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奉教人の死 の商品レビュー

3.8

32件のお客様レビュー

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2011/12/03

(1999.08.27読了)(1998.12.01購入) (あ-1-4) 収録作品 ・「煙草と悪魔」 ・「さまよえる猶太人」 ・「奉教人の死」 ・「るしへる」 ・「きりしとほろ上人伝」 ・「黒衣聖母」 ・「神神の微笑」 ・「報恩記」 ・「おぎん」 ・「おしの」 ・「糸女覚え書」 ...

(1999.08.27読了)(1998.12.01購入) (あ-1-4) 収録作品 ・「煙草と悪魔」 ・「さまよえる猶太人」 ・「奉教人の死」 ・「るしへる」 ・「きりしとほろ上人伝」 ・「黒衣聖母」 ・「神神の微笑」 ・「報恩記」 ・「おぎん」 ・「おしの」 ・「糸女覚え書」 「南蛮物」もしくは「切支丹物」といわれる作品。(160頁)

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2016/03/15

「切支丹もの」短編集 「煙草と悪魔」 神と悪魔がワンセットで日本に来る話 おかげで人生の悩みが増えました 「さまよえる猶太人」 イエスの呪いをある種の特権としてむしろ誇らしげに語る男 しかし彼が最後の審判で天国の門をくぐれるという保証はない 「奉教人の死」 人間はおろかでみ...

「切支丹もの」短編集 「煙草と悪魔」 神と悪魔がワンセットで日本に来る話 おかげで人生の悩みが増えました 「さまよえる猶太人」 イエスの呪いをある種の特権としてむしろ誇らしげに語る男 しかし彼が最後の審判で天国の門をくぐれるという保証はない 「奉教人の死」 人間はおろかでみにくい存在だが 神の使いはそんな人間のために身を投げ出すという話 「るしへる」 神に仕えるのがバカバカしくなってしまった人の話 ある意味「奉教人の死」と相対する内容 「神々の微笑」 ぬかみそのような日本文化 「報恩記」 善意の交換がなぜか憎しみを生む 「おぎん」 無知は罪か 「糸女覚え書」 細川ガラシャについての創作ゴシップ話 神に祈ってる間に事態がどんどん悪化する

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2011/06/13

キリスト教を主題とした短編数編。キリスト教伝来時の日本人と宣教師の姿、キリスト教の本質、日本人の宗教観がそこに垣間見える。芥川氏独特の悪魔の定義が面白い。悪魔なのに人間味があるというか・・・。 「悪魔が日本にタバコをもたらした」という説を小説風に仕立てた短編や、悪魔の言い分を書き...

キリスト教を主題とした短編数編。キリスト教伝来時の日本人と宣教師の姿、キリスト教の本質、日本人の宗教観がそこに垣間見える。芥川氏独特の悪魔の定義が面白い。悪魔なのに人間味があるというか・・・。 「悪魔が日本にタバコをもたらした」という説を小説風に仕立てた短編や、悪魔の言い分を書き上げた短編など非常に読み応えがある。明治、大正という時代背景を考えると、芥川氏こそが近代文学の萌芽であると言えるだろう。

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2011/03/27

奉教人の死。 小学校のころに朝読があり、そこではじめて読んだかな。 内容も素晴らしいが、語り手に力量があればここまで小説は昇華される。 そんな一例。

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2011/03/26

芥川の「切支丹物」作品集。「煙草と悪魔」「さまよえる猶太人」「るしへる」「神神の微笑」「おぎん」が面白い。実存が信仰を決断しそれを意味あるものたらしめるのだろうか。或いは、信仰そのものが信仰に報いるのだろうか。実存が信仰に意味を与えるのか、信仰の中で実存は意味を与えられるのか。実...

芥川の「切支丹物」作品集。「煙草と悪魔」「さまよえる猶太人」「るしへる」「神神の微笑」「おぎん」が面白い。実存が信仰を決断しそれを意味あるものたらしめるのだろうか。或いは、信仰そのものが信仰に報いるのだろうか。実存が信仰に意味を与えるのか、信仰の中で実存は意味を与えられるのか。実存/信仰、個人/神。難しい問題だ。

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2010/11/14

思いがけず面白かった!一編が10~20ページ台の短さな上、文章が現代風で、教科書に載っているような古典的なイメージとは違いました。 聞き語りや小説、記録調など形を変えて語られる「切支丹物」。 作者が書く人間の感覚、鋭くも皮肉に、また斜めからも切り込まれるような文章の力に引き込まれ...

思いがけず面白かった!一編が10~20ページ台の短さな上、文章が現代風で、教科書に載っているような古典的なイメージとは違いました。 聞き語りや小説、記録調など形を変えて語られる「切支丹物」。 作者が書く人間の感覚、鋭くも皮肉に、また斜めからも切り込まれるような文章の力に引き込まれました。言葉への注解が多いが、いちいち巻末を見なくても流れで理解できるし、細かいことをあまり気にせずに読んでもいい。 切支丹や宣教師を扱っているというのに、逆に強く「日本」を浮き彫りにさせるものが多いです。 目当ての『神神の微笑』も期待以上の面白さだったが、表題作の『奉教人の死』や『煙草と悪魔』『黒衣聖母』『おぎん』『おしの』など、他の作品も意外なほど楽しめた当たり本。

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2010/03/22

彷徨えるユダヤ人とは何かというと、これはイエスクリストの呪を背負って、最後の審判の来る日を待ちながら、永久に漂浪を続けているユダヤ人のことである。 やはり十字架の御威光の前には汚らわしい日本の霊の力も勝利を占めることは難しいと見える。

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2009/11/26

収録:「煙草と悪魔」「さまよえる猶太人」「奉教人の死」「るしへる」「きりしとほろ上人伝」「黒衣聖母」「神神の微笑」「報恩記」「おぎん」「おしの」「糸女覚え書」

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2009/10/07

芥川の切支丹ものといえば有名なジャンル。読んだことのない私はてっきり「耶蘇教っていいよね!」みたいな感じな話かと思いきや、思い切り・ある種痛快に異教を皮肉っている感じがしました。「おしの」なんかそんな感じ。でも「奉教人の死」や「きりしとほろ上人伝」とかは純粋に感動できる。でも何と...

芥川の切支丹ものといえば有名なジャンル。読んだことのない私はてっきり「耶蘇教っていいよね!」みたいな感じな話かと思いきや、思い切り・ある種痛快に異教を皮肉っている感じがしました。「おしの」なんかそんな感じ。でも「奉教人の死」や「きりしとほろ上人伝」とかは純粋に感動できる。でも何といっても秀逸なのは「神々の微笑」でしょう。芥川よくぞこれを書いた!と日本文化(というか、何でも取りこんでしまう日本の風土・風習)が好きな私は少し嬉しくなりましたよ。

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2009/10/04

煙草と悪魔/さまよえる蕕太人(ゆだやじん)(世界滅却の日)/奉教人の死/るしへる/くりしとほろ上人伝/黒衣聖母/神神の微笑(これすごく好きや…!)/報恩記 >表題の作品はもうどうしたらいいんだろう。神神の微笑がだいすきだ。黒衣聖母のあの美しい悪意をどうしたらいいのか。 芥...

煙草と悪魔/さまよえる蕕太人(ゆだやじん)(世界滅却の日)/奉教人の死/るしへる/くりしとほろ上人伝/黒衣聖母/神神の微笑(これすごく好きや…!)/報恩記 >表題の作品はもうどうしたらいいんだろう。神神の微笑がだいすきだ。黒衣聖母のあの美しい悪意をどうしたらいいのか。 芥川アアアア!(20060709)

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