背教者ユリアヌス(上) の商品レビュー
高校の世界史の時間に松井先生が諳んじた、この本の冒頭の情景の描写が抜群で、今でも、たまに冒頭の数ページを立ち読みしに行きます。文章で、何も見えない景色と、その色や匂いまでイキイキと描写しています。
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歴史年表で一行しか載っていなかった、ユリアヌス帝にあれだけのロマンがあったなんて、感動しました。古代ギリシャ教への憧れから出てきた、信念を持って、運命に立ち向かう力強さに圧倒されました。
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すばらしい。の一言だけでは表せない本。まるで自分が古代ローマにいるような感覚に陥った。ユリアヌスの激動の幼少期が面白い。風景描写も細かい上美しい。惚れ惚れしました。
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ローマ帝国の中期、キリスト教が古代ローマの神々に取って代わる時代にその新しい宗教に抵抗した皇帝ユリアヌスの少年期から始まる歴史ドラマ。少年の成長譚を基本線に置きつつも、腐敗した社会のずる賢さや狂信的な宗教の怖さなどに対する批判、時代の流れに抗うことの難しさなどをテーマに含んでいる...
ローマ帝国の中期、キリスト教が古代ローマの神々に取って代わる時代にその新しい宗教に抵抗した皇帝ユリアヌスの少年期から始まる歴史ドラマ。少年の成長譚を基本線に置きつつも、腐敗した社会のずる賢さや狂信的な宗教の怖さなどに対する批判、時代の流れに抗うことの難しさなどをテーマに含んでいる。情景描写の1つ1つが精緻で、それらが登場人物の心象風景を見事に映し出している。
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塩野さんのローマ人の物語で興味を持ち購入。 ローマ帝国のキリスト教公認後にローマの神々を 復興しようとした哲学皇帝。 まあまあ名君で最後の遺言がいいんだよね。 辻さんの文章は平明でいいんだけど少し飽きる。
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11/8/7 ユリアヌスの兄ガルスが副帝となり、ユリアヌスの幽閉が終了。その後ガルスはコンスタンティウス帝に殺される。 辻邦正は初めて読んだが、その筆力は凄いと思った。青年ユリアヌスの考えや、古代ローマの雰囲気が生々と感じられる。
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日頃、遅読なのだが、この作品は三巻でひと月もかからなかった。 通勤電車の中でも、ラッシュの中で読んでいたし、家に帰っても読み続けていた。 印象は強烈であり、やはり辻文學だと再認識した。 辻邦生の作品はほとんど読んでいるが、この作品は文藝作品として、作者の持ち味が遺憾なく発揮されて...
日頃、遅読なのだが、この作品は三巻でひと月もかからなかった。 通勤電車の中でも、ラッシュの中で読んでいたし、家に帰っても読み続けていた。 印象は強烈であり、やはり辻文學だと再認識した。 辻邦生の作品はほとんど読んでいるが、この作品は文藝作品として、作者の持ち味が遺憾なく発揮されていて、トップランクに入るだろう。
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全3巻通しての感想を書きます。 とてもシリアスな内容でいろいろと考えさせられました。政治とは? 指導者とは? 友情とは? テーマが深すぎて、これが答えだというものはないでしょうが、やっぱりまっすぐな生き方ってかっこいいなと思いました。 ローマ皇帝になったユリアヌスは古代ロ...
全3巻通しての感想を書きます。 とてもシリアスな内容でいろいろと考えさせられました。政治とは? 指導者とは? 友情とは? テーマが深すぎて、これが答えだというものはないでしょうが、やっぱりまっすぐな生き方ってかっこいいなと思いました。 ローマ皇帝になったユリアヌスは古代ローマの宗教観にたって、さまざまな改革に乗り出します。しかしすでにキリスト教が国教になっていたローマでは、キリスト教徒からの反発があったり、既得権益にしがみつく人とか、飴は欲しいが鞭はいらないと考える人々から疎まれはじめて、改革は頓挫します。最期はペルシャとの戦争に敗れて砂漠の砂に埋もれてしまうという悲しい結末ですが、最期まで潔かった。
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ユリアヌスの幼少期から、兄ガルスとの再会、同じ宮殿での生活、ガルスの副帝就任、ユリアヌスのギリシャ古典・古来からの神の信仰への目覚めとキリスト教への疑念、ゾナス・ディアとの出会い、皇妃コンスタンティアの野望、コンスタンティウスの猜疑心、ガルスの処刑。 ローマ人の物語の中で紹介さ...
ユリアヌスの幼少期から、兄ガルスとの再会、同じ宮殿での生活、ガルスの副帝就任、ユリアヌスのギリシャ古典・古来からの神の信仰への目覚めとキリスト教への疑念、ゾナス・ディアとの出会い、皇妃コンスタンティアの野望、コンスタンティウスの猜疑心、ガルスの処刑。 ローマ人の物語の中で紹介されていて、読んでみた。描写が細かく読みながら情景が浮かんでくるような文章。心理描写も的確。 2011/06/08読了
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40年前には豪華本装丁しか無かったと思う。高嶺の花も良いところだったので文庫本になったときに飛びついて購入した。今でも一番のお気に入り。最近ローマ時代の話が続々とブームになっているが、私にはなんだかピンとこないのは、この本があまりに面白いからだと思う。 実際同じ著者がフィレンッ...
40年前には豪華本装丁しか無かったと思う。高嶺の花も良いところだったので文庫本になったときに飛びついて購入した。今でも一番のお気に入り。最近ローマ時代の話が続々とブームになっているが、私にはなんだかピンとこないのは、この本があまりに面白いからだと思う。 実際同じ著者がフィレンッエを扱った「春の戴冠」でさえ私は不満を覚えたものである。 もうこういう本には出会えないのかもしれない。
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