海と毒薬 の商品レビュー
読みたいと思いつつ、なかなかページを開けずにいた作品です。人間の本質的な部分について深く考えさせられました。読み進めていくうちに現在の日本の社会とだぶって見えました。私がこの現場に居合わせていたら果たしてどうしただろうか、考えるだけで怖くなってきました。状況は異なるにせよ誰にも起...
読みたいと思いつつ、なかなかページを開けずにいた作品です。人間の本質的な部分について深く考えさせられました。読み進めていくうちに現在の日本の社会とだぶって見えました。私がこの現場に居合わせていたら果たしてどうしただろうか、考えるだけで怖くなってきました。状況は異なるにせよ誰にも起こりうる事だろうなと感じました。
Posted by
これ読んで、医者を志しました。(ウソ) 当時オリックスにいた(多分)勝呂にもなんとなく惹かれました。
Posted by
生きている人を解剖する欲望そして人を殺す興味、罪悪感について、僕らに考えさせます。映画化、ドラマ化を前提にして書かれる小説とは違った文学的文体で、景色はドストエフスキーの「罪と罰」のようで、それよりも展開が速くて舞台が日本なので、すっきりしてわかりやすい物語になっています。日本文...
生きている人を解剖する欲望そして人を殺す興味、罪悪感について、僕らに考えさせます。映画化、ドラマ化を前提にして書かれる小説とは違った文学的文体で、景色はドストエフスキーの「罪と罰」のようで、それよりも展開が速くて舞台が日本なので、すっきりしてわかりやすい物語になっています。日本文学に傾倒しているときに読んでみてはどうでしょうか。
Posted by
戦争中九州のある病院で起こった捕虜の生体解剖事件を小説としたもの。題材のみで詳細部はオリジナルだそうです。 解説を読まなかったら多分誤解していたと思います。読み進めて第一章と第三章で妙に引っかかる部分があったのです。日本の戦争はわるいこと、日本人は悪いことをしたんだということが出...
戦争中九州のある病院で起こった捕虜の生体解剖事件を小説としたもの。題材のみで詳細部はオリジナルだそうです。 解説を読まなかったら多分誤解していたと思います。読み進めて第一章と第三章で妙に引っかかる部分があったのです。日本の戦争はわるいこと、日本人は悪いことをしたんだということが出ているように思ったのです。解説を読むとそれは誤解らしいのです。 はっきり言って、俺の読み込みや頭脳では、著者が言いたいことがわかりません。生体解剖を行うコトが異常だったのか、その時の世界が異常だったのか。時代背景を考えれば、この生体解剖はアリだと思います。日本にとって敵国の捕虜で死刑確定であるなら、無駄な銃弾や人間を使うより、生体解剖などで当時日本が苦しんでいた結核治療に生かすのもアリだと思います。 こういう考えなので、戸田の心情には微妙に共鳴できますね。
Posted by
手術のシーンは気持ち悪くなりそうでした。終わり方があまり好きでないですが、テーマには惹かれるものがあります。
Posted by
これは、本当に好き。 扱っているテーマがとても重い。米人捕虜を人体実験に使ったという実話からつくられました。作中に何度も登場する鈍色の海そのものの、終始暗いトーンの話。
Posted by
今年のセンター試験の現代文で遠藤周作のたぶん「留学」が問題文として出たので興味を持って読みました。 戦争末期に米人の捕虜を生体解剖のため殺した事件(本当にあったみたいですね)の大学付属病院を描いた遠藤周作の代表作。 テーマ的にはドストエフスキーの「罪と罰」と同じ感じだけどちょっと...
今年のセンター試験の現代文で遠藤周作のたぶん「留学」が問題文として出たので興味を持って読みました。 戦争末期に米人の捕虜を生体解剖のため殺した事件(本当にあったみたいですね)の大学付属病院を描いた遠藤周作の代表作。 テーマ的にはドストエフスキーの「罪と罰」と同じ感じだけどちょっと質が違うかな。こっちの方がもっとリアルです。 日本人はやっぱり「罪と罰」や「こころ」「海と毒薬」をしっかり読んだ方が良いと思うな。 2005/04/05 (Tue)
Posted by
太平洋戦争下、日本人が犯してしまった「米国人捕虜解剖」という凄惨な事件。 その事件を元にかかれたのがこの小説です。
Posted by
8年越し?ぐらいで読んだ。もっと前に読んだらよかったのに!とおもった。日本ってこういうところあるんだよなぁと思った。なんか、昔って、生活も男も女も世界がじめっとしている。
Posted by
普通に恐かったです。とてもリアルでした。もう二度と読みたくないかもw読後もその話からしばらく抜けられないので引き込み度は満点。
Posted by