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張込み の商品レビュー

4.1

39件のお客様レビュー

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2017/04/26

先日逝去された渡部昇一先生はかつて『書痴の楽園』のテレビ番組の中で、松本清張作品は短編小説が面白いと語っておられました。 丁度、松本清張の『鬼畜』を読んでいた。 物語が進行するうち、かつてテレビドラマで視聴したことがあると感じながらネットで調べてみると、確かにあった。 主演はビー...

先日逝去された渡部昇一先生はかつて『書痴の楽園』のテレビ番組の中で、松本清張作品は短編小説が面白いと語っておられました。 丁度、松本清張の『鬼畜』を読んでいた。 物語が進行するうち、かつてテレビドラマで視聴したことがあると感じながらネットで調べてみると、確かにあった。 主演はビートたけし・妻役は黒木瞳がヒットしたが、それ以前に映画化されていたようである。それは主演が緒方拳・妻役は岩下志麻が最初らしい。 何とも悲しくて辛い物語であろうか、犠牲者は妾に産ませた子供3人である。大人のエゴのため、子供たちは順番に処分されていくのです。 決して子供たちは親を恨んでいない、子供たちは親に処分されるのを知っていたのではないかと考えるが故に、胸が詰まる思いがする。 松本清張は、社会派ミステリー作家として数々の作品群を世に送り出している、暗い闇の部分を抉るような作品はどれもシリアスである。

Posted byブクログ

2016/06/06
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※このレビューにはネタバレを含みます

「張込み」「顔」「声」「地方紙を買う女」「鬼畜」「一年半待て」「投影」「カルネアデスの舟板」の8篇短編集。 「松本清張の作品は犯人がどうして犯行に至ったかの心理が巧みに描かれていておもしろい!是非読んでみて欲しい」と勧められお借りしたものの、表紙がものすごく不気味でおどろおどろしさ満載で、依然読んだ「黒の画集」読後の気持ち悪さが甦り、なかなか読み始める気持ちを引き出せないまま4ヶ月が経過してしまった。 なんとか意を決して1話目の「張込み」に取り掛かると、ミステリーの仕掛けもトリックもなく、異常心理の描写もなく、張込みから逮捕までの過程を淡々ち描いて終わったのでほっとした。 そして、この短編集の中の一番のお勧めと伺った「地方紙を買う女」にとりかかる。 女遊びの好きな薄汚い男と、それに毒され凶行に及んだ女。 サスペンスフルでスリリングな文章表現の巧みさは称賛するが、男女の醜い情愛絡みの話が多くて、それに対峙させられる松本清張の作品はやっぱり苦手。

Posted byブクログ

2016/03/31

松本清張の短編7編が収録。戦中・戦後・高度経済成長前の日本が舞台のためか、物価の違い、世相の暗さは、否めない。とはいえ、いまなおドラマ化される短編も収録されており、時代が変わっても、変わることのない人間の情愛・欲望が描かれている。

Posted byブクログ

2015/09/09

【張込み】【顔】【声】【地方紙を買う女】【鬼畜】【一年半待て】【投影】【カルネアデスの舟板】収録。 映画化された【張込み】【顔】【鬼畜】他、松本清張初期の作品を新潮文庫にて再編成された短編集。 どの作品もミステリー的な仕掛けや目を見張るトリックはありませんが、登場人物のディテー...

【張込み】【顔】【声】【地方紙を買う女】【鬼畜】【一年半待て】【投影】【カルネアデスの舟板】収録。 映画化された【張込み】【顔】【鬼畜】他、松本清張初期の作品を新潮文庫にて再編成された短編集。 どの作品もミステリー的な仕掛けや目を見張るトリックはありませんが、登場人物のディテールが徹底している為重厚な人間ドラマを堪能することが出来ます。 その典型が【張込み】で、僅か20頁しかありませんが何とも言えない味わいが堪りません。 【顔】はどんでん返し、【声】はアリバイ崩しも楽しめる秀作。その他【鬼畜】や【一年半待て】など粒揃いで読み応え十分です。

Posted byブクログ

2014/08/04

松本清張にどっぷり。体調不良で重苦しい気分がさらに重苦しくなる。それでもやめられない。麻薬のようなものか。 松本清張の短篇には余計な贅肉のかけらもない。社会派ミステリの真髄。欲望やらなんやらを顕にする人間の所業が実に気持ち悪い。でも、だからこそ止まらない。

Posted byブクログ

2014/01/27

再読了。名作『張り込み』と『鬼畜』を収録。 社会派推理といわれた松本清張作品だが、全短編に共通するのはどちらかというと男女のドロドロした愛憎劇。

Posted byブクログ

2013/10/08

この中の『声』は、随分前にテレビで見たこともあったが、改めて読むと思い出す。国電というの懐かしいなとか、電話交換手は若い人わかるのかしらなど、昭和の好きな時を思い出した。 清張は、本当短編も素晴らしいからいつ読んでも楽しい。

Posted byブクログ

2013/08/26

8編短編集。 表題作の「張込み」から順に、「顔」「声」「地方紙を買う女」「鬼畜」「一年半待て」「投影」「カルネアデスの舟板」

Posted byブクログ

2012/05/02

十数年ぶりの再読。短編だが名作ばかり。読んでいて胸が締め付けられるような息苦しさがあって、時々読みたいと思っても読後感を考えるとつい後回しにしてしまっていた。でもそれはもったいないことだったと思う。表題作の「張込み」が特に私には印象深い。

Posted byブクログ

2011/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

推理小説と呼ぶには文学的だが文学というにはあんまり面白い。入門演習のテキストとして買ったけれど、ほかの本も読んでみたいと思った!一つ一つ面白いんだがタイトルのつけ方が微妙かな…タイトル聴いて内容がぱっと思い出せるのは「一年半待て」くらい…私の記憶力が悪いだけか知らん…orz

Posted byブクログ