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剣客商売 十六 浮沈 新装版 の商品レビュー

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25件のお客様レビュー

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2023/08/30
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タイトルに相応しいい(もっともだが)内容で終わる。人間の浮き沈み、変化。同じような仕打ちをされても、どうそれを意味づけるか、面子とかに世間の判断ではなく、自分で考えて決めていく。山崎勘之介、平松伊太郎がそう。しっとり終わった。面白かった。

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2023/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

剣客商売シリーズ第16弾で最終話。 ついに読み終わっちゃいました。 秋山小兵衛の関わりのあった門弟や同門の剣客が絡み合い、小兵衛が道場を開くときにお金を借りた金貸しやその息子、様々な人たちが小兵衛の75歳を迎える時にこの剣客シリーズを締めくくる物語をパズルのように組みあがっていく。 小兵衛の周りの人たちがその後どうなったかもそれぞれが何歳まで生きたかなどが語られ、このシリーズが終わるんだと何か思わせる結末に向かう。 いや本当に楽しませていただきました。 そしてまた、このシリーズを読み返したいと思わせてくれる剣客シリーズでした。

Posted byブクログ

2021/07/06

小兵衛は今も時折、二十六年前、門弟・滝の仇討ちに立会った際の、相手方の助太刀・山崎との死闘を思い出す。「生きていれば名ある剣客になっていたろうに」。そんなある日、蕎麦屋で見かけた崩れた風体の浪人は、敵討ちを成就し名をあげたはずの滝だった。そしてその直後、奇しくも小兵衛は、清廉に生...

小兵衛は今も時折、二十六年前、門弟・滝の仇討ちに立会った際の、相手方の助太刀・山崎との死闘を思い出す。「生きていれば名ある剣客になっていたろうに」。そんなある日、蕎麦屋で見かけた崩れた風体の浪人は、敵討ちを成就し名をあげたはずの滝だった。そしてその直後、奇しくも小兵衛は、清廉に生きる山崎の遺児に出遇う。 老境の小兵衛が人生の浮沈に深く思いを馳せる、シリーズ最終巻。

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2020/12/26

剣客商売 十六 小兵衛さんが26年前に仇討ちの立会&助人をした、元門弟・滝久蔵、相手方の助太刀、山崎勘介の息子・勘之介、そしてその頃交流のあった金貸しの平松多四郎・・。 小兵衛さんが変わり果てた滝の姿を見かけたのをきっかけに、昔の因縁が動き出します。 命を狙われている勘之介を守...

剣客商売 十六 小兵衛さんが26年前に仇討ちの立会&助人をした、元門弟・滝久蔵、相手方の助太刀、山崎勘介の息子・勘之介、そしてその頃交流のあった金貸しの平松多四郎・・。 小兵衛さんが変わり果てた滝の姿を見かけたのをきっかけに、昔の因縁が動き出します。 命を狙われている勘之介を守りつつ、滝と平松の関係を探っていく小兵衛さん。 仇討ち時に父を殺された山崎勘之介と、理不尽に死罪になった平松多四郎の息子・伊太郎という二人の若者は、性格は全く違いますが、どちらも父を亡くしたものの、仇討ちへの興味が全くないという事で共通していて、ちょっと小兵衛さんが“え?仇討ちしないの?”てな感じで物足りなそうだったように見えました。 本書でシリーズ最終巻という事で(勿論最終巻と意図されてはいないですが)、何となく哀愁が漂う気がするのは、秋山ファミリーの良き理解者だった、田沼老中の失脚に伴い、一橋治済、松平定信の台頭という時代の流れもあるからでしょうか。 そんな中、又六と秀さんの件は微笑ましくて良かったです。 因みに本文によると、小兵衛さんは、おはるや弥七よりも長生きするとの事です。

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2020/10/07

剣客商売最終巻。 終わってしまったな。。。 一巻から一気に読んだわけだが、当初の小兵衛ファミリーと、この最終巻の小兵衛ファミリーは、雰囲気が違う。 そこには、小兵衛さんが老いていく姿があるせいだろうか。 池波正太郎さんの作品は、「剣客商売」と「鬼平犯科帳」しか読んでいないが、...

剣客商売最終巻。 終わってしまったな。。。 一巻から一気に読んだわけだが、当初の小兵衛ファミリーと、この最終巻の小兵衛ファミリーは、雰囲気が違う。 そこには、小兵衛さんが老いていく姿があるせいだろうか。 池波正太郎さんの作品は、「剣客商売」と「鬼平犯科帳」しか読んでいないが、作品の中で登場人物が確かに生きているなと感じる。 だからこそ、こんなにもおもしろいと思うのかもしれない。 最終巻、小兵衛さんが亡くなってしまうのではないか。と、ドキドキしていたが、それは荒唐無稽な心配だった。 最後の最後、小兵衛さん、おはる夫婦の「老後」をしかと見た気分。 又六の件は、前作でひょっとして。。。と思ったら、やはりなーという感じ。 よかった、よかった。。 楽しいシリーズだった。 さて次は番外編を読もうかな。

