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うたかた/サンクチュアリ の商品レビュー

3.8

71件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2015/05/02

どんな本でも、出会うタイミング、読むタイミングにより、受ける衝撃、感想が違ってくる。 1度目に読んだときは、幼すぎて、想像力が足りなかった。2度目は、このみずみずしく繊細な感性に感じ入るには、大人すぎた。 吉本ばななの代表作、息子は読んだ本の中で2番目に好きという(ちなみに1...

どんな本でも、出会うタイミング、読むタイミングにより、受ける衝撃、感想が違ってくる。 1度目に読んだときは、幼すぎて、想像力が足りなかった。2度目は、このみずみずしく繊細な感性に感じ入るには、大人すぎた。 吉本ばななの代表作、息子は読んだ本の中で2番目に好きという(ちなみに1番も吉本ばなな)。勧められて読み返し、読む時期が違えば…と残念に思う。

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2015/10/07

人をすきになるとばななさんの文章が読みたくなる。 えも言われぬ感情を、ことばという枠に上手に当てはめてくれるから。 言語化すると、きもちがすとんと軽くなる。 若気の至りと言われているけど、私はこの勢いのあることばの選び方が結構すき。 それにしても、人魚。名付けという概念を覆しすぎ...

人をすきになるとばななさんの文章が読みたくなる。 えも言われぬ感情を、ことばという枠に上手に当てはめてくれるから。 言語化すると、きもちがすとんと軽くなる。 若気の至りと言われているけど、私はこの勢いのあることばの選び方が結構すき。 それにしても、人魚。名付けという概念を覆しすぎでしょ。濁音はできるだけ避けたい。などと思う。 ーーーーーーーーーー かけ値なしの、そんな感情を私は他人に対して初めて抱いた。何のフィルターも、余分な気持ちのごちゃごちゃもない、まっさらの感情。 嵐といると、私は自分が生物だと、思えた。そんなことを今までの人生で実感したことはない。私はこの気持ちを見極めたい、と思った。じっくりと見極めたいと。

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2014/08/06

父に新潮版を盗られたので購入。 何度も何度も読み返している。 私の死生観は、ばななさんの作品に多大な影響を受けていると思う。

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2014/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

好き嫌いがわかれる本なのかもしれない。でもこれも本当に何回も読んだ。そしてなぜか心のどこかが救われたように感じる不思議。決して大事件があるわけでもない。 恋のような、それ以前のふんわりした決して結ばれるのかそうでないのかわからない終わり方。うたかたもサンクリュアリもどちらかと言うと禁断まではいかないにしても、もっと曖昧な進むべきか引き返すべきかの微妙な関係。それでも文章の隅々にみずみずしさと、希望や絶望がないまぜになった空気が読み取れて、想像できる楽しみが広がっていた。 毎日の些細な積み重ねが、恋というものに繋がることもある。さみしいのか、必要としているのかされているのか、本当に偶然やらタイミングやらで道がいくつにも分かれていく。行間を楽しめる、私にとってはそんな作品。

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2014/03/10

ばななさんの本はいつも、私の心の中にスッと入ってくる。どこかの自己啓発本みたいに読者に何かを諭すこともなく、見知らぬファンタジーな世界に連れていくこともない。より日常に生きる人間に沿った物語が多く、その中で人間が感じる心の脆さだったり、幸福感だったりを描いている。だからばななさん...

ばななさんの本はいつも、私の心の中にスッと入ってくる。どこかの自己啓発本みたいに読者に何かを諭すこともなく、見知らぬファンタジーな世界に連れていくこともない。より日常に生きる人間に沿った物語が多く、その中で人間が感じる心の脆さだったり、幸福感だったりを描いている。だからばななさんの本を読むと私はいつもちょっと立ち止まってしまう。別に嬉しくも哀しくもなく、ただただ物思いにふけってしまう。それだけばななさんが私に与える影響は大きい。

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2013/11/22

どちらの作品もとても素敵なお話だった。 うたかた 一見ばらばらな家族が、実は強い絆で繋がっていた。その絆は昨日今日できたものではなく、ずっとずっと昔から変わらずあるもので、それに気がつくことができた人魚はとても幸せだと思う。登場人物4人が皆魅力的で、実際にあんな人たちなかなかいな...

