カウンセリングの技法 の商品レビュー
かったるくなり、途中から流し読み。著者の本を2冊読んで、著者の傾向がつかめた。 著者はやたらと分類したがる。事務作業は得意なのだろうと思う。カウンセラーより事務局長とか、そういうお仕事が向いているのではないか。 肝心のカウンセリングについての説明は、深みが感じられない。分類・...
かったるくなり、途中から流し読み。著者の本を2冊読んで、著者の傾向がつかめた。 著者はやたらと分類したがる。事務作業は得意なのだろうと思う。カウンセラーより事務局長とか、そういうお仕事が向いているのではないか。 肝心のカウンセリングについての説明は、深みが感じられない。分類・見出しばかり多くて、中身が空虚である。ていうか…。 「カウンセラーはクライエントの超自我」(P.32)「君は教育大の教育学をするのか、民間学者(フロイト、ニイル、霜田静志などを意味する)の説に従うのか」(P.197) スーパーヴァイザーである霜田先生からの指摘を、理解できていないのだ。「クライエントの超自我」を自認している時点で、受容は絶望的である。 「教育大の教育学」者として、先公としてクライエントに会う。著者が初期面接で作り出すリレーションには、明白な"上下関係"が存在する。 その閉じた関係の上に、著者いわく「折衷主義」で、危うい「カウンセリング」(と呼んでいいのか?)を展開する。折衷が悪いのではなくて、屋台骨が危ういのである。 「来談者『一度先生の腕に抱かれたい』セラピスト『そうしてほしいならそうしてほしいと言えばよいじゃないか』やがてその女性来談者はセラピストの膝に座し、幼児のごとく抱かれていた」(P.5) 「セラピストの中立性は今や時代遅れとなった。来るべき時代のセラピーでは、このように非言語的な方法も用いねばならない云々」(P.6) 「第五の方法は、スキンシップである。来談者の背後にまわり、頭、首、肩をマッサージする。皮膚の接触は相互の心理的距離を近づける。」(P.102) 身体接触は、クライエントの「行動化」(アクティング・アウト)を促進する。誰だって「言語化」などという、まどろっこしい作業はすっ飛ばしたい。 そして転移を強化するであろう。クライエントは「からだもひとつになりたい」と熱望するかもしれない。 けれど、カウンセラーは拒絶する。クライエントは激昂する。「そんな!こないだ抱きしめてくれたのに。私の気持ちに応えられないのが最初からわかっていたのだったら、中途半端に抱きしめたりして、いっそう私を苦しめないでほしかった、このサディスト!」 結果、クライエントはアンビバレンツな感情を、行動化して(訴訟という形で)表現するであろう。「先生に攻撃されました」「セクハラされました」「先生に抱きつかれ、セックスをもちかけられました」(心的現実)「先生を訴えます」 もしこうなったとして、悪いのはクライエントだろうか?
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カウンセラーの心得と理論。 特に、相手に引っ張られず、自分の生活をまず幸せにしないといけない、という旨の一節は響いた。 現場で活かせる内容。
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私が生まれる前に書かれたとは思えない。 今読んでも本当に有益な一冊。 文章から先生のお人柄が伝わってくる。具体例も多く読みやすい。実践で悩んだ時は参考になる。キャリアコンサルタントの実技試験突破にも役立った。 印象に残ったのは28ページの価値観を捨てる=文化人類学者のマインド...
私が生まれる前に書かれたとは思えない。 今読んでも本当に有益な一冊。 文章から先生のお人柄が伝わってくる。具体例も多く読みやすい。実践で悩んだ時は参考になる。キャリアコンサルタントの実技試験突破にも役立った。 印象に残ったのは28ページの価値観を捨てる=文化人類学者のマインドで!というところ。今まで学んでいたことがつながったようで、スッと理解できた。
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凡百のマネジメント本が100冊束になってもかなわない一書である。「コミュニケーションの技法」として読むことが可能だ。上記テキストからも明らかなように國分は実務家である。たぶんカール・ロジャーズの名を借りて来談者中心療法を悪用するカウンセラーが多かったのだろう。因みに患者をクライア...
