不毛地帯(1983年)(4) の商品レビュー
これも実在の人物が…
これも実在の人物がモデルとなっています。 シベリア抑留から日本に帰り、商社マンとして第2の人生を歩む。それも字分が死ぬような思いをしたソ連での仕事が最初、その後も苦労を重ね出世していくが、シベリアで死んだ仲間たちやその仲間たちの為に余生をつぎ込む元上官の姿勢に主人公の心はゆれて...
これも実在の人物がモデルとなっています。 シベリア抑留から日本に帰り、商社マンとして第2の人生を歩む。それも字分が死ぬような思いをしたソ連での仕事が最初、その後も苦労を重ね出世していくが、シベリアで死んだ仲間たちやその仲間たちの為に余生をつぎ込む元上官の姿勢に主人公の心はゆれていく・・・・。 大河小説が故の中だるみも気になりますが、激動の時代を実直に生きた一人の漢(オトコ)の話に胸をうたれました。
文庫OFF
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※このレビューにはネタバレを含みます
なぜ、この作品に惹かれなかったのか。それは、確かに描写は細密だけど、展開は「◯◯島耕作」(モテ度は薄め)でしかなかったから。そう感じた本巻くらいからは頁を繰るのが速くなり斜め見に近い。ラストもどこかで聞いたことがあるので…。 本作、また本作の題材だけで言えば下手な脚色がなく、関連書籍が多そうなノンフィクションの方が良いと感じた。
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千里の兄、賢澄は天台宗、比叡山で修業をつんでいる。『空海の風景』を同時進行で読んでいたので高野山じゃないのかいと突っ込みを入れてみる。にしても最後の最後にかっこよすぎる壹岐正であった。ちょっぴり違和感があるのが、鮫島の息子が何故に壹岐正の長女と結婚させたのか、フィクションなんだ...
千里の兄、賢澄は天台宗、比叡山で修業をつんでいる。『空海の風景』を同時進行で読んでいたので高野山じゃないのかいと突っ込みを入れてみる。にしても最後の最後にかっこよすぎる壹岐正であった。ちょっぴり違和感があるのが、鮫島の息子が何故に壹岐正の長女と結婚させたのか、フィクションなんだし、そこは賛否があるかも。
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戦後日本は戦中の猪突猛進のまま、戦時に全てを犠牲にしたのと同等の勢いで経済成長に走ってしまった。 男女別の生き方は武士階級だけだったのに軍事社会そのままに全国民に行き渡り、現在のいびつな社会ができた。 そんな萌芽があちこちに見られ、聖人君子然としながら女に甘えっぱなしの情けない主...
戦後日本は戦中の猪突猛進のまま、戦時に全てを犠牲にしたのと同等の勢いで経済成長に走ってしまった。 男女別の生き方は武士階級だけだったのに軍事社会そのままに全国民に行き渡り、現在のいびつな社会ができた。 そんな萌芽があちこちに見られ、聖人君子然としながら女に甘えっぱなしの情けない主人公が、男社会の中でだけええカッコしいのが大変読みづらかった。
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唐沢の実写をみていたせいか浮かぶのは各俳優陣。 小雪と、天海祐希と竹野内と。 オイルの話の壮大なスケールはなかなかだ。 この本を読むと、商社に勤めてみたかったな。と思わせる。 絶対仕事ついていけないだろうけど。
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戦後直後から11年間シベリアで捕虜になりその後、帰国してからは商社に勤めだす。 主人公が回想するシベリア抑留の悲惨さと、商社マンとして社会の中で闘っていく姿に、時代の流れや人々の気持ちの揺れに考えさせられるものがある。 過去(シベリア回想)と現在(商社勤務)の緩急をつけた表現がみ...
戦後直後から11年間シベリアで捕虜になりその後、帰国してからは商社に勤めだす。 主人公が回想するシベリア抑留の悲惨さと、商社マンとして社会の中で闘っていく姿に、時代の流れや人々の気持ちの揺れに考えさせられるものがある。 過去(シベリア回想)と現在(商社勤務)の緩急をつけた表現がみごとである。
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商社の世界を良く理解していなかった自分にとってとても面白く引き込まれた本でした。竜馬が好きなので特に。 仕事へどう向かっていけばよいのか悩みますね。
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読み終えて、圧倒された! これほどの小説を書き上げるに当たっての努力が一本人読者には計り知れない。 長編に挑んだ達成感がある久しぶりの小説
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※このレビューにはネタバレを含みます
不毛地帯を読む前に二つの祖国で勝利国から見た戦後を読み、不毛地帯で敗戦国側の戦後を読んだので、互いにリンクしている箇所があり、非常に楽しめて読めました。 細かい所まで造るり込んでいるのが分かり、さすがに山崎豊子だなとの印象です。
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2週間かかって全巻読破。 日輪の次だったので、時代的にすんなり。 前半のシベリア編は、ありきたりだけれども、戦争の悲惨さ、 特に敗戦の恐ろしさを思い知らされました。 日本だって東南アジアで同じような事をしていたし、 人の尊厳が戦争という特殊環境の中ではいとも簡単に 踏みにじ...
2週間かかって全巻読破。 日輪の次だったので、時代的にすんなり。 前半のシベリア編は、ありきたりだけれども、戦争の悲惨さ、 特に敗戦の恐ろしさを思い知らされました。 日本だって東南アジアで同じような事をしていたし、 人の尊厳が戦争という特殊環境の中ではいとも簡単に 踏みにじられるというのが改めて衝撃。 そしてこれが僅か50年前で、アフリカや一部の戦闘地域では 未だにこういった事が起こっている事を久しぶりに思い出しました。 またありきたりですが、自分がいる環境が如何に、如何に恵まれて いるのかを感じずにはいられない。 翻って商社編では、主人公の驀進が気持よく、 一企業人としては、清々しく読めます。 仕事上では有能冷静な主人公も殊家庭事情については 感情的になってしまう部分は、仕事とプライベートの切り替え という部分で、参考になるというか、なんだかなぁって感じです。 大学自体に読んでたら、もっと商社に行きたくなっていたことは 間違い無いですが、今の立場から言えば、やっぱり大組織って 運の要素や業務外のストレスが多いような気がして、 自分の働きたい形とは少し違うのかなとも思いました。 実際はどうか知らないけど。 とにかく、山崎豊子の小説って読み始めるの凄く気合がいるけど、 一旦初めてしまうと一気にハマってしまうのが流石。 読み終わって、悶々としながらも仕事がんばろ!って思えるがいいよね。 がんばろ。
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