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人面瘡 の商品レビュー

3.5

34件のお客様レビュー

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表題作「人面瘡」を含…

表題作「人面瘡」を含む五短編を収録。中でも「蝙蝠と蛞蝓」はユーモアがあふれていて好きです。

文庫OFF

2023/11/10

金田一耕助シリーズ6冊目、中短篇集。『睡れる花嫁』、『湖泥』、『蜃気楼島の情熱』、『蝙蝠と蛞蝓』、そして表題作『人面瘡』の5篇が収録されている。 戦後の混乱期、閉鎖的村社会、人々の愛憎・嫉妬等を背景に描かれるミステリー5篇。決して楽しめなかった訳ではないが、他のシリーズ作品と比...

金田一耕助シリーズ6冊目、中短篇集。『睡れる花嫁』、『湖泥』、『蜃気楼島の情熱』、『蝙蝠と蛞蝓』、そして表題作『人面瘡』の5篇が収録されている。 戦後の混乱期、閉鎖的村社会、人々の愛憎・嫉妬等を背景に描かれるミステリー5篇。決して楽しめなかった訳ではないが、他のシリーズ作品と比べると一歩物足りないか。中短篇集ということで、コンパクトで読み易かったが、残念ながら唸らせられるような物語はなかった。 それにしても1冊で2回も殺害される「由紀子」さん(別人)。横溝御大にとって「由紀子」という名前には何か特別なものがあるのか・・・と、安直に考えてみたり。

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2023/08/02

金田一耕助の短編集。表題作の「人面瘡」は夢遊病の女性の腋の下に現れた人面瘡を絡めた姉妹の確執を描く。「湖泥」は岡山県の山村の湖で発見された女性の死体を巡って昔からの憎悪や確執のある北神家と西神家の争いを描く。表題作より「湖泥」が面白かったです。「蜃気楼島の情熱」は、長編にしてもっ...

金田一耕助の短編集。表題作の「人面瘡」は夢遊病の女性の腋の下に現れた人面瘡を絡めた姉妹の確執を描く。「湖泥」は岡山県の山村の湖で発見された女性の死体を巡って昔からの憎悪や確執のある北神家と西神家の争いを描く。表題作より「湖泥」が面白かったです。「蜃気楼島の情熱」は、長編にしてもっと深掘りしたら良かったのにと思う。コンパクトに収められた感じです。「蝙蝠と蛞蝓」は、書き出しはユーモア小説ぽいが、後半の人物の正体が分かってゾッとする。人間の表面とは違う怖しい感情がゾッとする。2023年8月2日読了。

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2023/05/25

5作の短編集。短編を読むのは初めて金田一シリーズの短編を読むのは初めて。どれも面白かったです。金田一さんや磯川警部の活躍がいろいろ知れて満足。

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2023/02/07

#読了 五編からなる短編集。倫理観を逸脱した男女がたくさんでてきてもうお腹いっぱいかと思いきや、まだ読みたくなっちゃうのが横溝正史のすごいところなのだろうな。めちゃくちゃ面白かった。

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2022/01/30

別の本でも同じような感想を書きましたけど、金田一耕助ものの短編集で、長編とは違う魅力がありながら、安定のおもしろさで一気に読んでしまいました。 「人面瘡」という短編も佳作でしたが、題名にはしない方がいいと思うなあ。

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2021/10/08

 すっかり気に入って読み継いでいる横溝正史4冊目。本巻には5編の金田一耕助シリーズの短編が入っている。執筆年は1947(昭和22)年から1960(昭和35)年。  何となく、横溝正史を好んで読みまくるというのは、何やら淫靡な趣味のような感じがする。淫靡と言ってもそんなにエロくはな...

 すっかり気に入って読み継いでいる横溝正史4冊目。本巻には5編の金田一耕助シリーズの短編が入っている。執筆年は1947(昭和22)年から1960(昭和35)年。  何となく、横溝正史を好んで読みまくるというのは、何やら淫靡な趣味のような感じがする。淫靡と言ってもそんなにエロくはないけれども、当時としてはあからさまに性交を扱った作風として、同時代においてやはり淫靡な世界と扱われたのではないか。それに加えて、おどろおどろしい怪奇趣味。本巻に収められた短編には、屍姦とか、作者にとってグロく思われたらしい「義眼」が複数回出てくる。  しかし、このように短編の体裁の中に本格推理の構成をもってくるとなると、複雑なプロットを急いで進めなければならないので、そんなに「雰囲気」に浸ってはいられない。トリックと種明かしに相当な分量を取られるから、本格推理の短編小説は、お決まりのフォームを手際よく機械的に展開した、アイディア一発勝負で行くしかないといった観がある。  この短編集はそうした「大急ぎ」の印象が強く、ちょっと情趣や物語の推移の面白さが、いくぶん抑えられてしまっているように感じた。  それにしても、金田一耕助シリーズはやたらと岡山県に行く話が多いようだ。作者は神戸出身のようだが、よほど岡山県が気に入っていたのだろうか。

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2021/04/13

確かにあの折り目の取れかけた袴に、マントを羽織った姿は蝙蝠に見えなくもない。 割と女性好きする金田一耕助ですが、若い男性から見たらこんなふうに見えるのかもしれません。

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2019/06/14

怪奇幻想作家が憑き物信仰の取材に訪れた村で、怪死事件が起こる。因習に縛られた村での出来事は横溝作品を彷彿とさせます。たくさんのサギリと多くの双子。過去の不可解な出来事も絡め、いくつかの視点で話が少しずつ進むので、よほど気を付けていないとおいて行かれそうで私には珍しくかなり時間をか...

怪奇幻想作家が憑き物信仰の取材に訪れた村で、怪死事件が起こる。因習に縛られた村での出来事は横溝作品を彷彿とさせます。たくさんのサギリと多くの双子。過去の不可解な出来事も絡め、いくつかの視点で話が少しずつ進むので、よほど気を付けていないとおいて行かれそうで私には珍しくかなり時間をかけて注意深く読み進めました。依代の場面とか覗いた顔とか凄く怖くて、本当にホラーなのか、全てミステリとして説明できるのか、最後の最後までドキドキしました。読後、ミステリとホラーの割合、伏線回収が見事なのに気づき感服しました。

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2018/05/13

表題作含めて5篇の短編集。 個人的に、「湖泥」「蜃気楼島の情熱」「人面瘡」の、“with磯川警部“3篇が好きです。 特に「蜃気楼島の情熱」では、金田一さんに抱きつく等、“金田一大好き”な警部がお茶目に見えてきました。

Posted byブクログ