北原白秋詩集 の商品レビュー
北原白秋といえば流麗な言葉の童謡の作詞者としての一面が誰でも浮かぶ。「ゆりかごの歌」や「砂山」「ペチカ」など私の世代ならどれも歌うことができるだろう。「からたちの花」「城ヶ島の雨」など歌曲の詞も有名なので、クラシックのコンサートなどでも時々聞くことができる。 この文庫本は、白秋...
北原白秋といえば流麗な言葉の童謡の作詞者としての一面が誰でも浮かぶ。「ゆりかごの歌」や「砂山」「ペチカ」など私の世代ならどれも歌うことができるだろう。「からたちの花」「城ヶ島の雨」など歌曲の詞も有名なので、クラシックのコンサートなどでも時々聞くことができる。 この文庫本は、白秋が決してやさしい童話ばかり作っているのではないことを示してくれる。時に愉快であり、官能的であり、退廃的と感じられる詩もある。白秋は全方面で詩を作り続けた人ということが分かる。 詩は声に出してみないと味わえない。今回はいつものように電車で立ち読みしてしまったが、落ち着いて音読する時間をいつか持ちたいと考えている。
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表現に色があり過ぎて、もっと淡さのある朔太郎の詩の方が好みだったなぁ。都落ちしてからの作品は好きだったので、根底にある詩心は多分好きなんだと思う。
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白秋の詩をちゃんと読むのは(おそらく)初めて。 なんだか、全体的に暗いし怖いし……どうしちゃったの!? という感じ。 有名な「落葉松」前後は、明るめな詩の多いけど、全体的に怖い! でも、音読すると、言葉づかいのテンポの良さが光って感じるので、その点は凄いなーって思う。
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言葉の選び方というか使い方というか……私の好みにぴったりハマった。 特に東京景物詩が好き。声に出して読みたいし、誰かが読むのを聞きたい。
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青とんぼ、鬼百合、人形つくり、あかんぼ、夜、が大好きで、教科書で顔写真を見るまで20代半ばの童顔な女性を頭に思い浮かべていた。おとめっぽいから。私の男性の領域というかレッテルを破った詩人。
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「薔薇ノ木ニ/薔薇ノ花咲ク/ナニゴトノ不思議ナケレド」で白秋を知り、読んだ。が、その詩が入っていないのが惜しい。全体的に難しいものが多い。私は読んでいる時の心地よさを重視したいので、これはやや好みではないかな…。
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サウンド文学館・パルナス「北原白秋詩集」 『思ひ出』『邪宗門』『水墨集』『畑の祭』 童謡 より 朗読・北村和夫
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「…世の中よ、あはれなりけり。 常なれどうれしかりけり。 山川に山がはの音、 からまつにからまつのかぜ」
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没入しているようで、詩人の眼は常に言葉の向こう側まで透徹している。文語体にせよ口語体にせよ、その言葉の響き、リズム、メタファーがすばらしい。
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十年位前だったかに「思ひ出」の中の「人形つくり」に出会い、かもし出されるそのエロチックと残忍さに刺激を受けました。当時は図書館で見た全集だったかで読んだため、手元にほしくて収録している詩集を探していてめぐり合った一冊。もちろん他の作品も好き。
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