新史太閤記(下) の商品レビュー
抜群にオモシロイ。 教科書の登場人物である秀吉が、読みすすめるうちに実体を持って目の前に出てくる感覚になる。 稀代の演出家で、巧みな人心掌握術からは学ぶ事が多い。確かに下手なビジネス書を読むならこれを読んだほうが圧倒的にいい気がする。 司馬遼太郎は「常に外国人」が読む事を想...
抜群にオモシロイ。 教科書の登場人物である秀吉が、読みすすめるうちに実体を持って目の前に出てくる感覚になる。 稀代の演出家で、巧みな人心掌握術からは学ぶ事が多い。確かに下手なビジネス書を読むならこれを読んだほうが圧倒的にいい気がする。 司馬遼太郎は「常に外国人」が読む事を想定して書いているらしい。だからこそこれだけ人気が衰えないのかと、最後の解説を見て納得。 幕末物を高校生の時さんざん読んだが、今年は司馬遼太郎の戦国物を読破してみようと思う。
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『のぼうの城』石田三成がやりたかった水攻め、本家本元、秀吉が仕掛けた高松城の落とし方がやっとわかった。 三谷幸喜の『清須会議』、出席者が違うではないですか、『太閤記』では滝川一益が会議に出てる……等々事実はどうだったのか私には判断出来ないけど、読み比べ出来るのが楽しい。 解説によ...
『のぼうの城』石田三成がやりたかった水攻め、本家本元、秀吉が仕掛けた高松城の落とし方がやっとわかった。 三谷幸喜の『清須会議』、出席者が違うではないですか、『太閤記』では滝川一益が会議に出てる……等々事実はどうだったのか私には判断出来ないけど、読み比べ出来るのが楽しい。 解説によると、司馬遼太郎は「日本歴史(地理)について何の知識もない人」が読者なんだという前提で書いているという。丁寧な人物描写、地形や気候の説明で、あたかも現実にそれらが起きているように錯覚する。歴史の知識が有れば一層楽しく読めるだろうが、教科書程度の知識でも十分楽しめる。 そして、この秀吉に関しては、彼が『野の涯から出た、それもひとりで出てきた男』で、大名の子として生まれ、先祖代々からの家来がいて、忠誠な家臣がいる織田信長や徳川家康とは根本的に違うこと、秀吉がなみいる強豪を統率できているのは、ひとえに秀吉の稀代の才気と大気と演出力によるものだから、秀吉が消滅すればその勢力は雲散霧消してしまう儚さがあることを秀吉自身が一番良く知っている、という設定が、教科書で習った秀吉没後の歴史に照らしても、秀吉を魅力的にしている点だと思う。だからこそ、最後の秀吉の辞世が胸にじんとくるし、寧々ゆかりの高台寺の屏風に大きく『夢』と書かれていたことが、今更ながらに、胸にすとんと落ちる。
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道三イズムの継承者が信長なら、信長イズム+αで天下を盗った漢の物語。豊臣秀吉の人間味溢れる戦国処世術!もしくは出世術!昨今のビジネス本より学ぶべき点は多いかも? 『国盗り物語』を読んだら読みたくなった本。
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途中は正直退屈なとこもあったけど、最後の家康が出てきてからは面白くて面白くて夢中だった。 主人公の秀吉は当然良く描かれているけど、家康も特徴的で魅力的だった。歴史に名を残す人は大なり小なりそういった人間的魅力があり、また、そのように思わせて描かせてしまうところがあるのだろう。 ...
