マイ国家 の商品レビュー
星新一のショート・ショートという病気にかかったのは『きまぐれロボット』を読んだ頃だったけれど、この本を読んで、病状が悪化した気がする。 SF、つまりは架空の話なんだけど、時々「ギクッ」とさせられる。 私はよく「現実がSFに追いついた」という表現を使うけれど、星新一の作品は、「現実...
星新一のショート・ショートという病気にかかったのは『きまぐれロボット』を読んだ頃だったけれど、この本を読んで、病状が悪化した気がする。 SF、つまりは架空の話なんだけど、時々「ギクッ」とさせられる。 私はよく「現実がSFに追いついた」という表現を使うけれど、星新一の作品は、「現実とSFが並んで走ってる」という感じがする。 ちなみに、今回一番印象に残っているのは、「国家機密」。 オチのしてやられた感がたまらない。
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やはりこれは表題作でしょう。最近どこかで似たような話を読みましたがこれが元祖です。朴訥とした表紙に反して内容は一種の狂人話です。
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いつ以来の星新一か… こんなにもユーモアに溢れ、考えさせられ、クスッと笑い、ゾクッとし… 息子に借りた本だけど、読んで良かった。 好きな話は、 いいわけ幸兵衛 応接室 調整 国家機密 ひそかなたのしみ 服を着たゾウ など。 どれも面白かった。
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どちらかというと「ボッコちゃん」の方が締まりの良い作品が多くて好きだったかも。ただ、こちらの方が変に訓戒染みた作品が少ないので、好みが分かれるかもしれない。特に「友情の杯」が好きだった。友か敵か、信頼か猜疑か。たった2〜3ページで展開されるこの題材は何百枚にも広げられるだろうなぁ...
どちらかというと「ボッコちゃん」の方が締まりの良い作品が多くて好きだったかも。ただ、こちらの方が変に訓戒染みた作品が少ないので、好みが分かれるかもしれない。特に「友情の杯」が好きだった。友か敵か、信頼か猜疑か。たった2〜3ページで展開されるこの題材は何百枚にも広げられるだろうなぁ。「いいわけ幸兵衛」も印象に残る。
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私の中で夏の訪れを告げる星さんの特装版。 夏が来ました2016。 藤子不二雄と星新一の見えている未来はとてもよく似てる。からこんな未来が来るんだろうきっと。 ドラえもんが希望の象徴なら、星新一は警鐘の礎で、どちらも持っていたいと思う。
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ショートショート31編が入っている本です。図書館で借りて読み終えました。 面白かったのは「特賞の男」「うるさい相手」「いいわけ 幸兵衛」「首輪」そして表題「マイ国家」。 ぞくりとしたのが「死にたがる男」「夜の嵐」「子分たち」 「雪の女」「ガラスの花」かな…。 どれも秀作ぞろいで選...
ショートショート31編が入っている本です。図書館で借りて読み終えました。 面白かったのは「特賞の男」「うるさい相手」「いいわけ 幸兵衛」「首輪」そして表題「マイ国家」。 ぞくりとしたのが「死にたがる男」「夜の嵐」「子分たち」 「雪の女」「ガラスの花」かな…。 どれも秀作ぞろいで選ぶのに迷いました。 本屋にあるのでまた買って読もうかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私にとっての初めての星新一作品でした。ショートショートと呼ばれている通り、1つ1つがとても短く読みやすいものの、内容が深いものもあり、読みごたえがありました。 その中でも、調整、服を着たゾウがお気に入りです。調整では、ロボットの不具合の調整でなく人間がロボットに合うように調整されるのが妙に現実味があって、すごいなと感じました。 服を着たゾウは暗示により人間だと思い込むゾウの話です。そのゾウは人間とは何かよく分からなかったため人間について学びます。そのゾウが人間に対して言う言葉が深いなと感じました。人間ってなんなんでしょうね。
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星新一の変遷がこの一冊でわかる。多分今まで読んだ作品は比較的新しい(晩年に近い)ものだったのだろう。簡潔明瞭な叙述は研磨されたものだったんだな。星新一の物語って匿名性が高いんだね。それは無駄な記載が一切ないことの裏返しで。だからどこかしら童話のような普遍性も帯びている。この人の才...
星新一の変遷がこの一冊でわかる。多分今まで読んだ作品は比較的新しい(晩年に近い)ものだったのだろう。簡潔明瞭な叙述は研磨されたものだったんだな。星新一の物語って匿名性が高いんだね。それは無駄な記載が一切ないことの裏返しで。だからどこかしら童話のような普遍性も帯びている。この人の才能がそうさせたんだと思っていたんだけど、違う。この人の才能は富んだアイデアにあり、叙述はしっかりと洗練されていっているではないか。それはつまり、最初から書けたわけではないことを意味しているよね。やっぱり書けば書けるようになるんだろうなあ。
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2014/11/23 どの短編も秀逸。 ▪️「マイ国家」 「私は嘘つきです」という自己矛盾と同じような結末にたどり着くべく話を段々と狂気の方向にずらしていくプロットは巧妙で美しい。 ▪️「服を着たゾウ」 日頃自分が追求していることと同じ結論。 やっぱり「人とは何か」を勉強すること...
2014/11/23 どの短編も秀逸。 ▪️「マイ国家」 「私は嘘つきです」という自己矛盾と同じような結末にたどり着くべく話を段々と狂気の方向にずらしていくプロットは巧妙で美しい。 ▪️「服を着たゾウ」 日頃自分が追求していることと同じ結論。 やっぱり「人とは何か」を勉強することが素敵に生きる上で重要。 ▪️「儀式」 世界一無駄なモノと思われがちな「儀式」にも意味があるかもしれない、と考えさせられた。 先人の知恵の積み重ねなのかもしれない、と。
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『うるさい相手』『いいわけ幸兵衛』『夜の嵐』『安全な味』『ねむりウサギ』『友情の杯』『雪の女』『服を着たゾウ』『マイ国家』がお気に入り。 『服を着たゾウ』人間とは何か、人間なら何をすべきか
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