中陰の花 の商品レビュー
霊の世界とひとくちに言っても、その全貌はあまりに巨大 しかも目に映りません 盲目の男たちがゾウにふれて「まるで蛇のようだ」、「いや柱のようだ」、「いや団扇のようだ」と 言い合いになる話を思い出しました そんなものは存在しない、と ラジカルに割り切ろうとすればするほど ふとした瞬...
霊の世界とひとくちに言っても、その全貌はあまりに巨大 しかも目に映りません 盲目の男たちがゾウにふれて「まるで蛇のようだ」、「いや柱のようだ」、「いや団扇のようだ」と 言い合いになる話を思い出しました そんなものは存在しない、と ラジカルに割り切ろうとすればするほど ふとした瞬間に感じてしまうことはあるのかもしれない
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「有」と「無」の中間。「陰」と「陽」の境界。そういうことを考えてもぼやあっとしてしまう。色でいうなら白にグレーが交じり合ってケムリ色。それはなんなのだろうって考えられるのは人だけ。でも良い答えがなかなか。。科学と宗教はそいうことをずっと考えてきてるわけだけど小説にして考えていたほ...
「有」と「無」の中間。「陰」と「陽」の境界。そういうことを考えてもぼやあっとしてしまう。色でいうなら白にグレーが交じり合ってケムリ色。それはなんなのだろうって考えられるのは人だけ。でも良い答えがなかなか。。科学と宗教はそいうことをずっと考えてきてるわけだけど小説にして考えていたほうが楽である。が。真っ向勝負も面白い。筆者が用心深く書いたというのがとてもよくわかる。
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ダメでした。 悪い本とは思いません。ただ、この世界に私が興味を持てないもので。 物語の中でこうした宗教観が語られるのには、さほど違和感を感じられないと思うのですが、玄侑さんは、宗教観を語るために物語を書いているのだと思います。 その宗教観はなかなか面白いと思うのですが、それなら物...
ダメでした。 悪い本とは思いません。ただ、この世界に私が興味を持てないもので。 物語の中でこうした宗教観が語られるのには、さほど違和感を感じられないと思うのですが、玄侑さんは、宗教観を語るために物語を書いているのだと思います。 その宗教観はなかなか面白いと思うのですが、それなら物語としてでなく、エッセイや哲学書として読むほうが良さそうです。でも、私はもともと宗教的な人間ではないので、今のところ手を出すことは無さそうです。
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とても面白かった、というのはちょっと違う感想なのかもしれませんが、面白かった。私自身が考える死生観に、新たな考え方を付け加えてくれた本です。なお、中陰、とは、あの世とこの世の境のこと。
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芥川賞にふさわしいかどうかはよくわからないけれど、短編なのにそこそこよくまとまっている。すごく感動するという本ではないが、非常に映像的な文章である。映画にするには短いが、ドラマとかによさそう・・・。星3.5くらいか。
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自ら予言した日に幽界に旅立った、おがみや、ウメさん。僧侶・則道は、その死をきっかけにこの世とあの世の中間=中陰の世界を受け入れ、夫婦の関係をも改めて見つめ直していく──現役僧侶でもある著者が、生と死を独特の視点から描いて選考委員会全員の支持を集めた、第125回芥川賞受賞作。「朝顔...
自ら予言した日に幽界に旅立った、おがみや、ウメさん。僧侶・則道は、その死をきっかけにこの世とあの世の中間=中陰の世界を受け入れ、夫婦の関係をも改めて見つめ直していく──現役僧侶でもある著者が、生と死を独特の視点から描いて選考委員会全員の支持を集めた、第125回芥川賞受賞作。「朝顔の音」併録。 解説・河合隼雄
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あの世とこの世の狭間とか、科学で証明できないことなんかもこれを読むと理屈じゃないことを思い知らされます。また、ある登場人物と一致する考えが必ずあるような気がするのもおそらく現実味を帯びる原因の一つかと思いました。この本については人間が生きることと死ぬことに関していろいろ考えさせら...
あの世とこの世の狭間とか、科学で証明できないことなんかもこれを読むと理屈じゃないことを思い知らされます。また、ある登場人物と一致する考えが必ずあるような気がするのもおそらく現実味を帯びる原因の一つかと思いました。この本については人間が生きることと死ぬことに関していろいろ考えさせられ、興味深いです。
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