途中は正直退屈なとこもあったけど、最後の家康が出てきてからは面白くて面白くて夢中だった。 主人公の秀吉は当然良く描かれているけど、家康も特徴的で魅力的だった。歴史に名を残す人は大なり小なりそういった人間的魅力があり、また、そのように思わせて描かせてしまうところがあるのだろう。 次は国盗り物語を読もうかな、大河ドラマの秀吉もTSUTAYAで借りて見ないとな、山岡荘八の徳川家康も見といたほうが良さそう。 みんなこうして戦国にはまっていくのでしょうかね。これだけのドラマがつまってりゃそうだわ。
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坂本竜馬と並んで人気のある信長と、徳川幕府初代将軍の家康の間に挟まれて、恐らく「偉い人なんだろうけど小ずるそうなイメージ」が浸透しきっている豊臣秀吉が幼少期から身を興し、関白になるまでの話。 国を治めるのに必要なのは軍事力ではなくて、経済力及びそれを支える商売の力、人の心を読んでそれを煽り、掻き立て、挑発することのできる力だということがよく分かる作品。
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本能寺の変を経て小牧・長久手の戦いまで、政権樹立までの物語。 ・目的のためなら、恥をもいとわない。 ・大局を得るためには小さな事にはこだわらない。 ・利をもって人心を奪う。 底辺からのし上がり守るべき家柄や武士としての妙なプライドなどがあればこうした歴史は歩めない。 大事をなす人とはこうしたマクロな視点で物事を推察し、人心や利害も含め物事を進めていく必要があるのであろう。 現代社会で活かせる本として、名だたる経営者が、お薦めの1冊と挙げるのも解る。 こうしたモノを読み理解し、歴史に学ぶ事の重要性が少し解った気がした1冊であった。
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これはおもしろい。しばらくしたらまた読んでみよう。織田信長の同じ家臣である明智光秀は自分の教養の高さに自己満足するように礼節を重んじていたが、信長はそれをいらだたしく思っている。一方、秀吉は主君である信長に常に先手を打ちつつ、でしゃばりすぎず絶妙な仕え方をして、猛スピードで出世し...
これはおもしろい。しばらくしたらまた読んでみよう。織田信長の同じ家臣である明智光秀は自分の教養の高さに自己満足するように礼節を重んじていたが、信長はそれをいらだたしく思っている。一方、秀吉は主君である信長に常に先手を打ちつつ、でしゃばりすぎず絶妙な仕え方をして、猛スピードで出世していく。仕事ができて主君に可愛がられる。そりゃ出世すよな。
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下巻では、本能寺の変により突然訪れた天下人への道をまっしぐらにかけ進む秀吉の姿が描かれる。織田家を乗っ取り、かつての同僚を家来とし、時には悪逆の限りをつくし、時には優しさを以って見方を増やし、ひたすら駆け回る秀吉。 家康を支配下に収めるまででこの物語は終わる。秀吉が醜態を晒したそ...
下巻では、本能寺の変により突然訪れた天下人への道をまっしぐらにかけ進む秀吉の姿が描かれる。織田家を乗っ取り、かつての同僚を家来とし、時には悪逆の限りをつくし、時には優しさを以って見方を増やし、ひたすら駆け回る秀吉。 家康を支配下に収めるまででこの物語は終わる。秀吉が醜態を晒したその晩年はこの小説では描かれていない。秀吉の晩年が非常に醜かったのは事実。秀吉は自分の出せる力をすべて使い切って、ボロゾーキンのような絞りかすになって死んだ。 壮絶な人生だったと思う。
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戦国武将などまったく興味がなかったんだけど、「プリトヨ」ショックを自分なりに消化したくて秀吉を勉強。縁あって大阪に暮らしていますし。久々の司馬小説やっぱりおもしろく、終盤は懐かしの山川日本史地図を購入、傍らに置いて読んだ。 秀吉の処世術は奥が深い。 そして返すがえすもサクセスっぷ...
戦国武将などまったく興味がなかったんだけど、「プリトヨ」ショックを自分なりに消化したくて秀吉を勉強。縁あって大阪に暮らしていますし。久々の司馬小説やっぱりおもしろく、終盤は懐かしの山川日本史地図を購入、傍らに置いて読んだ。 秀吉の処世術は奥が深い。 そして返すがえすもサクセスっぷりがすごい。
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言動が刃物のような自分に父親に薦められて読んだ本。 秀吉の経済感覚からくる思慮深さと大胆さを時節に間違うことなく使い分け、信長という上司を、戦国の世をうまいことすり抜けていく様はヒヤヒヤするし、爽快! ただ、その根本にあるのは「死ぬ気でことに当たる!」という潔さであり、死んで元...
言動が刃物のような自分に父親に薦められて読んだ本。 秀吉の経済感覚からくる思慮深さと大胆さを時節に間違うことなく使い分け、信長という上司を、戦国の世をうまいことすり抜けていく様はヒヤヒヤするし、爽快! ただ、その根本にあるのは「死ぬ気でことに当たる!」という潔さであり、死んで元々精神から来ている。 読み終わってから、自分を反省し、思ったことをすぐ口に出すのではなく、自分が思うとおりに事を進めるにはどうしたらいいか?をまず考えるようになった。
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