凡百のマネジメント本が100冊束になってもかなわない一書である。「コミュニケーションの技法」として読むことが可能だ。上記テキストからも明らかなように國分は実務家である。たぶんカール・ロジャーズの名を借りて来談者中心療法を悪用するカウンセラーが多かったのだろう。因みに患者をクライアント(来談者)と呼んだのはロジャーズを嚆矢(こうし)とする。 http://sessendo.blogspot.jp/2014/04/blog-post_9431.html
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「技法」「理論」「原理」の三部作の名著なんだろうが、カウンセリング初心者には、難易度は高い。更に深く勉強するための入口にあたるのかな。
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1979年発行という昔々の本なのに、今読んでもちっとも古くないし、文体も読みやすく、読んでいて面白い。 カウンセラーは人間好きであるべし、ある一つの手法に囚われず自分をさらけだすことを恐れずに、手法の正確さより効果のあるなしで判断する、など、実際的だなー、と感心した。 また、文末...
1979年発行という昔々の本なのに、今読んでもちっとも古くないし、文体も読みやすく、読んでいて面白い。 カウンセラーは人間好きであるべし、ある一つの手法に囚われず自分をさらけだすことを恐れずに、手法の正確さより効果のあるなしで判断する、など、実際的だなー、と感心した。 また、文末の読むべき本リストも活用したいなーと思ったけれど、なにぶん、すごい量! これだけ勉強し続けないといけないってことなんですね。
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とにかく国分節とでも言いたくなるような、直截な言い方が分かりやすい。すいすいと頭と心に入ってくる。 技法とあるが、特別なものは挙げられておらず、あくまで基本的なもの。カウンセリング初期、中期、終期にわけて、具体的に論じている。特に、ロジャーズ理論とのスタンスの取り方は、随所に...
とにかく国分節とでも言いたくなるような、直截な言い方が分かりやすい。すいすいと頭と心に入ってくる。 技法とあるが、特別なものは挙げられておらず、あくまで基本的なもの。カウンセリング初期、中期、終期にわけて、具体的に論じている。特に、ロジャーズ理論とのスタンスの取り方は、随所に甲乙を付けながら、触れているので、有益である。 全般的に、何のために=目的、目標が明確で、そのために、常に頭をリセットしろ!と言われているように思う。ある一定の理論に凝り固まるな、と。 とりわけ、支持、称賛、他者への弁護あるいは非難、診断、抵抗、対抗感情転移の項目は目から鱗であった。 巻末の参考図書も他のカウンセリング入門書とは趣が違い、広い意味での人間を知るための推薦書になっている。
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■キャリアカウンセリング講座の中で先生にお勧めしていただいた本。■カウンセリングの本である。しかもその技法について述べたものである。プロがカウンセリングをする際、どんな風に心を動かし、思考を巡らせているのか。それによってクライアントの気持ちがどう動くのか……そんなん!難しいに決ま...
■キャリアカウンセリング講座の中で先生にお勧めしていただいた本。■カウンセリングの本である。しかもその技法について述べたものである。プロがカウンセリングをする際、どんな風に心を動かし、思考を巡らせているのか。それによってクライアントの気持ちがどう動くのか……そんなん!難しいに決まってる。だって表紙だって堅い感じだし。と思いながらも勝って呼んでみると「ウソでしょ」ってぐらい読みやすい。わかりやすい。■カウンセリングの技法ってものは「神業」!カウンセリングを学びはじめたばかりのわたしにとってはそうとしか思えないのであった。(3月4日読了)
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こちらはずばり内容について書かれている。 初心者でもわかりやすい。 自分が思い悩んだりしたときこの本の内容が染み付いていれば悩むことはほとんど無い。
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