雲霧仁左衛門(前編) の商品レビュー
八代将軍吉村の治世、江戸で、ひとりの殺傷もなく、大金を盗みだす雲霧仁左衛門。 火付盗賊改方の探索を逃れ、今度の舞台は名古屋の豪商松屋吉兵衛へ。 雲霧一味を追いかけて、火盗改方が名古屋へと迫ってくる。
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前半だるくて読む気がせず後半からスリリングで取り憑かれたように読んでしまうというこのギャップはなんだろ。 まあとにかく古い。テレビドラマを意識したであろう説明の際に登場人物のものらしきセリフを多用するのがダサいし、ドラマが常に偶然から始まるのも昭和ですか?(そうだが)って感じだし...
前半だるくて読む気がせず後半からスリリングで取り憑かれたように読んでしまうというこのギャップはなんだろ。 まあとにかく古い。テレビドラマを意識したであろう説明の際に登場人物のものらしきセリフを多用するのがダサいし、ドラマが常に偶然から始まるのも昭和ですか?(そうだが)って感じだし、警察側の成果が泥棒側のミスからしか生まれないのも現代の様々な作品で作られた一種のプロフェッショナルである「怪盗」像からかけ離れていてかっこ悪い。 盗賊の首魁がもと武士という設定も、なんだよ結局権威主義かよサムライカッコイーかよって思っちゃう。 ただし後半読んでいくと魅力的な陰影が出てきて、衰えてゆく初老男と時代に呑まれつつある古い生き方と肥大してガバナンスが効かなくなった組織の落日の話なんだなーという、なんというか晩秋の寂しさが物語りの通奏低音であることに気付かされる。昔日の栄光はそこここで見え隠れするのだけど、緩んでしまった絆とかきちんとケアできなかった女とか、結局首魁がきちんとしてないから起きるミスなんだよね。 結末は爽快感のない陰惨なものになると予想。
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(上下巻、全編の感想です) ▼大盗賊・雲霧仁左衛門一味と、火付盗賊改方一党の、バチバチの対決です(火付け盗賊改は、鬼平ではない。鬼平より数十年以前の話)。これが大変に面白かった。正直に言うと、池波正太郎さんの代表作はほぼ読んできてるんですが、「これ第一位なのでは?」というくらいの...
(上下巻、全編の感想です) ▼大盗賊・雲霧仁左衛門一味と、火付盗賊改方一党の、バチバチの対決です(火付け盗賊改は、鬼平ではない。鬼平より数十年以前の話)。これが大変に面白かった。正直に言うと、池波正太郎さんの代表作はほぼ読んできてるんですが、「これ第一位なのでは?」というくらいの徹夜本でした。ただ・・・・惜しむらくは。 ▼描き方は、なんだかんだとありますが、雲霧仁左衛門という親分のことを非常にカッコよくスーパーに描いているんです。そして、前半戦の終わりでは、「おおっ、雲霧仁左衛門、絶体絶命?!」と思わせておいて、素敵な機転で大逆転。圧倒的勝利とは言えないまでも、「雲霧一党、判定勝ち」くらいのカタルシスなんです。 ところが、もう、圧倒的に面白かったのに、ラストが・・・。 ▼ラストも、「雲霧仁左衛門、大ピンチ!これをどう切り抜ける!?」というところに追い詰めておいてですね。そのまんま、雲霧一党が大敗北、捕まって終わっちゃうんですよ。かろうじて偶然もあって、親分の仁左衛門だけは逃げ切った。けれども他は一網打尽。これぁもう、仁左衛門もグループとして再起するのに10年かかるんぢゃないか・・・という感じで。 ▼正直、「えっ・・・・これで終わるの?!」という衝撃でした・・・。いまひとつ、楽しく留飲が下がらない・・・。うーん。
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テレビドラマの方を先に観ていた。山崎努の代と中井貴一の代。原作は、手下による殺生と性の場面が多かった。松屋吉兵衛からのお勤めは見事。ここの場面だけは、テレビの方がセクシーだった。
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久しぶりの池波正太郎本 ん~、わくわくドキドキ感が多少足りない。 文章が回りくどい。 こんなだっけっか? まだ、前編だからな。 後半に期待。
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雲霧仁左衛門率いる盗賊一派と、それを追う火付盗賊改方。 どちらも信念を持っていて、読んでいるとどっちも応援したくなる。 追い詰められたと思いきや、するりと逃げられ、またそれに肉薄して…と読んでいて面白い。 またテンポ良く進むため分厚いけれどするする読める。 後編が楽しみ!
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正統派の盗賊対熱心な火盗改め。 どちらかといえば火盗改め方に正義があるのはわかっていても、盗賊雲霧一派の成功を祈ってしまう。 真剣に仕事に取り組む姿は、善悪を超えてかっこいい。
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ドラマの方を先に見ちゃいましたが、原作、読みました。 独特のリズムと言いますか、あっという間に雲霧仁左衛門の世界に引き込まれてしまって一気に読んでしまいます。面白い。
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池波さんの本は、約30年前の学生時代に、ほぼ読破。ほとんど内容を覚えていないが、この本は、とても面白く夢中になって読んだことは、良く覚えています。
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池波先生でいうところの正統派盗賊と主役然とした人はいないが正義に燃える火付盗賊改との戦いを描いている作品。 両サイドともに魅力的なので、勝者が誰か予測が難しく先が気になります!
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