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あゝ野麦峠 の商品レビュー

4.1

23件のお客様レビュー

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 ノンフィクションの…

 ノンフィクションの古典的名著。初版本は昭和43の出版、以後昭和52年に文庫化され、再版を重ねている。ここに描かれた時代は、明治政府が国策として強力に推し進めていた「富国強兵」の時期である。日本の産業の近代史を支え、過酷な労働と低賃金に苦しめられ、想像を絶するような労働条件の中で...

 ノンフィクションの古典的名著。初版本は昭和43の出版、以後昭和52年に文庫化され、再版を重ねている。ここに描かれた時代は、明治政府が国策として強力に推し進めていた「富国強兵」の時期である。日本の産業の近代史を支え、過酷な労働と低賃金に苦しめられ、想像を絶するような労働条件の中で青春を擦り減らざるを得なかった彼女たちの哀歌である。かっては飛騨と信州を結ぶ重要な交通路が野麦峠である。この峠を飛騨の寒村から信州諏訪へ身売り同然のようにして彼女たちは峠を越えていった。「アー飛騨が見える」兄の背中で力なくつぶやき

文庫OFF

想像以上に過酷な労働…

想像以上に過酷な労働をしてきた女工たちによって、日本の工業の近代化が進んできた事を知りました。昔の文体がたまにでてきたところは読み進みづらかった。

文庫OFF

2025/10/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

のうみ峠。冒頭からのけぞらされる。すごい本だった。データ量がすごすぎる。工女の故郷で女工哀史というと怪訝な顔をされるというのはとても納得。どれだけ犠牲になったか,頭を垂れるしかない。映画を観ようと思う。

Posted byブクログ

2025/07/12

少しでも家族の助けになる為に過酷な製糸工場で働き続けた少女たちの史実。 「稼いだお金を生活の足しにしたい」「家族の喜ぶ顔を見たい」と思う少女たちの純粋な気持ちが文章から滲み出ています。 しかしその純粋な気持ちと裏腹に収益のほとんどは戦争の資金に使われている残酷さ。 教科書には...

少しでも家族の助けになる為に過酷な製糸工場で働き続けた少女たちの史実。 「稼いだお金を生活の足しにしたい」「家族の喜ぶ顔を見たい」と思う少女たちの純粋な気持ちが文章から滲み出ています。 しかしその純粋な気持ちと裏腹に収益のほとんどは戦争の資金に使われている残酷さ。 教科書には戦勝と産業革命で明治時代の日本が急成長した事ばかり書かれていますが、その陰で過酷な労働環境、ペナルティで増える借金を抱え最終的に結核で命を落とした少女たちのこと忘れてはいけない。

Posted byブクログ

2025/03/01

どういう経緯で読もうと思ったのかもう忘れてしまったけど、戦争時代に勝利を築けたその影には女工たちの犠牲があったことを知り、心が苦しくなりました。

Posted byブクログ

2023/10/11

小説かと思ってましたが史実書でした。 工場で朝から晩まで1年間働いた報酬が 上履き1足とか何も無かったとかは、 ちょっと考えられない。しかし、女工さんに してみれば米のご飯を食べられるだけマシと いう方もいたらしい。 今では考えられない労働環境や条件は想像を 絶する。 読み終わっ...

小説かと思ってましたが史実書でした。 工場で朝から晩まで1年間働いた報酬が 上履き1足とか何も無かったとかは、 ちょっと考えられない。しかし、女工さんに してみれば米のご飯を食べられるだけマシと いう方もいたらしい。 今では考えられない労働環境や条件は想像を 絶する。 読み終わった後は、自分の仕事の辛さが大した 事のないような気がして感謝の気持ちと 頑張ろうという気持ちが湧いてきました。 著者が靴を何足も履き潰して探しまわった話は とても興味深かったです。

Posted byブクログ

2022/08/12

先日、富岡製糸場に行ったときに、製糸場説明ツアーに参加していた女性が、ツアー員に質問していた。 「女工は「ああ野麦峠」みたいな感じで働かされていたのですが?」 「いいえ、富岡製糸場は他のお手本となるように作られた工場なので、労働時間は長くはなかったし、仕事後女工に学問などを教える...

