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新史太閤記(下) の商品レビュー

4.2

88件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2009/10/07

本能寺があったり中国大返しあったり山崎あったり賤ヶ岳あったり小牧・長久手があったりと秀吉大活躍の時代がまさに下巻の内容でした。 信長が死んだ時は本当に悲しかったんだろうなと思いつつも、そこでやっぱ天下をねらう気持ちがむくむく育たなきゃ戦国の快男子とは言えないよね!とは言い過ぎかし...

本能寺があったり中国大返しあったり山崎あったり賤ヶ岳あったり小牧・長久手があったりと秀吉大活躍の時代がまさに下巻の内容でした。 信長が死んだ時は本当に悲しかったんだろうなと思いつつも、そこでやっぱ天下をねらう気持ちがむくむく育たなきゃ戦国の快男子とは言えないよね!とは言い過ぎかしらん。小姓時代の三成・吉継・清正なんかも出てきます。吉継は章タイトルにもなってるんだZE! あ、利家も出てきます。なんか司馬遼利家好きなのか嫌いなのか微妙な感じで書かれるのが何とも言えんw こっちはふるさと補正入ってるから好きなのに。。。 この巻の最後の方になってようやく家康に開眼し始めたわし。秀吉を悩ませる家康とてもイイヨイイヨー! ニヤニヤしっぱなしでした。私やっぱり家康っぽいところあるからかなーとか自意識過剰に思ってみる。次に読むのは彼主役の「覇王の家」ですがいい感じに好感度高まりました。三河武士強いし漢臭くてカコイイ! 秀吉は家康対策に対してムキになっててその辺り自分的は秀吉ざまあだったんですが(ひでえ)秀吉らしい派手さというか大気さというのは、やっぱり家康にはなかなか無いものなので、その点は羨ましかったです。秀吉ってアメリカナイズドされてると思うね(まだアメリカの存在知られてないYO!) 家康がああ、秀吉、こいつには負けた、狂言に付き合おうじゃないかと笑うシーンからラストにかけてはとても面白かったです。頭の中に映像がとても自然に浮かびましたし、司馬遼らしいさりげなく、しかし印象深く描写するというのはやっぱり上手いし面白いなあ。 最後寧々とのほのぼのシーンで終わって、その後の彼の仕事は描かれず(つまり朝鮮出兵とかはない)辞世の句が載せてあるのが逆に切なかった。このあとに関ヶ原読んだら一層切なさが溢れてくるんだろうなあって思った。 秀吉も自分の天下が一代で終わるだろうって思ってる描写も出てくるしなあ。そこの文章すごくよかった。「時勢の雰囲気」を土台にした「かれ一個の魔術的才能でつくりあげた一大楼閣」で「実体は指一本でがらがらと崩れ去ってしまうようなものである」ことを分かってるからこそ、何でもやるのだ、って。ホント不思議な世だったのかもね、戦国における豊臣政権ってのは。

Posted byブクログ

2020/07/15

信長はもとより音楽をこのみ、よく笛師や鼓師をかかえていたが、かれもこの世でこれほど微妙な階律をきいたのはむろんはじめてであったであろう。 信長はそのオルガンに寄りかかり、心持首をかしげ、すべての音を皮膚にまで吸わせたいという姿勢で聴き入っていた。藤吉郎のおどろいたのは、その横顔の...

信長はもとより音楽をこのみ、よく笛師や鼓師をかかえていたが、かれもこの世でこれほど微妙な階律をきいたのはむろんはじめてであったであろう。 信長はそのオルガンに寄りかかり、心持首をかしげ、すべての音を皮膚にまで吸わせたいという姿勢で聴き入っていた。藤吉郎のおどろいたのは、その横顔のうつくしさであった。藤吉郎は信長につかえて二十年、これほど美しい貌をみせた信長をみたことがなく、人としてこれほど美しい容貌もこの地上でみたことがない。その印象の鮮烈さはいまも十分に網膜の奥によみがえらせることができるし、時とともにいよいよあざやかな記憶になってゆくようでもあった。 (このひとは、神だ) と、このとき、理も非もなくおもった。その神が藤吉郎の頭上に存在しているかぎり、かれは何宗といえども信じないであろう。(p.46) 「官兵衛、世の事はすべて陽気にやるのよ」 それが秘訣だ、と秀吉はおもっている。悪事も善事も陽気にやらねばならない。ほがらかにあっけらかんとやってのければ世間の者もその陽気さにひきこまれ、眩惑され、些細な悪徳までが明色にぬりつぶされて一種の華やかさを帯びてくる。 (そういうものだ) と、秀吉はこの重大行動に出るにあたってことさらにそれを思った。(p.280) この時期、家康は四十をすぎたばかりであり、織田家との同盟二十年のあいだ、信長の協力者として百戦の経験を経、自分の力量を知るようになり、世間にはさほどの者がおらぬということを知った。かれは自分を凌ぐ者は第一に武田信玄であり、第二に信長であるとひそかにおもっており、その両人がすでに失せたこんにち、秀吉以外におそるべき者はないとおもっている。(p.414)

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2009/10/04

「自分を一つ上の立場から見ることで自分を道具として見れる」 ってことがなんとなくわかった! あと、 自分というものはいろんな部屋を持っているんです。 心で感じる部屋と、頭で感じる部屋を同時に開けることができれば、 人としてよくも悪くも違う人になれるんじゃないんかなと思う。 も...