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2024/04/11

深川十万坪 暗夜襲撃 浪人・伊丹又十郎 霜夜の雨 首 霞の剣 長編。シリーズ最後。登場人物が何歳まで生きるか、ということがなぜか何度も出てくる。 敵討ちのようなものに巻き込まれたり、金貸しが理不尽にあったり。シリーズ最初の頃のすっきりばっさりはなく、どことなく暗くもやっとする。

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2019/09/08

2019年9月2日、読み始め。 ●人物メモ ・吉右衛門---書物問屋・和泉屋の当主で、三冬の伯父。 ・おひろ---三冬の実母。 ・永山精之助---町奉行所の同心。弥七の直属先。 ・弥七---四谷・伝馬町の御用聞き。 ・徳次郎---内藤新宿の下町に住む。女房は、おせき。 ・...

2019年9月2日、読み始め。 ●人物メモ ・吉右衛門---書物問屋・和泉屋の当主で、三冬の伯父。 ・おひろ---三冬の実母。 ・永山精之助---町奉行所の同心。弥七の直属先。 ・弥七---四谷・伝馬町の御用聞き。 ・徳次郎---内藤新宿の下町に住む。女房は、おせき。 ・又六---深川・島田町の裏長屋に住む、鰻売り。 ・杉原秀---又六の妻。根岸流の手裏剣の名手。 ・小川宗哲---亀沢町の町医者。小兵衛の碁がたき。小兵衛より10歳位年長。 ・文吉(ぶんきち)・おしん---鬼熊酒屋の亭主と女房。前亭主は、熊五郎。文吉・おしんは養子夫婦。 ・長次・おもと---浅草駒形堂裏の河岸の料理屋「元長(もとちょう)」をひらいている。 ・牛掘九万之助(うしぼりくまのすけ)---浅草・元鳥越町に奥山念流の道場をかまえる。 ・金子孫十郎信任(のぶとう)---湯島5丁目に道場をもつ。60歳をこえている。門人は300人以上。 ・杉本又太郎---団子坂の無外流・杉本道場の当主で、秋山親子とも顔見知りの剣客であった父親を1年前に亡くしている。

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2019/04/06

ついに終わり。登場人物の死ぬ歳がでてきた。最後の瞬間まで知りたかった。小太郎が大きくなった時には、どんな世界が見えたのだろう

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2018/08/03

2010年以降、読み進めてきた剣客商売シリーズも本書でラスト(番外編はあるけれど)。シリーズ全16巻は、どれも気軽に読み進められるとともに、一定以上のクオリティを常に保ち続けた素晴らしい作品群でした。 本書は最終巻を意図して刊行されたわけではないようですが、解説でも述べられてい...

2010年以降、読み進めてきた剣客商売シリーズも本書でラスト(番外編はあるけれど)。シリーズ全16巻は、どれも気軽に読み進められるとともに、一定以上のクオリティを常に保ち続けた素晴らしい作品群でした。 本書は最終巻を意図して刊行されたわけではないようですが、解説でも述べられていたように最終巻として相応しい印象を受けます。それは、小兵衛をはじめ一部の登場人物が歿する年齢が作中で明記されているだけではありません。ひとつは、小兵衛や大治郎のよき庇護者といえた田沼意次の没落がついに訪れたため、小兵衛を取り巻く環境の変容が予期されること。ふたつめは、仇討が当たり前の物語において、あえてその道を選択しない平松伊太郎の存在が一連の物語にひとつの区切りを設けたと感じられること。これまでのシリーズを支えてきた安心感(これは、小兵衛が悪を討つという不変のコンセプトに由来するものかと)が大きく変化せざるを得ないかもしれない、そんな前途に何か不安を覚える作品だからこそ、最終巻でよかったと思えるのかもしれません。 いずれにせよ、とても楽しませていただいたシリーズ。次は著者の違う作品も少しずつ読んでみよう。

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2017/08/27

最終巻読了。途中「健康そのもののような女であったがあの世へ旅立ったのは、おはるのほうが先である。」なんて書かれて以降、いつおはるが凶刃に斃れるかとドキドキ(それは杞憂というものだったが)。小兵衛の寿命や、その小兵衛より先に逝ってしまう登場人物のことなど、本シリーズを締めようとする...

最終巻読了。途中「健康そのもののような女であったがあの世へ旅立ったのは、おはるのほうが先である。」なんて書かれて以降、いつおはるが凶刃に斃れるかとドキドキ(それは杞憂というものだったが)。小兵衛の寿命や、その小兵衛より先に逝ってしまう登場人物のことなど、本シリーズを締めようとする著者の想いが伝わるようだ。読み始めると、もう止まらない文体にはまり、他の積読本を差し置いて読んだが、良かった!

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