共犯者 の商品レビュー
表題を含んで10編…
表題を含んで10編の短編集(昭和28年~36年・清張44歳~52歳までの9年間の作品集)。文壇デビューから円熟期へ向けて、ベストセラー作家の階段を一歩一歩上り詰めて行く過程で、名作長編「点と線」「目の壁」「ゼロの焦点」「波の塔」「砂の器」などの作品の執筆を縫っての作品である。「...
表題を含んで10編の短編集(昭和28年~36年・清張44歳~52歳までの9年間の作品集)。文壇デビューから円熟期へ向けて、ベストセラー作家の階段を一歩一歩上り詰めて行く過程で、名作長編「点と線」「目の壁」「ゼロの焦点」「波の塔」「砂の器」などの作品の執筆を縫っての作品である。「共犯者」: 強奪した現金を資金として事業に成功した犯罪者の疑心暗鬼からやがて自滅か訪れる。「潜在光景」: 何度も映像化された短編。野村芳太郎監督の映画が原作に忠実で、鳥肌が立つほど恐ろしい。「剥製」「恐喝者」なども面白く読める。ど
文庫OFF
社会派の傑作、、うーん。あまり社会派だとは思わなかった。過大評価。どちらかというとアリバイ崩しものの本格ミステリ。
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どの短編も読みやすい。 男女間の縺れを扱った作品が多い。 個人的に「共犯者」「愛と空白の共謀」「典雅な姉弟」が面白かった。
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あいつを消さねば――。 完全犯罪をもくろんだ男のつまずきとは。スリリングな短篇10篇。 銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、 事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。 疑心暗鬼から自滅していく男を描く「共犯者」。 ...
あいつを消さねば――。 完全犯罪をもくろんだ男のつまずきとは。スリリングな短篇10篇。 銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、 事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。 疑心暗鬼から自滅していく男を描く「共犯者」。 妻の病気、借金、愛人とのもめごと、仕事の失敗―― たび重なる欲求不満と緊張の連続が生み出す衝動的な殺意を捉えた「発作」。 ほかに、「恐喝者」「愛と空白の共謀」など全10編を収める。
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社会派推理小説家巨匠による短編集。 市井に住む輩の犯罪の発端、発覚、破滅を描くパターンが多いようにも思うが『剥製』のように犯罪とは無縁の人間の虚飾をテーマにしたようなモノも混じっている。 『発作』の主人公は妻に送金しなければならぬ身でありながら愛人を抱えその金策のため金の前借りを...
社会派推理小説家巨匠による短編集。 市井に住む輩の犯罪の発端、発覚、破滅を描くパターンが多いようにも思うが『剥製』のように犯罪とは無縁の人間の虚飾をテーマにしたようなモノも混じっている。 『発作』の主人公は妻に送金しなければならぬ身でありながら愛人を抱えその金策のため金の前借りを続けてしかも愛人との破綻を覗かせるという自業自得なストレスが高じるという話で人間の屑部分について普遍性のある作品である。
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初清張作品。 序盤は非常にどんどんと読み進んだが、途中で読む体力が持たず、ペースダウン。 あまり推理物を読んでこなかったため、全部読むには体力がいる。 内容としては、他にはない切り口で興味深い物であった。ただ、短編ではなく、長編を読みたいと思った。
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表題作の「共犯者」のほか、「恐喝者」「愛と空白の共謀」「発作」「青春の彷徨」「点」「潜在光景」「剥製」「典雅な姉弟」「距離の女囚」を収録する短編集。
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松本清張の短編小説集。 今回はあまり良くないと思われるものもあったが、とにかく読ませる力量は凄い。 集中、「潜在光景」「距離の女囚」あたりが特に印象的だった。 この「文豪」と呼べるほどの膨大な作品を世に出した作者、人間たちの「出来事」を様々なシーンから切り取ってくるアイディアの無...
松本清張の短編小説集。 今回はあまり良くないと思われるものもあったが、とにかく読ませる力量は凄い。 集中、「潜在光景」「距離の女囚」あたりが特に印象的だった。 この「文豪」と呼べるほどの膨大な作品を世に出した作者、人間たちの「出来事」を様々なシーンから切り取ってくるアイディアの無尽蔵さには舌を巻く。
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いやはや、恐れ入った。 これまで清張先生の作品は、長編小説を中心に読んできた。ただ長編となると、清張先生といえどもところどころに強引な筋や「そりゃ偶然に支配されすぎだろう」というところがないことはなかった。 他方本短編集に収録された作品は、表題作『共犯者』を含め、そのような感慨...
いやはや、恐れ入った。 これまで清張先生の作品は、長編小説を中心に読んできた。ただ長編となると、清張先生といえどもところどころに強引な筋や「そりゃ偶然に支配されすぎだろう」というところがないことはなかった。 他方本短編集に収録された作品は、表題作『共犯者』を含め、そのような感慨を抱くことなく物語が進行し、息をつく間もなく別の話が始まってしまうという、幸せな読書時間を過ごすことができた。
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短編となるとどうしても内容が薄く、登場人物に共感出来にくいが、本作はとても凝ったシュチュエーションと、結末がとても気になるストーリー展開でどの作品も楽しめる。 作者は犯罪サスペンスの大家であり、初っ端の「共犯者」でやはりと思いつつ以後の作品を読むとそうでない作品もあり、そういった...
短編となるとどうしても内容が薄く、登場人物に共感出来にくいが、本作はとても凝ったシュチュエーションと、結末がとても気になるストーリー展開でどの作品も楽しめる。 作者は犯罪サスペンスの大家であり、初っ端の「共犯者」でやはりと思いつつ以後の作品を読むとそうでない作品もあり、そういった意味でも新鮮に読むことができた。 「剥製」や「点」の様な奇妙な人物が出てくる話も楽しいが、「潜在光景」のような驚愕のラストが待ち受ける展開もいいですね。 他の作品も読んでみたくなりました。
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