そこが抜群に面白かった。

Posted byブクログ

2020/07/18

過去、図書館で借りたものの長くて諦めたシリーズ。ようやく読めました。1日にこれだけ絡み合った事件を解決する爽快感に人気はなるほどと思いつつ、読者はフロストからその事実を知るので推理小説?という感じでした。

Posted byブクログ

2020/07/03

 700ページを超える長編のおおよそ半分くらいまで読んだところで、物語の中ではまだ1日しか経過していないことに驚いてしまう。ここまで一体何件の事件が発生したというんだ。そして、そのすべてにフロスト警部はかかわっている。右にフラフラ、左にふらふら・・・・絶妙なステップで、最後の70...

 700ページを超える長編のおおよそ半分くらいまで読んだところで、物語の中ではまだ1日しか経過していないことに驚いてしまう。ここまで一体何件の事件が発生したというんだ。そして、そのすべてにフロスト警部はかかわっている。右にフラフラ、左にふらふら・・・・絶妙なステップで、最後の700ページを迎えるあたりではすべてが解決してしまっている。  眼前にある事実を洞察し、緩急、硬軟、清濁併せ、是は是、非は非と、筋を通していく。ああ、僕もこんな感じで仕事を進められればな~。あやかりたい、あやかりたい・・・。

Posted byブクログ

2020/01/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フロスト警部の第2作が2019年の読み納め。あちこちで起きる事件に振り回されるフロストをはじめとした警察官たち。これが終盤、見事に収まっていく。ハチャメチャにみえるフロスト警部が時折見せる人情味がたまらない。

Posted byブクログ

2019/06/12

フロスト警部シリーズ2作目 これでもかと大小さまざまな事件が 巻き起こり、人手不足の警察署を(そしてフロストの未解決事件の書類の山は増え)苦しめる。 主人公はおっさんで、下品で行き当たりばったりな操作をする不眠不休のハードワーカー なかなか一つの事件に集中出来ないし やる気もな...

フロスト警部シリーズ2作目 これでもかと大小さまざまな事件が 巻き起こり、人手不足の警察署を(そしてフロストの未解決事件の書類の山は増え)苦しめる。 主人公はおっさんで、下品で行き当たりばったりな操作をする不眠不休のハードワーカー なかなか一つの事件に集中出来ないし やる気もなかなか湧かないのに犯人や真実を追うことには情熱が消えない。 だけど、そのつまみ食いのような捜査が徐々にパズルのようにはまっていく感じはやっぱり面白い。 何よりフロストは人の見た目を見るのではなく「人の弱み、痛み」が見えてる人情派刑事というギャップがいい。(特大の胸と尻は別) 読んでるうちにだんだんフロストが道化の様に見え始めて、事件の謎、ヒント、登場人物を、ボールのようにジャグリングする場面が頭に浮かんだ。(たまにボールを落とすけど、たぶん蹴飛ばして隠すはず)そのくらい事件自体は他の小説にも出てくる殺人や盗みなんだけど主人公のコミカルさもあってかデフォルメされてるように錯覚してしまう。ましてやコントみたいな場面も挟んでくるので色々と登場人物たちの心情を見落としがちで、そこをすくっていくフロストの姿は一読の価値がある。 (なんでこんなことを書くのかというと電子書籍の時代に700ページ声の本を持ち歩くのに躊躇し、一年以上背既読していたから…登場人物欄が数ページに分岐してるのを見て挫折しそうになるんだよなぁ…上・下巻に分かれたらさらに大変そうだけど。これからも読み続ける予定)

Posted byブクログ

2019/05/12

フロストのデリカシーの無いユーモアが痛快すぎる。 人間味溢れるキャラクターが憎めない。 700ページの長編だが、最後まで飽きずに読ませるのはさすが。

Posted byブクログ