孤高の人(上) の商品レビュー
何十年ぶりの再読でしょう。もうボロボロの本です。昭和48年発行第2刷の新潮文庫。小口はまっ茶色、余り本を大切にしない私だけど、それにしてもどう扱ったのか疑問に思うほどシワだらけです。 読み始めて感じるのは、如何にも昭和といった雰囲気。ストーリーの立て方、文体、いずれをとっても古め...
何十年ぶりの再読でしょう。もうボロボロの本です。昭和48年発行第2刷の新潮文庫。小口はまっ茶色、余り本を大切にしない私だけど、それにしてもどう扱ったのか疑問に思うほどシワだらけです。 読み始めて感じるのは、如何にも昭和といった雰囲気。ストーリーの立て方、文体、いずれをとっても古めかしい。でもどんどん飲み込まれていきます。 主人公が登山家だけに山の描写は多いものの、一社会人としての生活も多く描かれています。特に愛妻・花子との馴れ初めは微笑ましく。 嵌ってしまう物語です。
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山登りがしたくなる一冊。なんていう つまらない書評におさまらない、なにか、こう 人間の本質をも見事にえぐりぬいた作品。 実在の人物をベースにしてるだけあって、ずしんと くるものがあります。
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伝説の登山家を実名で登場させた新田次郎の感動作、 上巻では、主人公が山と出会ってから単独行の加藤と評判になるほどの 登山家に成長するさまが描かれている。 独自の訓練法や登山姿勢は大いにうなづけるものがあるが決して真似の出来るものじゃない。
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母に薦められて読んでみたのですが、読んでよかったです、とても感動しました!登山の時の周囲の情景や主人公・加藤の心の描写にはとても真に迫るものがあり、読んでいてその物語にぐいぐい引き込まれてゆきます。さすが名作、と思わせる一冊。
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實在した登山家で「不世出の單獨行者」と云はれた、 加藤文太郎を主人公にした傳記小説。 嚴冬期の槍ヶ岳北鎌尾根で遭難死するまでの、 加藤文太郎の生涯を共感をもつて讀んでゆくことができる。 何度讀んでも、北鎌尾根の最後のシーンでは、どうしても 涙を誘はれてしまふ。 最初に讀んだの...
實在した登山家で「不世出の單獨行者」と云はれた、 加藤文太郎を主人公にした傳記小説。 嚴冬期の槍ヶ岳北鎌尾根で遭難死するまでの、 加藤文太郎の生涯を共感をもつて讀んでゆくことができる。 何度讀んでも、北鎌尾根の最後のシーンでは、どうしても 涙を誘はれてしまふ。 最初に讀んだのは1974年、私が中學2年の時だつた。 その頃山登りに目覺めかけていた私にとつて、 この本はバイブルのやうな存在となつた。 當時、山の月刊誌「山と溪谷」で「讀者が選ぶ山岳文學」といふアンケートがあつたが、 そこで『孤高の人』が第1位の榮冠を獲得してゐた記憶がある。 ちなみに、その時の第2位は井上靖『氷壁』、第3位は北杜夫『白きたおやかな峰』だつたと思ふ。 加藤文太郎本人が著した『單獨行』は第4位だつたかも知れない。
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本を読んだ当時、自分が求める生き方そのものだった気がします。タイトルから想像付くかもですが、独りだが自由で誇り高い・・みたいな。 ラストから、このままでいいのかな・・なんて考えました。
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孤独な男 加藤文太郎。 絶えず一人で危険を顧みず山に登る。人とは何か、家族とはなにか。 彼の壮絶な最期に果たして回答がでているのか。。 むむむ、、 難しい。。 お勧めです。
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