どちらの作品もとても素敵なお話だった。 うたかた 一見ばらばらな家族が、実は強い絆で繋がっていた。その絆は昨日今日できたものではなく、ずっとずっと昔から変わらずあるもので、それに気がつくことができた人魚はとても幸せだと思う。登場人物4人が皆魅力的で、実際にあんな人たちなかなかいないなぁと思いつつも、希望に満ちたラストで読んでいて清々しかった。 サンクチュアリ 死別を経験した人にしかわからない心の傷がリアルに描かれていて、何度も涙してしまった。傷が癒えるのは本当に時間がかかることで、その傷は何がきっかけでよくなるのかわからないものだなと考えさせられた。

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2013/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何回か読んでいた作品。無性に読みたくて、久しぶりに再読。 大雨の中でお茶をするシーンと、人魚の家に突然遊びに来る上の階のさゆり。豪快であけすけな、むちゃくちゃなのに憎めないおとうさん。 そんなさまざまなちっちゃい楽しい場面や人を見ているのが、ただただ好き。 キッチン、哀しい予感、アムリタに並んで大好きな作品。

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2013/07/26

学生のとき以来、久しぶりに吉本ばななを読んだ。 前読んだときも強く感じたがこの人の書く物語は本当に淡々として温度が低い。冬の寒さではなく夏に時折感じる冷たさみたいなものを強烈に思い出す。物語も登場人物以外誰もいないんじゃないかというような印象がある。 ただそういう独特の世界観を何...

学生のとき以来、久しぶりに吉本ばななを読んだ。 前読んだときも強く感じたがこの人の書く物語は本当に淡々として温度が低い。冬の寒さではなく夏に時折感じる冷たさみたいなものを強烈に思い出す。物語も登場人物以外誰もいないんじゃないかというような印象がある。 ただそういう独特の世界観を何度も感じさせてくれることはすごいことだと思う。 うたかたの鳥海人魚という名前とサンクチュアリの冒頭の海のシーンが好きだ。

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2012/09/21

母と娘だけの生活。離れたボロ家に暮らす傍若無人な父と、父に拾われた兄。不思議な家族の中に漂う運命的な愛の物語。(うたかた) 自分の気持ちにシンクロするかのように、海辺で泣き続ける年上の女性との出会いを通して、絶望の淵からゆっくりと歩き始める。(サンクチュアリ) 良くも悪くも、悲劇...

母と娘だけの生活。離れたボロ家に暮らす傍若無人な父と、父に拾われた兄。不思議な家族の中に漂う運命的な愛の物語。(うたかた) 自分の気持ちにシンクロするかのように、海辺で泣き続ける年上の女性との出会いを通して、絶望の淵からゆっくりと歩き始める。(サンクチュアリ) 良くも悪くも、悲劇的なこと、不正なことを美しく書きすぎだ。不思議なくらい俗っぽさがない。

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2012/02/18

2回目。 嵐くんの、嵐くんの。あの言葉に稲妻がおちた。 なるものはなる、そうきまってるんだって。 そこに依存してはだめだけど、心癒される一冊。 恋がしたい、否、それ以上に深いその底にいきついてみたい。 こういう文章に出会うとこころゆるむ。 さんくちゅあり、に会って、初めて泣く...

2回目。 嵐くんの、嵐くんの。あの言葉に稲妻がおちた。 なるものはなる、そうきまってるんだって。 そこに依存してはだめだけど、心癒される一冊。 恋がしたい、否、それ以上に深いその底にいきついてみたい。 こういう文章に出会うとこころゆるむ。 さんくちゅあり、に会って、初めて泣く意味というか その存在意義のようなものを認識できた。 ものすごく尊く、綺麗な話だ。

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