新源氏物語(下) の商品レビュー
光源氏が出家を決意するところで完結。次なる物語がまだあるらしい。あとがきにもあるが、原作者の紫式部という人の偉大さがよく分かる。芸術、人々の思いなど実に多彩な内容が描かれている。1000年もの間読み継がれているという事実に改めて驚くが、原作当時の仏教の捉え方というのも面白い。
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下巻は、「梅枝」から源氏の死までの巻が収められています。 源氏が女三の宮を引き取る頃から、紫の上がしだいに仏道への思いを強くしていく心境の変化がやや辿りづらいようにも感じましたが、これは現代的な文章にそぐわないテーマであるせいかもしれません。
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因果応報ってやつですね。源氏の勢いとかを考えるとブチ切れてもいい事態ですが、昔の自分と同じことしてると思ったら責めれないですよねぇ。 源氏が落ち着いて大して面白みがない分、夕霧がやらかしてくれました。何かあると花散里のもとへと行く夕霧が可愛いです。花散里は癒し系女子ですね。あたし...
因果応報ってやつですね。源氏の勢いとかを考えるとブチ切れてもいい事態ですが、昔の自分と同じことしてると思ったら責めれないですよねぇ。 源氏が落ち着いて大して面白みがない分、夕霧がやらかしてくれました。何かあると花散里のもとへと行く夕霧が可愛いです。花散里は癒し系女子ですね。あたしも好きな女キャラです。 紫の上に対しても散々後悔をぐちぐち言っているにもかかわらず、どこかラストは切なくホロリとさせられました。後悔するまでもなく紫の上を傷つけるって分かるじゃないの。これだけ女と接してて何言ってるんだと思いました。でも源氏の人生が終わったというわけではないのですが、一時代が終わったんだなぁという感じの最後でした。 さらさらと読みやすい物語です。
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光源氏、晩年の日々。晩年なのにまだまだすったもんだが続きます。紫の上がかわいそうでたまらなかった小学生の私でした。
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「梅枝(うめがえ)」から「幻」まで。独自のタイトルがついていて印象的です。文章が解りやすい分、「読み飛ばす」ようではなくじっくり味わって読んでいます。夕霧と雲居の雁は本当かわいい夫婦ですね。あと朱雀院が本当にいい人です。ここまで裏表なくいいい人でいいのか?と「窯変」読者としては勘...
「梅枝(うめがえ)」から「幻」まで。独自のタイトルがついていて印象的です。文章が解りやすい分、「読み飛ばす」ようではなくじっくり味わって読んでいます。夕霧と雲居の雁は本当かわいい夫婦ですね。あと朱雀院が本当にいい人です。ここまで裏表なくいいい人でいいのか?と「窯変」読者としては勘繰ってしまうほどです。とちらの朱雀院も好きですが。ここら辺は本当、訳者さんの味ですね。長い「若菜 上下」も収録されていて、柏木の悲劇が胸に痛いです。
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紫の上が亡くなった。嘆き悲しむ源氏。 そして、柏木と女三の宮との関係。 かつての源氏の行為そのままに罪を犯した柏木。 改めて、父の思いを知る源氏。 いつの時代も男と女の話には尽きぬものがある。 登場人物の心もようが細かく鋭く描かれていると本当に感心する。 読み応えのある小説である...
紫の上が亡くなった。嘆き悲しむ源氏。 そして、柏木と女三の宮との関係。 かつての源氏の行為そのままに罪を犯した柏木。 改めて、父の思いを知る源氏。 いつの時代も男と女の話には尽きぬものがある。 登場人物の心もようが細かく鋭く描かれていると本当に感心する。 読み応えのある小説である。
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紫の上は本当に愛されていたんだな、と改めて思いました。 柏木を責める源氏の気持ちも分からなくはないかな? 柏木は素直な性格のようで好感が持てました。 唯一好きになれなかったのが、髭黒の北の方と雲居の雁と六条御息所ですかね…
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すごくおもしろかった。 自然を愛でたり、趣のある文をしたためたり、平安時代の貴族達の暮らしが新鮮だった。 私も季節の挨拶でも書きたいなっていう気分になった。
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源氏が崩壊していく巻。 柏木と夕霧も恋に惑って憂き目を見る。 そして女三宮の降家・・・これが決定打。 紫の上を深い悲しみに突き落とした。 いい歳になっても女性への興味が失せない源氏と、 出家を望む紫の上。 二人のすれ違いが悲しかった。 紫の上の人柄のよさを源氏が讃えるのも束の...
源氏が崩壊していく巻。 柏木と夕霧も恋に惑って憂き目を見る。 そして女三宮の降家・・・これが決定打。 紫の上を深い悲しみに突き落とした。 いい歳になっても女性への興味が失せない源氏と、 出家を望む紫の上。 二人のすれ違いが悲しかった。 紫の上の人柄のよさを源氏が讃えるのも束の間。 彼女は病に臥してしまう。 それからの痛々しいまでの源氏の献身的な看病ぶり。 かつてのキザなプライドはどこにいってしまったのかと思うほど。 どうして人は、失って初めて、愛の深さ重さに気づくのか・・・ 読み終わって、しばし茫然とした。 長編を読み終わったというより、一人の長い人生を見届けたという感じ。 なんと華麗な人生であったことか。しかし山は高いほど、谷も深い。晩年の源氏は幸福だったとは言えまい。 単なる恋愛小説に終わらない、人生の重さと儚さを教えてくれる。 改めてこの作品のすごさを感じた。 源氏物語の国に生まれてよかった、というのが感想。
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