先日、富岡製糸場に行ったときに、製糸場説明ツアーに参加していた女性が、ツアー員に質問していた。 「女工は「ああ野麦峠」みたいな感じで働かされていたのですが?」 「いいえ、富岡製糸場は他のお手本となるように作られた工場なので、労働時間は長くはなかったし、仕事後女工に学問などを教えるなどをしていたのですよ」 聞いたことはあり、有名な本だとは思うが、読んだことなかったな「ああ野麦峠」 小説かと勝手に思っていたが、明治時代の女工の証言をまとめ、どのように働いていたかの資料になっている本なのだなあ。逆にそのころの女工の生活、思いが生々しく語られており、興味深い。 明治の文明開化は電話、汽車、軍艦と多くの金が必要であった。また外国技術者に多くの俸給を払っていた。このためにもお金が必要だった。そのお金を稼ぐのが生糸であった。輸出の大半が生糸関係(生糸、絹織物、蚕種)で多くのお金を作ることに女工が大きな役割をしていたのだ。

Posted byブクログ

2022/02/06

明治〜昭和初期の工女たちに寄り添い、その知られざる日々の生活に迫った記録文学。著者のヒューマニズムと、当時を知る先人たちの膨大な証言が、本書全体を人間味溢れる温かい作品に仕上げてくれている。工女を襲った悲劇だけに終わらず、「工場側・経営者側はどういった状況だったのか?」まで掘り下...

明治〜昭和初期の工女たちに寄り添い、その知られざる日々の生活に迫った記録文学。著者のヒューマニズムと、当時を知る先人たちの膨大な証言が、本書全体を人間味溢れる温かい作品に仕上げてくれている。工女を襲った悲劇だけに終わらず、「工場側・経営者側はどういった状況だったのか?」まで掘り下げてくれているのも先進的である。興味深かったのは著者が取材した際、工女の多くが誇らしげに証言してくれたというエピソード。辛く苦しい工女生活であっても、そこで仲間達と懸命に生き抜いた思い出は、美しい記憶として色褪せないのである。 明治時代の息づかいを間近に捉えることができる、歴史好きにはたまらない一冊。最高でした。

Posted byブクログ

2021/11/03

プロレタリア文学2冊目読了。 年の暮れに峠を超えて飛騨へ帰る場面は、涙が出た。何の涙かわからない。日本を作り上げてくれた畏敬の念か、辛さに共感してか、峠へ着いた達成感と安堵感か…。 祖父や母から「お蚕さん」の話は聞いていたが、その話は昭和のことで、本著にあるような工女のことは初め...

プロレタリア文学2冊目読了。 年の暮れに峠を超えて飛騨へ帰る場面は、涙が出た。何の涙かわからない。日本を作り上げてくれた畏敬の念か、辛さに共感してか、峠へ着いた達成感と安堵感か…。 祖父や母から「お蚕さん」の話は聞いていたが、その話は昭和のことで、本著にあるような工女のことは初めて知った。今がいかに豊かな社会か、この社会ができるまでにどれほどの涙があったか、噛み締めて生きていこうと思う。

Posted byブクログ

2020/10/26

映画やドラマは見たことは無いですが、話だけは聞いていました。雪の深い峠の山道を小さな女の子たちが仕事のために死に物狂いで歩き、そして死にそうになるくらいまで製糸工場で働かされるというお話だと。 こういう聞いていた苦労話と違って、当時の日本の歴史的背景が詳しく書かれていて、明治維...

映画やドラマは見たことは無いですが、話だけは聞いていました。雪の深い峠の山道を小さな女の子たちが仕事のために死に物狂いで歩き、そして死にそうになるくらいまで製糸工場で働かされるというお話だと。 こういう聞いていた苦労話と違って、当時の日本の歴史的背景が詳しく書かれていて、明治維新から世界へと進出するための経済的費用をまかなうためでもあったということも知れて勉強になりました。そして当時の日本人の勤勉さに改めて頭が下がる思いがしました。 一方で、やはり今のように労働基準法、安全衛生法などといわれる世の中ではなかったため、想像以上の職場環境、生活状況だったことも分かりました。 当時の日本経済や世界に向けて発信する日本の状況を、本当に支える女工さんたちのような働く人々の目線で、もっと知りたいと思いました。

Posted byブクログ