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敦煌 の商品レビュー

3.9

119件のお客様レビュー

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シルクロードのロマン…

シルクロードのロマンに目覚めたのはこの小説です。いつの時代も若者は夢を持ち,苦闘するのですね。

文庫OFF

近代における中国にお…

近代における中国における大発見資料は、その昔、誰の手によって、いかなる形でその辺鄙な場所に隠されたのか?最後の最後で、この話が何故このように進められてきたのかが分かる!

文庫OFF

大分前ですが映画化も…

大分前ですが映画化もされました。官吏任用試験に失敗した青年が一人の女性と出会った事から流転する運命を辿ります。史実と絡ませながら描かれています。

文庫OFF

流されるように運命が…

流されるように運命が変転しながらも生きた架空の主人公と、現代で発見された史実につながる。

文庫OFF

歴史小説ながらもすら…

歴史小説ながらもすらすら読めてしまう。そしてなんといっても飽きが来ないのがいいです。

文庫OFF

2025/11/06

淡々とした描写が大陸の歴史の壮大さをかえって引き立たせる。行徳が流れ流れて敦煌にたどり着いたように、大量の経巻も千年の時を越えて現代に届けられる運命にあった。無数の人々が行き交い、悲喜交々の人生があるなかで、何か大きなものの意思によって人間は動かされているのかもしれない。そんな...

淡々とした描写が大陸の歴史の壮大さをかえって引き立たせる。行徳が流れ流れて敦煌にたどり着いたように、大量の経巻も千年の時を越えて現代に届けられる運命にあった。無数の人々が行き交い、悲喜交々の人生があるなかで、何か大きなものの意思によって人間は動かされているのかもしれない。そんな歴史の因果を感じさせる小説だった。 この小説ではフィクションとして経巻が保存された経緯がドラマチックに描かれているが、これが真実でないとしても、千年以上の昔に保存しようとした人がいたことは間違いないわけで、それだけでも尊い行為だ。何とか自分たちの時代の知識を次の世代へ繋ぎたい、存在していたという証を残したいという人間の意志。

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2025/10/31

かなり昔に書かれた本であると思うが、今の時代でもかなり読みやすい気がする。 中国の歴史小説みたいなものをあまり読んだことがないが、登場人物がやはり漢字ばかりで混乱することがあった。 ただこれは自分の読書経験不足に由来するものかなと思うので、もっと色々な本を読んで、情景描写とかを理...

かなり昔に書かれた本であると思うが、今の時代でもかなり読みやすい気がする。 中国の歴史小説みたいなものをあまり読んだことがないが、登場人物がやはり漢字ばかりで混乱することがあった。 ただこれは自分の読書経験不足に由来するものかなと思うので、もっと色々な本を読んで、情景描写とかを理解できるようにしたい。

Posted byブクログ

2025/10/29

15年ぶりの再読。井上靖は文章が上手すぎるので物語に大きな起伏が無かったり目立つ展開が無かったりしても読めてしまうものが多いが、敦煌に関しては物語も非常にドラマティックでありとにかく満足度が高い。蒼き狼の勢いと天平の甍のカタルシスを一本に詰め込んだような濃密な作品。個人的には敦煌...

15年ぶりの再読。井上靖は文章が上手すぎるので物語に大きな起伏が無かったり目立つ展開が無かったりしても読めてしまうものが多いが、敦煌に関しては物語も非常にドラマティックでありとにかく満足度が高い。蒼き狼の勢いと天平の甍のカタルシスを一本に詰め込んだような濃密な作品。個人的には敦煌の王である曹氏の堂々たる語りが大好きです。

Posted byブクログ

2025/08/08

悠久の時の流れと人々の想いが交錯する歴史ロマン。1900年、敦煌 莫高窟の秘密の部屋から約4万点におよぶ大量の仏教文書が偶然発見された。調査によるとこの文書群が封印されたのは11世紀前半、西夏によって沙州(敦煌)が滅ぼされたころ。なぜここに文書を隠したのか。本当の理由は当時の人々...

悠久の時の流れと人々の想いが交錯する歴史ロマン。1900年、敦煌 莫高窟の秘密の部屋から約4万点におよぶ大量の仏教文書が偶然発見された。調査によるとこの文書群が封印されたのは11世紀前半、西夏によって沙州(敦煌)が滅ぼされたころ。なぜここに文書を隠したのか。本当の理由は当時の人々しか知る由もないが、本書では史実とフィクションを織り交ぜて、文書封印に至る背景がドラマティックに描かれている。 約900年もの間、誰にも知られずに封じられていた文書群。その背後には文字、知識を未来に託そうとする人間の強い意志を感じざるを得ない。命を賭して本を守った『ワンピース』のオハラの学者や、『チ。』の登場人物たちが自然と重なった。 「敦煌」の物語では登場人物がみな個性的でとても魅力的。特に朱王礼がいいキャラだった。勇敢で男気にあふれ、趙行徳の能力を素直に認め、西夏文字の習得を勧めるなど、度量の広い人物であると同時に、回鶻の女性に心を寄せる一面もあり、完璧ではない人間らしい弱さを持っている。その純粋さやまっすぐさに心打たれた。 一方の趙行徳は、時に流されながらも、常に誰かの「想い」を背負いながら「生かされてきた」人物のように感じる。当初は軽い気持ちで西域に渡ったが、朱王礼や延恵、回鶻の女性など、多くの人との出会いを経て、次第に覚悟と責任を帯びた存在へと変わっていく。約束を破ったことへの後悔が、仏教への関心、さらには莫高窟への文書封印へとつながった流れがとても印象的。朱王礼の死を知り一度は生きる意味を見失っていたが、朱王礼の碑を建てるという約束や、曹家の家伝を託されたことで、生きる意味を再び与えられたのだと思う。 全体的に静かな筆致だが、想いを未来に託していくという、儚くも熱い心意気を感じる小説だった。 敦煌行きたい。

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2025/08/01

約1000年前の、フィクションだけど、時を越えてくる物語。こんな壮大な体験が500円せずに味わえるって、本ってつくづく凄いと思う。中国大陸の奥深さ多様さ無常などを感じました。 地球儀で見てみると、主人公趙行徳が移り渡ってきた開封から敦煌は、ちょうど北海道から鹿児島くらい。意外に...

約1000年前の、フィクションだけど、時を越えてくる物語。こんな壮大な体験が500円せずに味わえるって、本ってつくづく凄いと思う。中国大陸の奥深さ多様さ無常などを感じました。 地球儀で見てみると、主人公趙行徳が移り渡ってきた開封から敦煌は、ちょうど北海道から鹿児島くらい。意外にそんなに長くはない、いや長いかとか思ったり。仏教が中国に伝わってきたルートという意味では敦煌〜開封はぜんぜん一部でしかなく、インド〜敦煌もめちゃくちゃ長いし、インド自体もデカいし。あと、シルクロードという捉え方だとさらに長い。丸い地球儀だと中国から中東が見えない、当たり前だけど。 そんなふうに距離感を確認した上で、改めて開封から敦煌まで移動しながら生涯を送った趙行徳の波乱に浸ったり、そしてやはりそんな彼の生涯も(フィクションだけど)長い長い歴史で見れば点でしかない、けど今に繋がっている、みたいな読後の感慨が楽しい一冊でした。

Posted byブクログ