スローカーブを、もう一球 の商品レビュー
不世出のスポーツライター山際淳司によるドキュメンタリー短編集。プロ、アマチュア問わずスポーツを通して、アスリートの一瞬の輝きを描き出す。特に彼の処女作にして、代表作である「江夏の21球」は、珠玉の一作といえる。 球場全体に広がる緊迫感、もう少しで勝利を手中に収められる近鉄の選手や...
不世出のスポーツライター山際淳司によるドキュメンタリー短編集。プロ、アマチュア問わずスポーツを通して、アスリートの一瞬の輝きを描き出す。特に彼の処女作にして、代表作である「江夏の21球」は、珠玉の一作といえる。 球場全体に広がる緊迫感、もう少しで勝利を手中に収められる近鉄の選手や西本監督の心情、この場面ですら淡々とセオリーに基づき江夏の後続ピッチャーを準備した古葉監督の冷静さ、この非情とも思われる采配に心みだされた江夏のプライド、江夏の気持ちにいち早く気づき唯一人マウンドに向かう衣笠。なんという臨場感だろう。30年のときを遡り、球場に引き戻され手に汗握りながら、江夏を応援する自分を感じるほど引き込まれる。これこそスポーツドキュメンタリーの最高傑作といえる。
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表題作ほか、野球以外でもスポーツ選手に焦点をあてたドキュメンタリー複数話収録。 ドキュメンタリーは皆そうなのだろうが、変に主人公に肩入れしすぎず、感動ものの物語に仕立て上げすぎず、そういうところが読みやすい。
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スポーツという世界の頂点、ほんの一握りのところで戦っている人たちの直向きな姿勢はきっと、世間一般の人から見れば狂気に映るんだろう……と感じさせられる話もあれば、ある意味諦観、もしくは達観したように割り切って、与えられた才能を上手に使う事でスポーツと向き合う人もいたりして、だからこ...
スポーツという世界の頂点、ほんの一握りのところで戦っている人たちの直向きな姿勢はきっと、世間一般の人から見れば狂気に映るんだろう……と感じさせられる話もあれば、ある意味諦観、もしくは達観したように割り切って、与えられた才能を上手に使う事でスポーツと向き合う人もいたりして、だからこそ面白いと感じた。 スポーツを通じて人と、自分と向き合う。だからスポーツが人生を教えてくれるというのは、確かにその通りだなーって。
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野球は駆け引きのスポーツ。だから、漫画にあるような「困ったときはど真ん中にストレートをおもいっきり投げれば悔いはないぜ!」というのは、野球のほんの一面。プレーが切れにくいサッカーやバスケなどでは味わえない、一球一打に意味が込められる野球。その醍醐味がわかるノンフィクションの傑作。
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江夏の21球,たった一人のオリンピック,スローカーブをもう1球など,味わいのあるスポーツインタビュー集. 津田さんの話は,「自分との契約」や「金メダルでも取らないと採算とれない」とか,孤高のシングルスカラーならではの考え方です. いわゆる”いい話”はひとつもない.その道のプロの話...
江夏の21球,たった一人のオリンピック,スローカーブをもう1球など,味わいのあるスポーツインタビュー集. 津田さんの話は,「自分との契約」や「金メダルでも取らないと採算とれない」とか,孤高のシングルスカラーならではの考え方です. いわゆる”いい話”はひとつもない.その道のプロの話を聞いた,そのままを著者の表現で書いている. スカッシュの話,棒高跳びの話,バッティングピッチャーの話,それぞれ面白かった. もっとお元気で長生きされて,いろいろな人の話を聞いてもらえたら良かったのにと思う.
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久しぶりに読んだのですが、古色蒼然というか何だか取り残された感じ。 読書という習慣なき頃スポーツものというだけで読んだ際にはもっと良かった、いや興奮しまくりの記憶があるけれども、どうも文体の硬さからくる違和感のような気が。 かなり偉そうな感想ですが、それだけ当方もその後色んな本を...
久しぶりに読んだのですが、古色蒼然というか何だか取り残された感じ。 読書という習慣なき頃スポーツものというだけで読んだ際にはもっと良かった、いや興奮しまくりの記憶があるけれども、どうも文体の硬さからくる違和感のような気が。 かなり偉そうな感想ですが、それだけ当方もその後色んな本を読んだ結果、遠くまで来てしまったのかもしれません。
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江夏の21球も背番号96も、ポールウォルダーも良かった。 ただ、一番読むのに苦労したのは八月のカクテル光線。個人的に、だから日本の野球小説はあまり作品が無いのかな、と。(日本語で読みやすくって読者が理解するって、難しいと思う)
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スポーツ系のノンフィクション。有名になった選手の無名時代の逸話や、ある競技で頂天を極めたことがある選手の生き様を描いた短編集。 どの章も、青臭い青春の若さや爽やかさが溢れている。それぞれに挫折を味わったり、それなりに葛藤やドラマがある。興味がないスポーツのところはよくわからないの...
スポーツ系のノンフィクション。有名になった選手の無名時代の逸話や、ある競技で頂天を極めたことがある選手の生き様を描いた短編集。 どの章も、青臭い青春の若さや爽やかさが溢れている。それぞれに挫折を味わったり、それなりに葛藤やドラマがある。興味がないスポーツのところはよくわからないので読み飛ばしてしまった。ボクシングや棒高跳びの話は面白かった。 個人的にはもう青春時代がはるか彼方の日々なので、余り共感出来なかったが、スポーツをやっていた人には普遍的な経験なのだろう。
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実は初読。いや、「江夏の21球」と「スローカーブをもう一球」は読んだことあったけど、1冊の本として読むのが初めて。カッコイイ。オサレ。オサレ過ぎるところが昔は苦手やったんやろな。今となってはそんなオサレさも好き。
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