「自分を一つ上の立場から見ることで自分を道具として見れる」 ってことがなんとなくわかった! あと、 自分というものはいろんな部屋を持っているんです。 心で感じる部屋と、頭で感じる部屋を同時に開けることができれば、 人としてよくも悪くも違う人になれるんじゃないんかなと思う。 もちろん難しい。 就活で年上の人に見せる部屋っていう 俺の今までの人生の中でほぼ無かった部屋(今までは年上の人に接する時に今ある部屋で対処してきたけど) を作っとる最中やけんいろいろ悩んだりするんですが、 正直これ作らなな。 一歩成長できると思う。 あと、本の感想としては 「辛い時こそ笑わな!」

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2009/10/04

豊臣秀吉の一生を綴った小説。下巻は因幡攻略から亡くなるまで。本能寺の変、光秀討伐、家康との和解という激動の人生を表向きは飄々と渡っていく秀吉がいい感じです。実は余り秀吉が好きではなかったのですが、この小説でわりと好きになりました。ちょっとだけ「へうげもの」の主人公古田左介が出てま...

豊臣秀吉の一生を綴った小説。下巻は因幡攻略から亡くなるまで。本能寺の変、光秀討伐、家康との和解という激動の人生を表向きは飄々と渡っていく秀吉がいい感じです。実は余り秀吉が好きではなかったのですが、この小説でわりと好きになりました。ちょっとだけ「へうげもの」の主人公古田左介が出てます。

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2009/10/04

信長が死んだと報が入った後の秀吉はもう受け付けれませんでした。 こんなにも読んでいて鬱になる話も珍しい・・・・ 内容的には素晴らしく面白いのなのだろうけれど、策略謀略に塗れた豊臣政権は本当に肌に合わないようですね! 終いには謙信公をを田舎侍扱いしてなんとも泣きたくなる小説でした。...

信長が死んだと報が入った後の秀吉はもう受け付けれませんでした。 こんなにも読んでいて鬱になる話も珍しい・・・・ 内容的には素晴らしく面白いのなのだろうけれど、策略謀略に塗れた豊臣政権は本当に肌に合わないようですね! 終いには謙信公をを田舎侍扱いしてなんとも泣きたくなる小説でした。 いや、豊臣政権に興味ある方はとても面白いのかも?しれません。

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2009/10/04

天下を統一を成し遂げた豊臣秀吉。晩年の朝鮮出兵や淀君との関係など、暗い印象を受ける時代を描くことなく、頂点に昇り詰めたところで大団円を迎える結末は、ある意味心地よく感じました。この物語には、この結末が一番相応しいです。

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2009/10/04

日本一出世したであろう好男児、戦国時代苦労と心胆を重ねながら天下を統一した太閤豊臣秀吉のお話。 その下巻。 上巻では自らの道を拓く為に苦労辛酸する秀吉も、下巻ではかの有名な三日天下の主明智光秀を山崎の戦いで破り、その後トントン拍子に出世を続け、ついには関白に親補されて、最後はやぶ...

日本一出世したであろう好男児、戦国時代苦労と心胆を重ねながら天下を統一した太閤豊臣秀吉のお話。 その下巻。 上巻では自らの道を拓く為に苦労辛酸する秀吉も、下巻ではかの有名な三日天下の主明智光秀を山崎の戦いで破り、その後トントン拍子に出世を続け、ついには関白に親補されて、最後はやぶれかぶれの狂言で徳川家康を風下につけて遂には太閤となる。 「おもうに、世の中狂言よ」 「おれの天下も、すべて狂言で決まったわさ」 その生涯はすべて狂言であったと秀吉は言う。 露と置き露と消えぬるわが身かな なにはのことは夢のまた夢 千両役者です 本当にありがとうございました

Posted byブクログ

2009/10/04

よく中途半端で終わるとの指摘がありますが、確かにそうです。あれっ?これで終わり?ってなります。でもこれはこれで最後はめでたしめでたしで終わってすっきりしてるからいいんじゃないでしょうか。やっぱり、秀吉の最後まで書くのは難しいのではないかと。どんどんおかしくなってく主人公というのは...

よく中途半端で終わるとの指摘がありますが、確かにそうです。あれっ?これで終わり?ってなります。でもこれはこれで最後はめでたしめでたしで終わってすっきりしてるからいいんじゃないでしょうか。やっぱり、秀吉の最後まで書くのは難しいのではないかと。どんどんおかしくなってく主人公というのはどうなのか、というところだと思います。その後の秀吉が読みたければ関ケ原を読めば良いと思いますし。うん。面白いと思います。

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